鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

良くも悪くも指摘されない店

 

2263文字

 

1本目

 

「スイートスポットが広い」を謳ったブレイクキューをしばしば見かけます。

 

スイートスポットが広い。すなわち、多少撞点がズレてしまっても「芯を食った!」と感じる結果を出してくれるということ。

 

マイキューである魁を使っている時もそうですし、BK-rushなどを借りている時もそうですが、スイートスポットの広さを実感する場面が多々あります。「今のはズレたよなぁ」と思ってもしっかり割ってくれる。

 

長く魁を使っていてその楽さに慣れてしまいましたが、過去にネタにした通り「それでいいのか?」という気持ちもあります。



本番ならそれでいい。技量不足を道具が補ってくれて結果が出るのはありがたい。

 

しかし、日頃の練習であれば。ミスをしたならミスをしたなりの結果が出たほうが良いんじゃないでしょうかね。

 

ノーマルシャフト派の人で、そういう主張をしている人はいますよね。「トビの小さいキューは、コジっても先球が入ってしまう。ミスに気づきづらい。ノーマルはコジったら入らない。正確なストロークが身につくのだ」と。どこまでが本音なのか分かりませんが、その主張自体は理解します。

 

甘台と渋台の話と似たようなものではないでしょうか。

 

厚みを多少外してしまっても入る甘台で「ミスをしてしまったが、甘かったおかげで入ってくれた」と認識できているならば良いが、入ってしまったせいで厚みをミスしていたことに気づきもしないというのはマズい。「甘台でばかり撞いていると上手くならない」と言われてしまいますよね。

 

道具も同じ。「ミスを道具が補正してくれた」と自覚していれば良いが、ミスしていることに気づきもしなくなってしまったらまずい。



この間は、ゴルフの話を聞きました。ゴルフもやはり「スイートスポットが広い」「多少芯を外しても、真っ直ぐ遠くまで飛ばしてくれる」クラブが数多くあるようですが、プロ選手はそういうクラブは使わないらしい(人によるとは思いますが)

 

なぜかと言えば、感覚としてはミスショットをしたのにミスをしていないかのような弾道でボールが飛んでいくと感覚がどんどんおかしくなってしまうからだとか。感覚と実際の弾道のズレを経験し、パニックを起こしてしまうこともあるとのこと。

 

イメージ通りに打てた時だけイメージ通りに飛んでほしい。ミスをした時にはミスをしたように飛んでいってほしい。そう考えて、シビアなクラブを使うのだとか。

 

どの程度のレベルのどういった目標を持って球撞きに臨んでいるか次第ではありますが、性能の良い道具の使い所も考えものですな。



2本目

 

 

漫喫で1人練習をしておりました。ビリヤード客は私1人。

 

そうしましたら7人組の学生(男性4人、女性3人)がドヤドヤとやってきて、ポストした内容の通りの出来事が。

 

今までに何度か、一般のお客さんから声をかけられて教えを請われたことはありました。けど、今回はまだテーブルについてもいない段階の人達でしたし、声をかけられるより先に「あの人に教えてもらう」と決められてましたからねww 想定外すぎて面食らってしまいました。

 

驚きはしたし、練習したかったことができなくなってしまいましたが、楽しい時間でした(後から男の子達も合流してきた)

 

たぶん、「一般のお客さんから声をかけられて相撞きをしたり教えを請われたりする」という経験をしたことがない人が多いと思います。

 

私が一般客から声をかけられることが多いのは「漫喫や大型店で1人練習をしていることが多い」が理由の1つにあると思いますが、もう1つは「声をかけやすい出で立ちである」も関係しているのでしょう。

 

良くも悪くも声をかけられやすい。良い出会いもあれば悪い出会いもある。一長一短であります。

 

逆に、声をかけられない人達は悪い出会いをすることが少ない一方で、いい出会いも減ってしまうのでしょう。こっちもやはり一長一短ですね。



さて。しばしば「なんで誰もあの人に指摘してあげないんだろう」という話題が出ることがあります。

 

漫喫や大型店ではなく「球屋」をホームにしている、明らかな欠点を持った初級者達。

 

常連にも店員にも上級者がたくさんいる。プロがいる場合もある。

 

だというのに明らかな欠点を持った初級者が、欠点を欠点だと自覚せずに球を撞き続けている。なんでだろう?誰からも指摘してもらえないんだろうか??

 

  1. 既に指摘は受けているのだが、耳に入れないタイプの初級者である
  2. 過去の言動により「アドバイスをしても無駄」と諦められていて、新たなアドバイスを貰えなくなっている初級者
  3. 「絡むと面倒なことになりそう」と感じるオーラを出しているため、指摘をしてもらえない初級者
  4. その店に、良くも悪くもお節介な人がいない

 

どのパターンもあり得る話です。



私が育った環境だと4は絶対にあり得なかったんですけどもw けど、そういう店も多いんだと思います。

 

教え魔はいない。余計なことを言ってくる人がいない。けど、必要な事も言ってくれない。上級者の全員が「聞かれたら答える」というスタンスで、目の前で初級者が間違ったことをやっていても指摘をしない。

 

趣味としてビリヤードを楽しむ上で居心地は良いかもしれませんが、上達には向かない店と言えるかもしれませんね。