3本立て
1本目
初級者の頃にはTP&CCで販売されていたビデオでビリヤードの試合を良く見ておりまして、その解説から学んだことが結構色々とあります。
その内の1つが、1マスはイコール「ラック」であって「セット」ではないということ。
5先のゲームというのは「5ラック先取り」であって「5セット先取り」ではないのだと。
1マスのことを1セットと言う人は多いですよね。
上級者が間違えて使うもんだから、それが伝播していって、初級者達もそれが正しいのだと思い込んじゃう。
たまに1マスのことを1ゲームとすら言う人がいますね。さすがにそれは括りが大きすぎだぞ。
なんせ初級者の頃に私は正しい言い方を覚えただけに、若かりし頃は「俺は知ってるんだぜー!」「みんな間違ってるぞー!」ってな態度だったんですけど、最近はどうでもよくなってきていますw
なぜどうでも良いかといえば、別にそれで誤解が生まれる場面というのがないから。通じる。
なぜ話の食い違いが生まれないのかと考えると、本来の意味でのセットマッチをしないからなんじゃないでしょうか。
セットマッチって言うと、球聖戦が浮かびます。というか、球聖戦しか浮かびませんw
球聖戦は挑戦者決定戦が3セット先取(1セット7ラック先取り)、球聖位決定戦が5セット先取(1セット7ラック先取り)で行われる。ってんで合ってますよね?
こういう、本来の意味でのセットマッチをやるのであればラックとかセットとかゲームとかを言い間違えてたら齟齬をきたしますが、普段は5ラック先取り、それで終わり。5ラック先取りの1セット先取。いちいち1セット先取なんて言わない。
そんなゲームしかやってませんからね。1マスをなんと表現しようと伝わるわけであります。
んで、ふと「そういやセットマッチってやったことないぞ!」と思ったんです。
やってみたいと呟いていたら、お馴染みキッケー氏がやろうと言ってきたので何回かやってみました。5-4のハンデ戦、3セット先取りです。
展開によって、全然違うなーと思いました。
たとえば、セットカウント2-0とリードしてからのセットは「まぁ、もう負けないわー」って気分になってしまって、気が抜けてしまいます。
マス(ラック)だったらね。下級者相手でも油断してたら3つ4つポンポーンと連取されてしまうことはいくらでもありますけど、セットだとすると2個リードしちゃうと、まず負けないなぁって。
一方、2-2で迎えた最終セットとなると、きっけー氏なんかを相手にしてのスポーツセットマッチですら緊張する。
単に5-4のゲームを5回やって、2勝2敗で迎えた第5ゲームってだけなら、最後のゲームで負けても「まぁ2勝3敗で、1回負け越すだけだしぃ」みたいな感じですけど、3セット先取りで1ゲームとなると「このセットを取らないと、今まで積み重ねてきたものが全て無になるぞ!」って気になって緊張しますねん。
これ、もっと実力が近しい人とやると、より緊張するだろうなぁ。
クラスが違う人とやる場合は、ラック数ハンデに加えてセット数ハンデもつけるってのもありなんでしょうかね?
1セットは5-4のラック数ハンデをつけ、かつ3セット先取りと2セット先取りっていうハンデをつけるとか。
これをやると上級者の側も結構シンドくなるような。
ま、3セット先取りでさえ、長引くと5先を5回やることになるわけですから、時間に余裕がある時しか出来ませんけどねー。
改めて、球聖戦の7ラック先取の5セット先取りって、どんだけしんどいフォーマットなんだって思いますわ。。。
2本目
過去に何度かネタにしたことがあったと思いますが、レイズは左手を伸ばして球を撞くらしい。
その理由が「曲げるとなると『どれくらい曲げていたか』を思い出せなくなることがある。伸ばしておけば、それは1通りしかない」みたいな、細かい言葉は覚えていませんがそんな感じでした。
書きながら「レイズってそんなに腕伸ばしてたっけ?」と思ってググッてみたら、曲げている写真が多いんですけど、あれっ??
ま、、、、まぁまぁまぁ、、、、
スヌーカーを習った時にも同じようなことを言われました。
「ちょっとだけこっち」とかやると、その「ちょっと」がどれくらいだったか分からなくなってしまうので、選択に幅を持たせないず、1通りしかないようにすると。
頭の高さなんかが典型例ですね。キューと密着。1通りです。「ちょっとだけ離す」とかにするとわけ分からなくなってしまうことがある。
この点に関する私の悩みがですね。顔の傾きです。
好調な時の私の顔って、若干傾いてるんです。
この「若干」がどれくらいだか頭で分かっていないもんだから、いざ再現できなくなった時に「どれくらいだっけ?」って思っても分からん。
厚みに対して顔を完全に真っ直ぐ向けるってんなら、それだって常に再現するのは難しいですけど、鏡を見たりカメラで撮ってみたりしながら再現することは出来なくはない。
けど「若干傾いてる」となると、どんくらいなんだか分からん。
調子が良い時の状態を写真に撮っておき、いざ調子が悪くなった時にその写真を基に再現しようと思っても、微妙なニュアンスが出ない。
間違った方向に傾いているよりかは「完全に真っ直ぐ」の方がまだマシなので、調子が悪い時はまずは完全に真っ直ぐな状態にしようとすることが多いです。
そっから正しい傾きを探っていく感じ。
一通りしかない完全なる真っ直ぐがベストに出来りゃ良いんですけどねぇ。「ちょっと」「若干」ってのは本当に厄介ですよ。。。
書いていて思い出したんですけど、学生時代に対戦したことのあるA級さんが、有名大学の院を出たくらいのガチ理系らしいんですけど、「こういう球を撞く時は、テイクバックをこっちの方に1cm。。。」とか、すんごい具体的な数値を出してくるんです。
「ちょっと」とかじゃなくて、しっかり具体的な数値が決まっているらしい。
気持ち悪っ!!
って当時は思ったんですが、フォームを安定させるためにはそれくらいしなきゃいけないのか??
3本目
初心者初級者の頃に刷り込まれたことって、深く考えることなく染みついてしまうことが多いですけども、私にとって刷り込みの1つとして「的球は撞いちゃいけない」というものがあります。
バンキングの時以外は的球は撞いちゃいけない。
球歴の最初期にそう習って刷り込まれて、今に至ります。
「的球が汚れるからかなー」くらいの感じに漠然と考えていたんですけど、「それはボールが象牙だった頃の文化」と言われてハッとしました。
象牙だった頃のカラーボールは拭けば拭くほど色落ちしてしまったけれど、今のボールはそうそう色落ちしないから汚れたら拭けば良いだけだと。
さすがにブレイク練習とかジャンプ練習なんかに的球を使うのはどうかと思うけれど、回転や撞点のチェックのためにちょっと撞くくらいなら問題ないとかなんとか。
手球と違って的球は単体での購入が出来ませんから、特定の1球だけ摩耗していってしまうのは困るだろうけど、満遍なく軽ーく撞くくらいなら、的球は撞いちゃっても別に問題はないのかな?
といっても、的球を撞こうと思うことがまず滅多に無いですけどね。
的球を撞いている人に逐一ツッコミを入れる人がいますけど、それも見当違いってことかな?
んで、この話を書いていて連想したんですけども、バンキングの時に手球は使っちゃいけないってな風潮、ありませんか?
さらに言えばゲームボールになる9番10番も使っちゃいけないって言われたことがある。
9番10番も駄目って言われたのは1回2回程度なんですけど、手球はしばしば耳にする。そして実際、バンキングで手球を使っている人は滅多に見ない。避けているんだと思う。
でもなんで??
惰性で従っているけど、改めて考えてみると理由が良く分からない慣習って色々あるんだよなー。