鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

環境耐性

 

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ここ何年か、渋谷のCUEにもよく練習しに行っています。

 

自宅から比較的アクセスしやすく、フリータイム料金がある(常時あるわけではなく期間限定という扱いですが、大体いつもやってる)台数が多く、私が行く平日の日中であれば空いていることが多いのが足を運ぶ理由です。

 

が、混み合ってきた時には台間の狭さにより非常に練習がしづらくなるというデメリットもあります。特に、私がやりたいハードブレイク練習はしづらい。空いているか混んでいるかで状況が大きく変わる、賭けに出なくてはいけない練習場です。

 

ある日のこと。入店時には空いていました。前客3名。とてもハードブレイク練習が捗る。

 

しばらくしたら、近くの四つ玉の台に御老体が。ずーーーーっとマッセの練習をしているのが気になってしまいましたが、派手なマッセではなくコツコツとマッセでセリーをしていただけなので、大した音ではない。スルー余裕。

 

次に来た客が中々の難物でした。見た目の全てが胡散臭く、独り言多いし、挙動不審だし、ちょぃちょぃガン見してくるし、15分に1回新しいオシボリ使うし(なんで毎回新しいのを使うんじゃ!)

 

隣の台にその人がいたら私の精神は崩壊していたかもしれませんが、2台隣だったのでまだ私は耐えました。

 

問題はそこから先です。両隣に客が入ってしまいました。

 

だいぶテーブルも埋まってきていたので両隣に入られることは「トナラーだ!」などとは思わなかったのですが、入ってきた人が問題です。

 

 

マジでうるさい。

 

そのうち暇があったら再現動画でも撮ろうかと思っているくらいの奇行種おじさんです。

 

奇行の1つが騒音です。カーボンシャフトでボールを叩く音がうるさい。5秒に1球という超ハイペースで固定配置を撞き続けるのですが、1回セッティングするのに10回近くカンカンカンカンと手球や的球を叩く。5秒に10回ですから1分間に120回ですよ。想像してください。120回/mのカンカン音が永遠に鳴り続ける様子を。狂いそう。

 

さすがにうるさすぎたので、一言お願いしようかとも思ったんです。

 

どう言えば良いのかを考えました。喧嘩腰なのは絶対に駄目。「罵倒」はもちろん駄目だし、「注意」「指摘」という形も駄目。「お願い」が良いでしょう。けど、どう言えば聞き入れてくれるだろうか。

 

そして、どんだけ低姿勢でお願いしても、聞き入れない人は聞き入れないですよね。今回の人は聞き入れ無さそうな雰囲気。

 

もし「あなたのブレイクもうるさいんですけど?」などと言い返されたら私はどうリアクションをすれば良いのかも考えました。

 

色々考えたんですけど、たとえ相手を論破できたとしても私のメンタルは崩れて、まともな練習にならないであろうことが容易に想像できた。それよりは騒音を我慢するほうがマシ。

 

というわけで、耳栓をすることにしました。耳栓してもなお響いてきましたけど、まぁなんとか耐える。。。



隣の人への対応を考えている間も私は練習していました。練習しながら隣人対策を考えていたわけですが、当然身が入りません。球の内容が悪くなっていく。

 

「耳栓をして我慢する」と決めた後も、隣の人の迷惑さにモヤモヤを抱えたまま、「両隣に人がいる状況でハードブレイクをする」というハードルを乗り越えなくてはいけない。

 

「これは課題だ。私が陥りがちなこの難所をいかにして乗り越えるか、今日ここで対策を練るのだ」と気持ちを切り替えました。

 

ついさっきまで(隣のテーブルに客がいなかった時)はかなりブレイクが当たっていたのだけれど、両隣に人が来てからは全く当たらなくなってしまった。まずは、その原因を考えました。

 

  1. 右隣のカンカンマンに精神攻撃を喰らい、集中力が低下しているから
  2. 最近取り入れた撞き方がまだ馴染んでおらず、手球場外しない自信を持ちきれていないから。「場外しても問題がない」と思える時には全然場外しないのだが、「場外したらまずい」というシチュエーションだと自信が持てなくなってしまう
  3. 左隣はお婆ちゃんなので、当ててしまったら色々マズイ
  4. 両隣のプレイヤーのどちらも「逆側から撞いてくれ」と言いたくなる。私のテーブルとの隣接箇所にずっと立って練習している。お婆ちゃんは許すが、カンカンマン、お前は許さん。
  5. 両隣のプレイヤーが私の行く手を塞ぐように立っているので、場外したボールを瞬時には拾いに行けない

 

意外と5が原因として大きいようだと気づきました。手球場外が直接隣人に危害を与えないような場合でも、「2人が道を塞いでいるもんだから、手球を拾いに行くのに時間がかかる」「手球が遥か遠くまで転がってしまう可能性がある」のを私は気にしていたらしい。

 

そうやって自分の深層心理と戦っている間に、お婆ちゃんご帰宅。その瞬間から、ブレイクがだいぶ復活。

 

  • 最も手球を当ててしまってはマズイ方はいなくなった
  • お婆ちゃんがいた側には場外してしまっても問題がなくなった
  • 場外してもすぐ拾いに行ける
  • カンカンマン。お前には当ててしまっても良いわ!!

 

というメンタルだったからでしょう。片側が空いたら比較的当たった。けど結局、両隣に人がいる間にはブレイクを当てることができなかったなぁ。




ちょっと前までは、環境が整っていようともブレイクが当たるか当たらないかはその日次第だったんですが、最近は環境が整っていれば高確率で当てられるようになってきました。おかげで環境の変化に敏感に。

 

今日ネタにした日なんかもそうでしたが

 

  • すいている時は当たる
  • 少しずつ混み合ってくるが、まだ耐えられる
  • ある段階から耐えられなくなり、不発になる
  • 環境が好転すると再び当たり始める

 

こういう流れになることが多い。ほんと、ある段階から全く当たらなくなるので、自分の環境耐性の限界ラインが分かって面白いです。

 

いや、面白いとか言ってないで耐性を上げなきゃならん。

 

技術は急には上がらないから根拠のある自信を持つのは難しい。根拠のない自信を持ってしまって、手球場外で事故を起こしてしまうのもマズい。

 

環境が整っていない時でも事故を起こさない範囲でハードブレイクをしに行けるように自分のメンタルをコントロールする。

 

その方法を練習しながら考えているのですが、簡単に解決策が見つけられたら苦労しませんわな。