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1本目
とあるB級さん。ホームのハウスにたまにやってくる他店のSA様の球に惚れているらしい。
「あのレベルになるとコンディションの違いなんて関係がないのだ。初めていらっしゃった時からバチバチの球を撞いていた。不慣れだからいい球が撞けないなんてのは言い訳!!」と言っていたのを覚えています。
ところが、SA様のホームで行われたハウスに初参戦したB級さんは考えを改めたらしい。SA様の球がよりいっそう化け物じみていたからだそう。
- 自分のホーム(SA様にとってのアウェイ)でもメチャクチャ上手い
- SA様のホームでのSA様の球は化け物レベル
こういう比較ができたことで、「SA様でもコンディションが違うといつも通りの球は撞けない」「それでも上手い」という考えに変わったようですw
これって物凄くありがちな話で、SAやプロの方々はデバフがかかってもとんでもなく上手い。んなもんだから、大きく腕前の違う下級者からするとデバフがかかっていないように見える。
そのため「上手い人はコンディションなんて関係ない」とか「上手い人は撞いてなくても変わらない」とか「上手い人は道具なんて関係ない」とか「上手い人に調子の善し悪しなんてない!」だとか言い出す人が出てきてしまうんですよね。
関係あるよ
◯ デバフがかかっても下々の民に比べたら遥かに上手い
✕ デバフがかからない
2本目
ショットの成功率って、ほとんどの人が体感で把握しているだけだと思います。
中にはしっかり記録をつけてる人もいるんでしょうけども、少数でしょう。体感頼りな人がほとんどなはず。
体感頼りとなるとやはり今までに撞いてきた量が物をいうわけでして、経験の多い人のほうがより事実に近い成功率の感覚を持っているはずです。
何人かの初級者と相撞きしていて思ったのが、「この人たちは9割以上のことじゃないと判別ができないんだな」ということでした。
今から自分が撞こうとしているショットの成功率が9割以上であれば「これは上手く行く」と体感で判断できるし、9割以上で失敗する時(成功率が1割以下の時)も「これはいいイメージが無い」と体が反応する。
ところが2割〜8割はボンヤリしている。体が反応しない。「上手く行く」というイメージも「失敗する」というイメージも、どちらもない。2割のショットと8割のショットを「自信があるわけでも無いわけでもない、同じような成功率のショット」と考えてしまう。
それを特に感じたのが、残り2球(便宜上、8番と9番とします)の処理でミスしている場面を繰り返し見た時でした。
- 8番のシュート率9割×9番のシュート率2割
- 8番のシュート率8割×9番のシュート率8割
ざっくりですが、こういう二択で前者を選んでしまっている場面を多く見かけたのです。
ようするに8番でイレイチしてしまって9番を入れられないというミスなわけですが、様子を見る限りは9番に出ないと分かっていなかったもよう。
傍から見ている私(A級)からすれば「そんな撞き方したら、そりゃ出ないわ」「シュート率は若干下がるが、高確率で出せる選択肢があるのに」と思うわけですが、撞き手の初級者は「出ないとは思わなかった」と考えているそう。
2割が2割だと分かっていない。2割と8割を同じような成功率であると体が判断してしまっている。
私も、トップアマやプロの方々とのやり取りを通じて「(彼らと比べて)自分は成功率を全く把握できていないな」と思う場面が多いです。
プロの世界であっても、プロがさらに上のプロから「お前はショット成功率を分かっていない」という指摘を受けることがあるそうで、程度の差こそあれ永遠の課題と言えそうですね。。。