鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

hard to start (?)

Twitterより1ネタ。

 

 

 

 

 

 

頭に浮かんできたことをとりあえずツイートして、後々考えてブログネタにするってことが多い私。今回もそれ。このツイートをキッカケに、色々考えてみました。

 

 


全くの余談なんですが、この外国人さん2人。どうやら長いこと日本に住んでいるらしく、2人とも日本語で会話しておりました。しかも声だけを聞いていたら外国人だとは気づけません。一切違和感のない、完璧な日本語です。


「ここのスタッフ、外国人が多いよね」「さっきのは中国人だったね」「何言ってんのか分からないことがある」って、会話の内容まで日本人そのものww 


でもたまにナチュラルな英語が出てくるっていう、ルー大柴の超高等版みたいなお2人でした。


そんでまぁ、そのお2人が1人はスキーヤー、1人はスノーボーダーで、ツイートしたような会話をしていたわけです。


ツイッターでは状況説明するだけの文字数が足らんので「but」って書きましたけど、本当は「Easy to start だけど hard to master」って言ってましたw)


まぁ、本当の意味でマスターするのはスキーもスノーボードも難しいでしょうけど、中級くらいになるのはスノーボードの方が簡単で、始めるのが簡単なのはスキー。そのイメージはなんとなく分かります。


さて、ビリヤードはどうでしょうか。


ビリヤードはしばしばダーツやボウリングと比較されて「ビリヤードはスタートが難しい」と言われることがあります。


ダーツはボードに刺さりさえすれば何かしら点数が入る。ビリヤードは1球入れるまでが難しいし、そもそも手球を前に転がすことさえ最初は難しい。


ビリヤードもダーツも出来る女ったらしの某氏は「女の子とは絶対にダーツ」と常々言っております。ビリヤードは楽しんでもらえないのだとか。


「ビリヤードは最初が難しい」という声は度々耳にするし、そう言われる意味も理解できるのでそう思い込んでおりましたが、ふと「自分は『始めが難しかった』と思った覚えがないなー」と気づいたのです。


「自分が球を始めた頃ってのはどんな感じだったっけ?」と「『ビリヤードはスタートが難しいから流行らない』というのは本当なのか」の2つが今回のお題です。

 

 

まずは自分語りタイムです。


私が初めてビリヤードをやったのは中学生の時だったか、家族とボウリング場併設の所でだったと思います。


高校に入ってから、同級生とバグースへ2回ほど。


大学に入るまではその3回しか経験がありませんでしたので、大学入学直後に本格的にビリヤードを始めた時にはほぼほぼ未経験者でありました。


思い起こせば、高校の同級生にマイキュー持ちがいて学校にまでキューケースを持って来ていたような気がする。でも彼とは一緒に行ったことが無いんだよな。上手かったんだろうか。


また、高校時代に一緒に行った友達から、捻りを加えての空クッションテクニックを教わったような覚えもあるのだけれど、よく覚えてないし。


大学入学前の3回の経験で私が何を得ていたのかは、全く覚えていないです。


3回の遊びで、「面白くない!」と思った覚えもないし「面白かった!!」と思った覚えもない。


家族や仲の良い友達との遊びでしたから、ビリヤードであることはどうでも良かったんじゃないかと思います。「何をするか」よりも「誰とするか」の方が大事だったんでしょう。


友達とカラオケに行って、その場がどんだけ楽しかったとしても「なんて面白かったんだ。本格的に歌の道に進もう!!」なんて、多くの人は思わないですもんねw その場を楽しんだかどうかと本格的に趣味にするかどうかは、また別の話なのでありましょう。


高校までの3回の遊びでは、家族や友達との遊びの時間を楽しんだっていうだけだったんじゃないかな。 


さて。大学に入りまして、昨日書いた通り私は全く興味が無かったのだけれど、K氏に連れていかれるがままにビリヤードサークルの新入生歓迎会に行きました。


当時の歓迎会は、ビリヤードの会は無くて宴席だけだったのですが、有志を募ってビリヤードへ。再びK氏に誘われるがままに私は参加しました。


よく覚えております。I先輩(当時3年生B級)T先輩(当時3年生B級)に連れられ、新宿某所の激安球屋へ。


2年生だけれどもサークルにはその時一緒に入ったW先輩(当時B級)と私(ビギナー)とK氏(ビギナー)と、誰かもう1人いたっけかな(その人は結局サークルに入らなかった)6人で始発までビリヤードです。


人生で初めてビリヤードをまともにやった日でもあり、大学に入っての最初の出来事がそれです(授業の開始よりも前だった)


始発を待つホームでW先輩に言われた「大学生なんてこんなもんだよ」って言葉は忘れない。


何はともあれ、初めてまともにビリヤードをやったのが、経験者に教わりながらのオールナイトビリヤード(約7時間)という、ちょっと特殊な状況でした。


その日からビリヤードにドップリですから、何かしらの楽しさを覚えたのでしょう。けど、具体的な内容はよく覚えていません。


私が始めたばかりの頃、ビリヤードの難しさを感じず「面白くない」と思うことなく続けられた理由を推測してみました。


その1。シチュエーションが良かった。


上記した通り、大学入学以前の遊びでは家族や気心知れた仲間とでしたので「ビリヤードが楽しかった」というより「その場が楽しかった」んだと思います。


初めてのビリヤードが、どうでも良い人たちとの付き合いだったりしたら、ビリヤード自体が嫌いになってしまいそうです。

 

その2。シチュエーションが良かったpart2


初めて本格的にビリヤードをやった日。


この日にしても、仲の良いK氏に連れられてでした。今は散々に「1人でも行動しろ!」って言っている私ですが、当時は完全に付和雷同ですねww


また、経験者に教わりながらビリヤードが出来ましたので、基礎が身に付きました。これは大事ですよね。


「マイキューを持って、本格的にやっている人がいる」というのを知れたのも良かったんじゃないでしょうか。


「ビリヤードにもプロがいるんですね!」って驚く人は非常に多いですし、メジャースポーツの部活のように競技として真面目に取り組んでいる人がいるとは知らない一般の人が圧倒的多数だと思います。


カラオケ、ダーツ、ボウリング、ビリヤード。どれもこれも一般の人にとっては「たまに行く遊び」でしかない。


「ビリヤード」という名称とアバウトなイメージの知名度は非常に高く「ビリヤード」という名前を一度も耳にしたことが無いっていう人はほぼほぼいないと思います。その反面、具体的な内容はほとんど知られていない。


趣味として本格的に取り組んでいる人がいるとも思っていない。そうなりますと「自分も趣味にしてみよう!」とは中々思えないんじゃないでしょうかね。


私はビリヤード歴の初日に、先輩方の球を見て「こんだけ真面目にやっている人たちがいるんだ」と思え、憧れることが出来ました。それは大きかったんじゃないかな。


そしてまた、終電をなくしてのオールナイトビリヤードでしたので「ビリヤードをやらざるを得ない」という状況だったのも、もしかしたら関係していたかも?やらされているうちに楽しくなってくるってのもありますしね。ただ、一晩中楽しんでやっていたような覚えがあるので、私には当てはまらないかもしれない。


「楽しみに気づいてくれるまで強制的にやらせるのも、時には大事かも?」っていう一般論として挙げてみましたw


また、これはやけにハッキリ覚えているんですが、隣の台でやたらとハードショットをする2人組がいまして、ズバッと撞いてスコーンと入れていたのを見て「格好いいな」と憧れたってのもありますね。


まぁ、今思えばその2人組は「ただ強く撞いているだけの、ちょっとだけ経験がある人」っていうくらいのレベルでしたし、実際に先輩方には「あの人たちは、全然だよ」って言われてたんですけど、初心者の私には上手さの判別なんて出来ませんから。あの2人組もなんだかんだで私のビリヤード人生に関わっているような(笑)

 

その3。センスがあった


身も蓋も無い話ですが、最初っからそこそこ撞けていたんじゃないかという気がする。


私とK氏ともう1人、完全なる初心者は3人いたのですが、最後の1人よりは良い球を撞けていた覚えがあります。


球を入れられていたのかどうかは謎ですが「全然まともに撞けない」「面白くない!!」とは思わない程度にはセンスがあって、1人センスが無い人が混じっていたおかげで「自分は結構撞けているぞ」という勘違いも味わうことが出来たのかもしれません。


あ、昨日書いたI氏みたいな話ですね。自分よりもセンスが無い人がいたから「自分は中級」とでも思っていたのかもしれないw


私とK氏はサークルに入ってビリヤードを続け、踏み台になってくれた人はサークルに入りませんでしたので、本当に身もふたもないですが、センスって大事ですね。。。

 

その4。楽しみ方のベクトルが違う


「Aクラスになるまで、まともに『入れ』を考えたことがなかった」と常々申しております私。


オールナイトビリヤードの時も、ハードショットをする2人組を見て「かっけー!」と思うくらいですから「球が入らない」ということはどうでも良かったのかもしれません。「入らなくて面白くない」という感情は湧かなかったのかも。


その5。性格面でのセンス


またしてもセンスの話ですが「上手くいかなくて面白くない」ではなく、「上手くいかないから面白い」っていう気持ちは昔っから持っていた気がします。


成功しなかったら「どうやれば上手くいくのか」を考えるだけで、マイナスの感情は浮かばない。それは性格的なセンスだったのかもしれません。


ビリヤードを始める前からも趣味や習い事を色々やってましたので、恐らくそこで培われていた性格なんじゃないでしょうかね。「未経験者が下手なのは当たり前」という思いがあったんじゃないでしょうか。

 

 


スキーとスノーボードの場合、スキーの方が最初は簡単だというのは、とりあえず立つことは出来るからでしょう。


スケートなんかは全くの未経験だと氷上に立つことすら出来ませんよね。スノーボードも1枚の板に両足を固定されるので、最初の内はバランスを保つことすら難しくて立っていられません。


その点スキーは両足に1枚ずつ板がつきますから、とりあえず立つことは出来る。緩斜面でそこら辺までツツツーっと滑っていくことは出来る。


そういう意味での「easy to start」でしょう。

 

また話は変わるんですけど、何きっかけだったか忘れましたけど、きっけー氏とキッケー氏の奥方がスケートをしたいそうなのだけれど、2人とも産まれたての小鹿になってしまうので教えてほしいと言われました。


私は「教えるほど上手くない」「転びはせずに普通に滑れるっていうくらい」「C級に教わりたいの?」と返しました。きっけー氏は「うん」と言ってくる。


私は共通の知人である某氏の名前を出し「もし某氏が私と同じくらいのスケートの腕前だったら、教わりたい?」と聞いてみました。そうしたら「教わらない」と返事がきました。


まぁ結局はそういうことなんですよね。「誰とするか」「誰に習うか」は、楽しみを感じる上で凄く大事だっていう話です。

 

さらに話は変わりまして、再びスキー場での話です。


ゴンドラに乗った時のことです。長蛇の列だったのですが、列の前にいたオッサンがわざわざ後ろに回り込んでまで私の連れのレディ達に絡み始めました。混みあっておりましたので、ゴンドラも相席。そのオッサンも乗り込んできました。


絡むと言ってもナンパ的なものではなく、まさにスキー場版「教え魔」であります。


オススメコースだの、あのスキー場は良いだの、どれくらいの腕前なのか、だったらそこが良いだのなんだの、とにかくお喋りがしたくて仕方がないオッサンです。


女性陣はあまりに面倒くさかったらしく、英語が得意なわけでもないのに、相乗りしていた外国人たちに英語で話しかけ始める始末ww そっちの方がマシだったらしい。


おかげでオッサンの相手は私ですよ。なんでやねん。


まぁまぁまぁ、私は教え魔オッサンには慣れてるんで、大したフラストレーションも抱えず、適当にいなしておきましたけどね。


ほとんど相手をしてもいないのに女性陣のフラストレーションは相当なものだったようで、その後もずっと愚痴を聞かされ続ける哀れな私。


スキー場版の教え魔だと言いましたけど、はっきり言ってビリヤード場で見かける教え魔よりはよっぽどマシだったと思います。


オススメコースを教えるのは親切心なんだろうし、単にお喋りが好きってだけで下世話な話をするわけでもないし、無理やりな技術論を話すわけでもない。


それでいて女性たちにあそこまで嫌われるってことはですよ。

 

ビリヤード場のオッサン達。本当に気を付けたまえ。

 

話しかけただけで嫌われるかもしれないぞw


いや、ほんと、オッサンは若い女性に話しかけるだけで煙たがられるのかもしれません。


それに加え、教え魔はもちろん、セクハラまがいの発言をする人も多いし(「まがい」ではない人もいる)パーソナルスペースを保てない人も少なくないし、そもそも見た目や喋り口からして近づきたくない雰囲気を出している人もいますでしょう。「生理的に受け付けない」って言われてしまうようなやつ。


ルックスの良さ(よく言われる「清潔感」ってやつですね)と物腰の柔らかさ。これがないとオッサンはまずもって嫌われますので、オッサンはビリヤードの布教活動に携わらない方が良いとも言えるんじゃないでしょうか。

 

話をどこに持っていこうとしてるのか分からなくなってきた。


そうだそうだ。


ビリヤードの新規参入者を増やそうとした場合、まずはキッカケを与えなくてはいけません。


ビリヤード外の知人友人を積極的に誘うなどしてみましょう。


んで、いざキッカケを与えた場合、私みたいに勝手にハマっていく人もいるとは思います。「球が入らなくて面白くない!」なんて思うことなく、勝手にハマる人はハマる。


けれどそれだと確率が低い。誘った相手がビリヤードにハマってくれるかどうかが運次第になってしまう。

 

んでまぁ確率を上げようとした時に、まずは「確率上げる」よりも「確率を下げないようにする」を意識した方が良いんじゃないかと思うんです。


話しかけるだけで煙たがられるようなオッサンが幹事をやったんじゃ「ビリヤード面白くない」って思われるだろうし、いきなりマナーやら技術やら細かいことを押し付けようとしたら、やっぱり「ビリヤード面白くない」って思ってしまうはず。


自分磨きと、場の盛り上げ方の研究が必要でしょうね。


最初はね。「ビリヤード面白い!!」って思ってもらうよりも、もっと単純に「その場が面白かった」と思ってもらえるような工夫をした方が良いと思うんです。初回からいきなりあれもこれもブチこもうとしたら逆効果になると思う。


1回で好きになってもらおうとせず、2回目に繋がるようなね。


「気の合う人達とワイワイと楽しめた!」っていうシチュエーションであれば、「球が入らなくて面白くない」なんて思うことも無いんじゃないですかね?歌唱力に自信がなくたって、カラオケが楽しいって思うことはありますでしょ?


「『ビリヤードはスタートが難しいから流行らない』というのは本当なのか」というお題目ですが、そんな工夫次第じゃない?ってのが本日の結論です。


スタートが難しいけど流行ってる事なんていくらでもあると思うんだよなー。


いやー、それにしても、考えれば考えるほど、一般プレイヤーがビリヤード人口を増やすために出来ることとして真っ先にやることは「ビリヤード外で仲の良い友達をたくさん作ること」とか「職場の上司や部下とビリヤードに気軽に誘えるような関係になること」とか、そういう方面が浮かんでくるなぁw