結論を先に言っておきますと、いつも通りのことですが「面識の無い相手のネット上での発言は、真意を測りかねる」です。
「テーブル上に多くのボールが残っている場面で９番を（コンビやキャノンで）落としに行くのは邪道である」
一部の人や店舗では、そういう風潮がありますよね。
私が育った店も、よほどのことが無い限りは９番を狙ってはいけないという暗黙のルールがありました。
他に選択肢があるのであれば、たとえ成功率が低かろうともそちらを選ぶ。９番を狙うしか選択肢がない場合は「９番行きます」とコールをしなくてはいけない。そういう雰囲気でした。
「お前は９番を狙うな。けど俺は狙うぞ」というワガママではなくて、誰もが「俺はやらないから、お前もやるな」でした。
初心者の時からそういう店で撞いていたもんで、その暗黙のルールに特に疑問を覚えることもなく馴染んでいて、いざ試合に頻繁に出るようになってから「狙うべきところでは９番を狙う」と路線変更するのに結構苦労した覚えがあります^^;
育ちによりけり「分かる。自分もそうだった」と考える人と「なにそれ。馬鹿馬鹿しい」と考える人に分かれるんじゃないでしょうかね。
私は
- 途中で9番は落とすべからずと考える人
- 9番を狙える場面で狙わないのは勝負を舐めていると考える人
- 9番を狙うべきではない場面で9番狙いに行ってしまう人
こういった各パターンの人に何度も出会ってきています。初対面の相手だとどれが当てはまる人なのか分からない。どういう嗜好なのか分からない人が相手の時は空気を読みながら撞いてます^^;
公式戦だったら、誰が相手であっても9番を狙うか否かは自分で判断します。公式戦でまで「9番を狙うな」だのなんだの言ってくるような人がいたら「しらんがな」で終わりです。
一方、平場の素球となると「9番を狙うな！」という考えにも賛同できる。と言っても、私自身はどっちでも良いので相手に合わせたい。
「9番を狙うな！」と考える人と「9番を狙わないなんて舐めてる！」と考える人と両方がいるもんだから、「この人はどっち派だろうな」と探り探り撞いてますね(；´∀｀)
平場の素球なら相手次第。賭け球やハウスや公式戦ならば狙うべきところでは9番を狙う。私はそういう線引きをしています。
今回のネタを書くキッカケになったのは、SNS上で「ハウストーナメントで9番コンビをしたら、相手から『途中で9番を入れるな！』と怒られた」と具体的な配置図つきで愚痴っている人を見かけたことでした。
私は「なんも言えねぇ」と思っていました。なぜなら、投稿主のことも「9番を入れるな」と言った人のことも、何も知らなかったからです。
投稿主の言葉通り＆配置図通りなのであれば、愚痴に共感できました。どう考えても9番コンビをするのが妥当な配置であり、それに対して「途中で9番を入れるな！」などと文句を言うのはおかしいと私は考えるからです。
その一方で「投稿主は果たして事実を述べているのだろうか？」という疑問も浮かんでしまいます。
愚痴を言う時に、共感してもらいたいがあまり、自分の都合の良いように話を盛るなんてのはありがちじゃないですか。相手は「途中で9番を入れるな」と言ったのではなく、「今のは9番を入れに行くべき配置ではない。入ったから良いようなものの、入ったのはたまたまだ」と言っていたのかもしれない。
配置図だって、都合よく描き換えたのかもしれない。配置図を見る限りは「どう考えてもコンビに行くべき配置」だったけれど、実際にはコンビは難しい配置であり、無茶攻めだったのかもしれない。
「妥当なコンビを撞いた人 vs 途中で9番を落とすことにイチャモンをつけた人」という構図で語られていたけれど、本当は「無茶なコンビに行った人 vs それを諌めた人」だったのかもしれない。
面識がある相手であれば「この人は話を盛るような人ではない」などの判断ができますが、面識のない相手となると何も分からない。事実かもしれないし嘘かもしれない。なんでもかんでも素直に信じ込める世の中ではないし、ネット上なんてのはなおさら。
かと言って、嘘だと決めつけるのもおかしなこと。
というわけで何も判断できない。何も判断できない時は「なんも言えねぇ」とスルーするに限ります。
