以前に「私が絶好調の球を撞くのも絶不調の球を撞くのも、相手がキッケー氏の時」みたいな話をしました。
何かの拍子にスイッチが入った時には「プレッシャーは無いし気を遣う必要もないが、一応は対人ということでそこそこ身は入る相手」ということで、絶好調になりやすい。
しかし、基本的にはキッケー氏相手では気合いが入らずスイッチがOFFのままなので、グダグダと撞いてしまって絶不調になりがちっていう。
どうやらそれは、対きっけー氏だけではなく、対I氏でも同じことが言えるようです。
I氏が突如ビリヤードに対してやる気を出して以降、月に1〜2回のペースでI氏と相撞きしております。
定期的な相撞きを始めての最初のうちは「I氏と球を撞くと絶不調になる」というのが恒例でありました。
が、何回か相撞きを繰り返すうちに「なぜI氏と撞くと不調に陥りがちなのか」の考察が進み、対策を練ることが出来るようになり、段々と調子は安定するように。
また、対きっけー氏と同じく「プレッシャーは無いし気を遣う必要もないが、一応は対人ということでそこそこ身は入る相手」であるので、何かの拍子に条件が揃った時には絶好調の球を撞きやすくもあるようです。
さて、今月もまたI氏と撞いてきたのですが、今回の私は絶はつかないまでも好調でした。何故好調だったのかに関しては幾つか思うところがあるのですが、その話はまた後日。
Aクラスの私が好調である一方、BクラスのI氏はかなり不調そう。
そうなれば当然勝負では私が勝つわけですが、勝つどころの騒ぎではありませんでした。
9ボールの4先でやりました。5-4でやることが多いのですが、今回はノーハンデ4先。何故かI氏は度々4先を推してくる。
I氏は基本的にB級戦での勝利を目指して練習をしているので、4先での勝負勘を養いたいのでしょう。またスポーツセットマッチなので、負けたところで痛手も無い。なのでノーハンデってことなんだと思います。
下級者から「ノーハンデで」って言われた時に「舐めてるのか!」と憤る人もいるそうですが、私は至極どうでも良いです。相手がノーハンデを望むならノーハンデで良いし、ハンデが欲しいなら法外でなければハンデをあげるし。どうでもいいです。
なにはともあれ、I氏と9ボール4先を3時間という時間の中で出来る限りやりました。
最終的に6回か7回やったんですけど(勝った数を一々カウントしていないので、こなしたゲーム数をよく覚えていない)私、0失点ですww
I氏、1回も9番を取れないでやんの。
I氏が調子悪かったせいもありますが、私がだいぶ気持ちよくキューを出せていたこともあって無失点。
7ゲームやってたんだとしたら、28連続得点ですよ。
私「20何点も連続で取るなんて、新記録かも!?」
I氏「いや、前に(私に)50以上連続で取られたことがあります。。。」
鈴木氏、非道説
全く記憶にありませんでしたが、ボコられた方は覚えているもんですね。
私は下級者とやっている時、調子が良くてあまりにも私が入れ続けていた場合、途中で申し訳なくなってきて気を緩めてしまい段々と相手に得点されるようになってきて、最終的には球を入れようと思っても入れられなくなって不調に、、、、ってことがしょっちゅうあります。気が弱いというか、勝負に徹しきれないというか。
反面、I氏が相手なら気を遣う必要もないので、延々と入れ続けることが出来るもよう。
君がッ泣くまで殴るのをやめないっ!
来週に地上最強B級戦を控えているI氏。そのためのスパーリングだったのですが、あまりにボコりすぎて最終的には申し訳なくなった私。アフターケアをしようとするもI氏は「良い経験になりました」「本番では、これほど上手い相手と当たることは無い」とかポジティブなことを言ってた。全然ポジティブではない表情で(笑)
いや、今回は私が好調だったってのもあるんですけど、とはいえ絶好調って程でもなく、マスワリもそう何回も出していたわけでもなく、I氏に何度も回してはいました。得点チャンスは何度もあった。残り3球のフリーボールを渡したりもした。
それでも1点も取れなかったのは、I氏の調子が絶不調だったのも関係しているのです。
I氏も良い球を撞いたが、私がそれ以上にいい球を撞いてボコったってんなら別に来週の地最を心配する必要も無いのですが、I氏があまりにも駄目な球を撞いているから心配になったのです。
I氏が不調な原因の1つは、私があまり回さなかったことにあるでしょう。少ないチャンスで調子を整えることの難しさは、私ももよーく分かっております。Bクラスとなったらなおさらでしょう。
2つ目に、相撞きの場が渋谷のCUEであったことが関係していると思います。
地上最強B級戦も含めI氏が出るB級公式戦の会場はいつもCUEなので、I氏はCUEで撞きたがります。今回もI氏に誘われてCUEへ。
CUEをそもそも知らないとか名前しか知らないって人、はたまた試合の時くらいしか行ったことが無いって方だと分からないかもしれませんが、通常営業時の渋谷CUEは猿の惑星です。
一般学生客で溢れかえっているので、民度が大変に低い。
ついでに客層に合わせているのかなんなのか、I氏が「CUEの店員って『無愛想にしろ』って教育されてるんですかね?みんな愛想悪い。。。」って皮肉をいうくらい、店員も渋谷クオリティww(まぁバイトでしょうから、あんなもんかなとは思いますが)
私はなんせプレイヤーに厳しく一般客に優しいので、「一般客邪魔!!!」ということでメンタルを崩すことは無いんですけど、とはいえ周りに気を遣わなきゃいけないのは事実なのでペースを乱しやすく、自分の球が撞きづらいのは確かです。一般客に対して厳しい人だと、メンタルが崩壊するかもしれません。
I氏は周りの状況を瞬時に判断するってのが苦手なので危機管理が不出来ですし、撞くペースが遅くて同じ場所に長時間い続けることもあって、何回か構えてプラクティスストロークをしている最中に一般客にブツかられてました。
あぁいうことがあると「早く撞かなきゃ」って思っちゃうし、構えている最中も「ブツかられるんじゃないだろうか」と思っちゃって落ち着かないんですよね。
私は今回はたまたま調子が良かったから周りに気を配りながらハイペースで撞くことが出来たので一般客に影響されることはありませんでしたが、調子が悪かったらシンドイだろうなぁ。
そして恐らく、今回I氏が調子を落とした最大の原因がこちらです。
最近一部の公式戦で導入されていますよね。最近と言っても、もう1年半くらいはやってんのかな。
地上最強B級戦も、ベスト8戦以降はチェスクロックを採用するそうです(ってI氏から聞いてたんですが、今要項を見たらベスト16からって書いてあるやん!!)
CUEを始めとした幾つかの店では、試験的に普段からチェスクロックの貸し出しを行っているらしい。詳しくは「ビリヤード チェスクロック」などと検索してみればすぐに出てきますので、そちらをご覧あそばせ(リンクしようと思ったのですが、どのページをリンクすりゃいいんだか良く分からんかった)
I氏と4先のセットマッチを始めて、1ゲーム目の第2ラック。私がブレイクをしたら取り出しが隠れてしまいました。そのタイミングで「オシボリ取ってきます」と歩き出すI氏。しかも中々帰ってきません。
数分経ってやっと帰ってきたI氏に私は「ブレイク後の配置を見たら、どう考えてもすぐに回ってくるって分かるでしょう」「そのタイミングで席を外すんじゃないよ」「せめてラックを組んでいる間にでも行きなさいな」と説教w いや、ほんとですよ。なんでワーストのタイミングで行くかな。
なかなか帰ってこなかったI氏が何をしてたのかと思ったら、チェスクロックの貸し出しをしているのに気付いて借りて来たらしい。
そんなわけで、第1ゲームの第2ラックからチェスクロックを導入。
そのまま最終ゲーム以外は、全てチェスクロックを導入してやってみました。
私もI氏も初体験。I氏はかなりチェスクロックに惑わされたもようです。
最終ゲームだけチェスクロックを使わなかったのは、I氏が「最後は(チェスクロック)無しでやりましょう。。。」と言ってきたから。相当にまいったらしいw
今回は地上最強B級戦に合わせた設定でチェスクロックを使ってみました。持ち時間は30〜25分らしい。詳細は当日決まるの?今回は30分でやってみました。
ご存知ない方のためにザッと簡単にチェスクロックを用いた対戦の概要を説明いたします。
まず1人あたりの持ち時間を設定。フォーマットによって異なりますが、1試合で自分が球を撞くのに使う時間をトータルで設定された持ち時間の中で収めましょうということです。
もしその持ち時間を使い切ってしまった後は、20〜30秒のショットクロックが入ります(エクステンション無し)
ショットクロックは1ショットごとの時間制限ですが、チェスクロックは1試合全体での時間制限があるってことです。
で、今回はI氏の地上最強B級戦対策ってことで、持ち時間30分でやってみました。
感想はといえば「これ、メッチャ慣れが必要なやつぅーー!」でした。
まず機械の使い方を知るところからスタートです。
私は何事も説明書を読まずにすぐイジりだしてしまうタチですw I氏は律儀に説明書を読もうとしていましたが、英語と中国語でしか書いてなくて諦めてたw
電源を入れた時点では45分に設定されていたので、それをまず30分に設定し直さなくてはなりません(試合の時には、この作業はさすがに運営がやってるでしょうけど)
ボタンが3つしかないですが、こういう時はボタンの長押しと相場は決まっている。案の定長押しで設定開始。作業はサクサクと進みました。
後はスタートボタンを押せばカウントダウン開始です。
最初のうち騙されましたのは
これ、赤いシールと青いシールが貼られた部分を押すことで、どちらのタイマーが動くかを切り替えるんですけど、押されている方のタイマーが動くっていう気がしません?
逆でした。押されている方のタイマーが止まります。上がっている方が動きます。
きっと、チェスとか囲碁とかを趣味にしている方々にとっては当たり前のことなんでしょうけど、私はビリヤードでのチェスクロックが初体験なんじゃなくてチェスクロック自体が初見なので、惑わされましたw
チェスなどの対極では指し終わったら自分側のボタンをポンッと押して自分のタイマーを止めるんでしょうからね。考えりゃ分かることなんですが、初めてだと戸惑う。
押してある方が止まる。
まぁまぁまぁ、タイマーの使い方は何回目かですぐに慣れます。
続いて慣れが必要なのは「自分が撞き終わったらチェスクロックを押して切り替える」という作業です。
ビリヤードでも撞き終わった方のプレイヤーが押すことになっています。「自分の時間はこれで終わり」です。間違ってもこれから撞きに行く側が「これからは俺の時間のスタートだ!」でポンッと押してはいけない。
今から撞きに行くプレイヤーが押すことにすると、もし押し忘れた時には相手の持ち時間がどんどん減って行ってしまうので相手が不利になる。
一方で、撞き終わったプレイヤーが押すことになっていれば、押し忘れた時には自分の持ち時間が減り続けてしまうので自分が不利に。そうなれば押し忘れが減るでしょうし、押し忘れても自業自得ですからね。撞き終わったプレイヤーが押す方が良いのでしょう。
んで「撞き終わったら押して切り替える」ってのも私はこれまた何回目かですぐに慣れたのですが、問題はI氏です。
「撞き終わったプレイヤーが押す」って言ってんのに、最初のうちI氏は私が撞き終わった後にまで押すんですよ。きっと「相手の点数をつけてあげる」と似たような親切心からなんでしょうけど、小さな親切大きなお世話です。
I氏が押した現場を確認していたのなら良いですが、知らぬ間にI氏が押していたら、私は気付かずもう1回押してしまうかもしれません。そうしたらI氏が撞いている最中も私の持ち時間が減る羽目になります。
また、I氏はI氏が撞き終わった後に何度も押し忘れてました。あやつはミスをした後の茫然自失の時間が長すぎるw そのまんまボーっと席に帰っていくもんだから、押し忘れるんですよ。そのまんまボーっとして気付かないし。
たぶんI氏以外にも、ミスをした後はそのことで頭がいっぱいになってボーっとしまう人はいると思います。押し忘れに注意だ。
上で「撞き終わった人が押すのであれば、押し忘れても本人の持ち時間が減るだけで自業自得」と言いました。それは確かにそうなんですけど、ただ、I氏が押し忘れたまま私が撞き、私が撞き終わって席に戻る時にI氏が押し忘れていることに気付かずに押してしまったらどうでしょう。私とI氏の持ち時間が入れ替わってしまうことになります。
既にチェスクロックを導入しての公式戦が何回か行われているわけですが、どっちがどっちの持ち時間が分からなくなってしまったってなことが、何回かは起きてるんじゃないですかね??慣れない人同士の対戦だといくらでもそういうことがありそう。
チェスなどの場合は対局中はずっと同じところに座ってますから、どっちが自分のタイマーなのか分からなくなることはないでしょうけど、ビリヤードの試合だと常に同じ側に座っているとは限りませんからねぇ。プロの試合ならともかく、アマチュアの試合は大抵座る席なんて決まってませんからね。プレイヤーに気を遣って移動しなきゃいけない場合も多いし。そもそも片側にしか椅子が無いような店もあるわけだし。
しっかり、チェスクロックの左右どちらが自分の持ち時間か(自分は青なのか赤なのか)を覚えておかないといけませんね。相手が押し忘れるかもしれないし、自分も押し忘れるかもしれない。両者共にどっちが自分の持ち時間だか忘れてしまうと、取り返しがつかなくなる。
押し忘れはもちろん駄目だし、確認もせず上がっていた方のボタンをポチっと押すだけってのも駄目。
撞き終わったら、ちゃんと自分側の方のタイマーが動いていたのかどうかを確認しつつボタンを押して切り替える。
頭の切り替えが必要です。苦手な人は苦手そう。
ミスをした後に、いつまでもそこら辺で素振りしている人とかいますけど、あぁいうことやってると自分の持ち時間がどんどん減って行きますので「撞き終わったらさっさと席に戻る」を促すためにもチェスクロックはいいのかもw
さて。肝心の持ち時間に関してです。
今回は30分設定でやりました。2人で1時間ですね。
地上最強B級戦は9ボールの4先ですので、ヒルヒルになっても7ラック。1ラック5分だとして7ラックで35分ですから、均等に撞いたとして1人18分ほど。30分も持ち時間がありゃ充分すぎるほど充分です。
実際、とあるゲーム終了後の残り時間がこんな感じでした。
最も時間がかかった時で17分台だったかな。早い時だと21分くらい残っていました。どのゲームも1人あたり10分前後しか撞いていないってことです。
私の4-0スコ勝ちですので4ラック。1人10分、2人で計20分なので、1マス5分計算。ほぼ目安通りですね。
結果から見れば10分ほどしか使っておらず、残りは20分もありますので「余裕」「焦る必要は全く無い」って思うんですけど、最初のうちはなんせ初体験で勝手が分かりませんから、結構撞き急いでしまいました。
何ゲームかこなして「余裕だな」と気づいたら気付いたで、今度は「終了時に持ち時間が少なくなってると『撞くのが遅い』ってことだから格好悪いぞ」とか思い始めてしまいます。
なんせ数値で表されますので、「少しでもたくさんの持ち時間を残したまま勝利した方が格好いいじゃん!!」とか思い始めてしまいます。
すっごく馬鹿な話ではありますが、私だけじゃないと思うんです。速撞きをステータスだと感じる人は私以外にも一定数いるはず。そういう人はチェスクロックが導入されることで、本来の意味合いとは全く別のところで時間との勝負をし出してしまう可能性が高いですよ。
そんな無駄なところでメンタルをすり減らさないためにも、慣れが必要だ。
チェスクロックを導入しての相撞きを始めてすぐに気付いたことはといえば「あれ?俺の方がチェスクロック的に不利じゃね??」ってこと。
なんせ私はたくさん球を入れてI氏は全然球を入れません。ほとんど私がテーブルに立ちっぱなしです。ってことは、私の持ち時間ばかり減っていくのです。
(勝者ブレイクとなると相手の持ち時間を1秒も減らすことなく完勝ってのも出来るんですね。それは最高のステータスだなwww)
今回はハイボール(ハイナンバー?表現が良く分からん。9番近くの後半のボールってことで)でのつまらないミスをすることなく取り切れましたので、長い間テーブルに立っているだけの意味がありましたが、もし「たくさん球を入れているのに、ハイボールでやらかして相手にパスしてしまう」っていうありがちな自滅球を撞いたとしたら、持ち時間は減る一方なのに得点は入らないっていう最悪な状況になりますよね。相手にリードされているのに、相手の方が持ち時間がたっぷり残っているっていう。
「いやー。こうなると『自分では球入れなくて良いから、ハイボールだけ回ってこい』とか思っちゃうな」「自分で球を入れているのが無駄な気がしてきてしまうな」とか色々考えてしまいました。
プレッシャーのかかる場面での取り切り9番って、通常時でさえ「これを外したら、全てが無駄になる」っていう気持ちになりがちですけど、それに加えて「持ち時間を使った事まで無駄になってしまう」というプレッシャーがかかりますよ。やばいですね。
つづく