鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

一長一短

 

1442文字

 

1本目

 

多くの人が大谷選手に注目しているわけですけど、大谷選手が与えてくれる夢って「自分でもできそう」「自分も頑張ろう!」と思えるタイプの夢でしょうか?

 

違いますよね。言ってしまえば、異世界転生ものみたいな夢なわけですw 妄想・現実逃避と言って良いかもしれない。

 

一方で、甲子園が与えてくれるのは「自分も頑張ろう」と思わされるような元気と勇気じゃないでしょうか。



プロ野球を見る時と甲子園を見る時では、求めているものが違うと思います。どちらかにしか興味がないという人もいると思う。

 

ビリヤードではどうか、という話で2本目へ。



2本目

 

私が大学入学直後にビリヤードに出会ったキッカケは「たまたま」としか言いようがないですが、出会った後に続けようと思った理由の1つに「マイナーだから」があったと思います。

 

マイナーであり周りに経験者が少なく、大学に入るような年齢から始めてもすんなり輪に入っていけそうと感じたから。

 

メジャーな競技となるとそうはいきません。幼少期からの経験者が多いですからね。

 

悪い言い方をしてしまえば、ポケットビリヤードはレベルが低かった。だからこそ続けようと思えたんだと思います。



元プロボクサーの具志堅さんが言っていました。具志堅さんは高校からボクシングを始めて世界チャンピオンになったそうなのですが、「自分の頃はレベルが低かったからできたこと」「今は幼少期からの英才教育がないと、世界では戦えない」とな。自分の頃はレベルが低かったから遅いスタートでも世界チャンピオンになれたのだと。



どんな競技だってエンジョイ勢はいるわけで、何歳から始めたって楽しめるわけですけど、ガチ勢は話が別です。

 

歳を取ってから始めたような人がガチ勢のトップに君臨しているような業界は「マイナー」「レベルが低い」という印象になってしまうわけであります。



ポケットビリヤードはその典型なわけでして、20代30代で始めたような人でも充分にトップレベルまで行ける。「めちゃくちゃ努力したんだろうな」「凄いな」と思う反面、「マイナーな業界だからできることだよな」という思いもあります。

 

ビリヤードの上級者達を見ていると(自分よりも上手い人達を上から目線で評価してしまっているので恐縮ですが、、、)しばしば「この人はセンスの無さを努力でカバーしたんだろうな」と感じる人がいます。

 

凄いと思うんです。他の人よりも何倍も努力したんだと思う。同レベルのセンスのある人達よりもずっと練習量が多いと思う。

 

そう思う反面「こういう人が活躍できるというのは、ポケットビリヤードがマイナーである証拠だよな」とも思う。

 

メジャーな競技というのは、「才能」「努力」「幼少期からの英才教育」の三拍子揃って上に行ける。本場でのスヌーカーなんかはそっち寄りですよね。ポケットも世界レベルを見ると今は段々とそうなってきているのでしょうか。

 

「努力」だけで上に行ける競技はマイナー。それが長所であり、短所でもある。



私自身が「マイナーでレベルが低いからこそ、今から始めても先達に馴染めそう」と思ってビリヤードを始めたわけですので、趣味としては「マイナーでレベルが低い」ということは長所だと感じます。

 

しかし、ビリヤードを「見る(観戦する)競技」として見ている時は、センスも努力も兼ね備えた選手だけを見ていたいという気持ちが大きいです。非現実的なものを見たい。

 

「自分には絶対にできない」「すげぇ!」と思う球だけを見ていたい。「自分でも頑張ればできそう」と感じる程度の球だと夢がない。競技としてのレベルが低いと思ってしまいます。

 

こういう点は「マイナーでレベルが低い」という点が短所に思えますねぇ。