1本目
一昨日・昨日も載せたこの動画を使って、もう1ネタ書かせていただきます。
この動画を撮った時には「手球をたくさん動かす撞き方をする」とだけ考えて撞きました。
私は押しよりも引きの方が得意なので、本当はロングドローを駆使しつつ取り切るつもりだったんですけど、構えた時にイメージが悪いことってあるじゃないですか。この動画を撮った時は引きのイメージが悪くて、何度も構え直ししてジックリ時間をかけてじゃないと引きを成功させられる気が起きませんでした。
ブログに載せる動画はやはりテンポよく撞かねばならぬ。ってことで、撮影時にテンポよく撞けるイメージの良かった押しの方を選択したわけであります。出来たのであれば引きの方が見栄えは良かったでしょうが、まぁ「手球を大きく動かした組み立て」を示すには充分だったと思います。
というわけで、意図せず押しで撞くことになったわけですが、結果的にもう1ネタ書けることになったので一石二鳥!!
もう1ネタ何を言いたいかといえばですね。私が動画内でも使っているOBクラシックプロシャフト。「引けるけど、押せない」という評価をされることが多いです。
確かに、他のシャフトと比べると押せないかなっていう気はします。ただ、動画で見ていただければ分かるように普通に押せてる。実戦では(少なくとも9ボールを撞いている限りは)動画内での押し球以上に押す場面ってそうそうないですよね。というか、ちゃんと組み立てていれば、動画内ほどの押しだって使うことは無いでしょう。
以前に「OBクラシックプロシャフトを使ってみたことはあり、全般的に良いシャフトだとは思ったが、押せないので自分は使わなかった」という口コミを見まして「この人は何を目指してるんだ?」と思ってしまいました。
鬼のキュー切れを目指していて、とにかく押しが切れるようなシャフトを必要としているアーティスティック方面のプレイヤーなのか。
それとも、極端に押し球が苦手で、少しでもいいからシャフトの性能に助けてもらいたいと考える人なのか。
はたまた、本当に「このシャフトは押せない、ダメなシャフトだ」と思っているのか、、、
「駄目なシャフトだ」と思っている人がいるんじゃない?と邪推してしまう、性格の悪い私です。
この話は何度かしておりますが、その昔JPAをやっていた頃に、当時のチームキャプテンのキューを借りて試合に出たことがありました。
試合前に練習をしていたら、マイキューのタップの層が剥がれてしまうというアクシデントに見舞われた私。再整形は無理で、予備のシャフトも当時は持っておりませんでしたので、キャプテンのキューを借りて出ることにしたのです。
当時の私は既にOBクラシックプロを使っていたはずで、キャプテンのシャフトは確かハイブリッドプロ。
あまり使ったことが無いシャフトでしたが、何の違和感もなく使え、なんも違和感がないどころか普段以上に良い球が撞けて7イニングくらいで勝てた覚えがありますww
試合後のキャプテン。真面目な顔をして「そのキュー、引けたんですね、、、」と言ってくる。
なにやらキャプテンはマイキューに対し「このキューは引けないキューだ!」と思っていたらしいのですが、借りた私が試合の中でガンガンに引いているのを見て「あ。キューのせいじゃなくて、腕前のせいだこれ」って反省したらしいww
この話は例の1つであり、似たような出来事が過去にたくさんありました。私自身(主にブレイクキューに関して)腕前の無さをキューに責任転嫁していた過去があります。
だからこそ、道具に責任転嫁しているように見える人を正しい方に導きたいなーという思いがあります。
OBクラシックプロの例に戻りますが、確かに他のシャフトと比べたら押せないんだと思います。相対的にはね。けど、絶対的には充分に押せるわけですよ。もし「必要な分も押せない」と思うならば、それは腕のせい。道具のせいじゃない。
それに、仮に道具のせいだったとしてもですよ。完璧な道具なんて存在しませんでしょう??
たまに、道具に完璧さを求めているかのような人がいますけど、フォームに完璧さを求めるのと同じくらい不毛だと思うんですよ。
フォームも道具も一長一短。完璧なものなんてない。何を長所として取り入れ、何を短所として練習で補っていくのか。そこのチョイスの問題です。全てが長所になりはしない。
私もフォームに関しては無駄にイジってきたのでよーーく分かりますが、ある程度までは拘る意味があります。拘らなきゃいけません。けど、一線を越えるとただの時間の無駄ですし、結果が良くなるどころか悪くなります。迷路に迷い込む。どっかで区切りをつけて方向性を決めなきゃいけない。
道具も同じですし、道具はフォームと違って金もかかりますしね。金の無駄にもなる。
新しい道具を買った直後は「不慣れ」ですよね。その不慣れさから脱却するために慣れる練習をしなきゃいけないわけですが、頻繁に道具を買い替えてたら、慣れるための練習時間をその度に取らなきゃいけない。
その時間を1つの道具での練習に費やした方が、よっぽど上手くなりますって。
いいんですいいんです。「色んな道具を試してみるのが好きだから、頻繁に買い替えている」っていう人は良いんです。趣味だと割り切っているなら無問題です。
本気も本気で「自分に合う最高の道具を探している」「その道具が見つかれば、自分は劇的に上手くなれるんだ!!」みたいに夢想している人がいたら「無駄だぞ」って言いたい。時間と金が勿体ない。その時間と金をプロのレッスンにでもあてた方が、よっぽど求める結果が出るはずだ。。。
今時のシャフトなんて、どれも性能は良いわけですよ。太さとか重さやバランス、音や打感などの面で好みの差はあるでしょうけど、性能面ではどれを使ったって必要十分にあるでしょう?相対的な差はあれど、絶対的には実戦で使う分にはどれだって充分。
「こんな自分でも、使った瞬間にプロのような押し引きが出来る道具を探しています!」くらいの姿勢の人がたまにいるんですけど、腕前を鍛えるっていう発想はないのかな?道具頼りの結果を出せて楽しいの??
っていうネタが、そのうち大量にアップされるかもしれません。同じ趣旨のネタが下書きフォルダにたくさんあるので。。。
私が1人撞きが大好きな理由に「純粋に、球を転がすのが好き」ってのを度々挙げております。
勝負に勝つために練習するという名目もあるにはあるのですが、優先順位は低い。自分の腕前を上げて、「こういう球を撞きたい」と思うような球を撞けるようになりたい。色んな撞き方をして、色んなショットをするのが楽しいのです。
一方「勝負に勝つこと」を第1優先事項にしているような人もいるわけでして、そういう中の1派閥として「自分の技量なんてのはあくまでも手段であり、目的は勝つことである」「道具頼りだろうが、目的を果たせればそれでいい」みたいな人もいる。
勝ち負けを抜きにしても、「こういう球をいつか撞けるようになりたいな!」という夢の実現方法として、私が選択するのは「自分の技量を鍛える」ですが、「撞きたい球が撞けるなら、手段は問わない」「道具頼りでも良い」っていう人もいるんですよねぇ。
ここら辺もやはり「趣向の違い」ってことなんでしょうかね。。。
結果だけを求める人。過程も結果も求める人。過程ばっかり求める人。
色んな人がいて、趣向が違うとやはり意見も合わないんだろうな。。。
って書いた後にもう1度考え直したんですけど、結局は「程度の問題」でもあるなぁと気づきました。
私はハイテクシャフトを使っております。ノーマルで撞く気は起きません。ハイテク頼りの球をかなり撞いてしまっていると思います。
ブレイクキューも魁を使っております。道具頼りな部分が結構あります。
自分だって、なんだかんだ道具頼りな部分は多い。自分だって0ではない。「道具じゃなくて腕が大事」なんて言い切ることは出来ない。
どこまでを道具に頼って、どっからを腕前に求めるか。
趣向の違い友言えるし程度の問題とも言えるし、他人にとやかく言うべきことじゃないなと、結果的に反省ネタになりました。。w
そうそう。「OBクラシックプロシャフトは全般的に良いけど、押しが切れない」「逆にこっちのシャフトは、押しは良いんだけど引きが。。。」「このシャフトはどうも捻りが、、、」と、あっちこっちへ目移りしちゃう人こそ「キューを使い分ける」ってのはどうなんでしょうかね?
押しの時はこのシャフトを使って、引きの時はこれにして、逆捻りの時はこれで順捻りの時はこれで。。。みたいなw
公式戦では最初に組み立てておかなきゃいけないので全てのシャフトにバットを合わせておかなきゃいけないですけどね!平場でも逐一シャフトの組み換えされたら「さっさと撞け!」って言われちゃいそうだし。
たくさんのキューを使い分けるって金がかかるなぁ。
2本目
この間、またしても「インパクトの感覚が鈍っている」と感じたので、インパクトに気を付けながら短短バタバタを繰り返すという地味な練習をしてました。
その時その場には3人分のキュー(プレイキュー4本に、ブレイクキュー3本)があったので、気の向くままに色んなキューで短短バタバタをさせていたんですけど、当たり前ですけど撞いた感触が違います。バットもシャフトもタップも、それぞれ全部違いますから。
そして思ったのが「芯を外してしまった時に、すぐに気づくキューと気づきづらいキューがあるなぁ」ということでした。
恐らくは主にタップの差だと思うんですけど、とあるキューでは上手く芯を撞けた時には「芯を撞けた」と感じるし、少しでも外したら「ミスした」という感触がある。
他方で、芯を撞けた時も外してしまった時も、感触に大差が無いようなキューもありました。
恐らく、実戦で結果を求めて撞く際には、後者のキューの方が「性能が良い」ということになると思うんですよ。多少のミスを帳消しにしてくれるようなキュー。
けど、練習で使うべきは前者だなぁと思いましたねー。ミスに気づきやすいってのは練習の時にはメリットですもの。
そういう意味で、道具は使いどころによっても一長一短あるなと思った次第です。