数値に具体的な思惑があるわけでもなんでもないですけど、表現のし易さからランキング10位までとして。
ランキング上位10名のプロなんて、当たり前ですけど全員上手いわけじゃないですか。発言の説得力という意味では、全員一緒。
でもきっと、10名それぞれに持論は異なるだろうし、プレイスタイルも様々。
10名全員の見解が一致した部分があれば、それは文句なしに正解なんだと思いますけど、たとえ意見が割れたとしても、誰の意見が正しくて、誰の意見が間違っているかとか。そういう話ではないんでしょう。
実力という意味では誰の真似をしたって良いんですけど、皆様はどういう基準で真似をするプロを選びますか??
たぶん「とにかく上位の、1位の人を選ぶ!」なんて人はほとんどいないんじゃないでしょうか。全くいないかも?
選考基準は「好きか嫌いか」じゃないですか?
あのプロの球が好き。格好いい。だから真似しよう、みたいな。
でも本当なら、上達の観点から見れば「自分に合うか合わないか」で選ぶべきですよね。
私の場合は、特定の誰か1人の真似でトータルコーディネートをするってことはなくて、色んな選手から1ポイント1ポイントを取り入れていく形なんですけど、やはりどうも選考基準は「好きかどうか」に偏りがちです。
「たとえ自分に合わなくて結果が出なかったとしても、好きなようにやれればいい!」と割り切れれば良いんですけど、中々そうもいきませんよね。結果が出ないとモヤモヤしがち。
好きじゃないけど自分に合う方を選んだ場合、最初のうちは気のりしなくても、結果が出せるようになってくれば好きになってくることもあります。
が、結果を出せるようになってからも「やっぱり好きじゃない」「あっちをやりたい、、、」って思うことも少なくない。
好きな方を選んでも合う方を選んでも、どっちにしろモヤモヤするっていう。
合う合わないと好き嫌いが合致しないってのは、中々に困ったものですよねぇ。
憧れる人は多いけれど、ものに出来る人は非常に少ないんじゃないかと思われし速撞き。
この間イグナシオの球を見ていて「こういうプレイスタイルは、この腕前があるからこそ説得力があるのであって、下手な人がやってたら『真面目に撞け!』『適当に撞くな!』って言われてしまうよなぁ」って思ってました。
一生懸命に撞いてなさそうな雰囲気が出てしまうわけです。あぁいうのは。
「上手くなることが義務付けられているプレイスタイルだよなぁ」なんて呟いていましたけど、ほんと、あのプレイスタイルで腕前は並以下となったら、人からの評価は望めますまい。
逆に、あまりにも一生懸命さが現れ過ぎているのも重苦しいですよね。
前に某A級さんとのセットマッチ風景をブログに載せたら「あいつの球は見ていて疲れるからやめてくれ」って苦情が来たことがありました(笑)
一球一球、精神を擦り減らしているかのような球を撞く。上手いし正確だけれども、遅いし重い。
そんなプレイスタイルを腕前が無い人がやってたらどうでしょう。「そんだけ時間かけてそれかよ!」って言われてしまうに違いありません。
(重苦しい球を撞く人の場合、たとえ上手くても嫌われがちですけどね。。。)
この間初めて球を見たとあるトップアマの方。
「これでアマチュア!?」っていうような素晴らしい球を撞いていたのですが、私と同じく手汗に悩まされているのか、1球1球撞くたびにオシボリで手を拭いていました。
私はそれが出来ないわけです。一球ごとにオシボリで拭くだけの時間をかけることを敬遠しちゃう。
何故かといえば被害妄想癖の賜物なんですが、「そこまでしたからには、成功させなきゃいけない!!」っていう気持ちになっちゃうから。
ミスをしたら「わざわざ手を拭きに行ったのにミスすんのかよ」とか思われちゃうんじゃないかっていう被害妄想。自分のハードルを上げたくない。
実際、拭きに行ったとしても私の腕前じゃぁミスする可能性が高いわけです。だからこそミスをした時のことを考えてしまう。
そして、手を拭かずにより一層成功率を下げてしまうっていう。
逆に、ちゃんと手を拭きに行った時ってのは「この球なら、ちゃんと手を拭いておけば成功させられるわ」って思う程度に自信がある球を前にした時ですね。手を拭いただけの説得力を出せる球っていう(^^;
そのトップアマは、1球ごとに手を拭き、球を入れまくってマスワリ量産してプロを倒しておりました。
「そういう球を撞けるからこそ、行動に説得力が出るんだよなぁ」なんて思っておりました。
もう1つは羅Pです。
関東オープンを観に行きました際、2回戦の冒頭で羅Pがキレ気味でした。
どうやら1回戦で使ったテーブルがラックが立たなかったらしくブレイクで苦労し、シンドかったようで。
(試合後のインタビューでは「ブレイクが合わなかった」って言ってましたけど、完全にコンディションのせいにしてましたよw)
それでいて2回戦にて1ラック練習を始めてみれば、またしてもラックが立たないもんだからフラストレーション。
加えて、1回戦(ベスト16)も2回戦(ベスト8)も、準決勝以降では使わないテーブルに入れられたもんだから、「この先使うわけでもない、ラックが立たないテーブル」で連戦させられることに腹を立てたもよう。運営に文句を言っておりました。
それでいて、しっかり勝つってのが、まず説得力の1つ。言い訳ではなく事実を口にしているだけって思わせる説得力ですね。
もう1つ。
関東オープンでは最多マスワリ賞があったのですが、2回戦を終えた羅Pはマスワリ数を聞かれるも「覚えてない」「大丈夫、全然出してないから」とお疲れの様子。
ところが、3回戦。1ラック練習で「この台なら行ける」と感じたのでしょうか。
運営に「(最多マスワリは)今のところいくつ?」と質問し、ニコニコしながら記録を抜く宣言。
そして本当にスタートの3連マスから始まり、計5回(8先)のマスワリを出しちゃうってんだから。。。
文句を言いながら負けたらただの言い訳になっちゃうし、ビッグマウスしておきながら結果を出せなかったら格好悪いですけど、有言実行と言うのでしょうか。
「ラックがちゃんと立ちさえすりゃなんとか出来る」という自信が羅Pにはあって、それをしっかり証明してくるわけですからねー。
不言実行を良しとする人は多いと思うんですけど、「不言」ってのは言わばハードルの高さは維持したまんまなわけじゃないですか。
有言してハードルを上げてなお飛び越えてくる。かっけーわ。って思ってました。
私なんかは有言不実行が多いし、不実行になる未来を予測して「ハードルを上げるのはやめとこ」と思って不言不実行とか。どっちにしろ不実行っていう。
羅Pの例は、普通なら言い訳だとかビッグマウスだとか思われてしまうような言動も、結果を出せる実力があれば説得力が出るし格好良くすらあるってことが言いたかっただけで、真似したいってわけじゃないし、真似も出来ません。
私的に大事なのはトップアマの方が毎度手を拭きつつしっかり結果を出していたって話の方でして。
現時点での私は「実力に自信が無い→ハードルを上げるようなことをしたくない→時間をかけられない」なわけです。
手を拭くにせよ、構え直すにせよ、厚みなどの再確認をしたい場合にせよ、少し長めにプラクティスストロークをしたい場合にせよ、その他諸々、少し余分に時間をかけたいっていう時に行動に起こせない。ハードルを上げたくないから。実力に自信が無いから。
けども、いつまでもそんなこと言ってもいられないので、たとえ結果的にミスしようが、相手になんと思われようが、最善を尽くす!しっかり時間をかけられるようにする!!
ってのが年初に掲げた目標の1つなんですが、2018年も3月に入った今現在、目標達成率は0%です。嗚呼、、、、
中々進行しない原因は、ハードルを上げたくないってのが8割くらい。2割は早撞きに対する憧れが残ってるんだよなぁ。早撞きは私には合わないだろうに。
話変わりますが、上の羅Pの話。
「ラックが立たなくてもなんとかするのがプロだろう!」って思う人、いるんでしょうか?
難しい話ですよねぇ。
昨日のネタと一緒です。どっからが技量や知識のせいで、どっからが「難しいから仕方がないこと」なのか。
私からしたら「羅Pでも対応出来なかったくらい難しいコンディションだった」ってことになるんですけど、「プロなんだから対応しろ」っていう人も一定数いるんだろうなぁ。
昨日は「プロがそれでいいの?」ってネタを書いたくせに、今回は羅Pを擁護するようなことを書いておりますのは、それだけの球を羅Pが撞いていたからであります。
羅Pは知識の塊っていうイメージがありますし、加えてブレイク凄かったんですよ。羅P。
実のところ、羅Pの球を間近で見たのがかなり久しぶりだったんですけど、昔と比べてだいぶブレイクが強くなった印象を持ちました(偉そうな物言いですんません)
羅Pのブレイクというと上手いけれど強くはないっていう印象でした。プロ仲間から「弱い」なんて言われてしまってもいましたし。
けど、関東オープンにて速度を測ってみましたら、35〜6kmでした。ボーニングと同じ。10ボールでちょうど良いとされる速度ですよね。
それでいて、手球の安定感はボーニング以上でした。ボーニングは結構手球が暴れること多いですからね(笑)
ボーニング以上とも言えるブレイクをもってしてブレイクで苦慮したのだとなったら、それはコンディションのせいじゃない?って。
いや。別に良いんだ。コンディションが悪かったとかどうとか、そういう話はオマケであってどうでもいい。
言いたいのは、羅Pのブレイクが凄かったってことw