4本立て
1本目
音楽好きなので、ライブ・コンサートに頻繁に足を運びます私。
ある時観に行ったコンサートにて、とあるマイナーな楽器に出会いました。名前や存在は知っていたけれど、音色はそれまで一度も聴いたことがなかった楽器です。
そのコンサートにて興味を持ち、その演者のアルバムをダウンロードしました。
そして先日、そのダウンロードしたアルバムを流しながら家で仕事をしていたのですが、「メジャーにはなり得ない楽器だなぁ」と感じました。
以前に食べ物を例に出して期待値の話をしたことがあったと思います。
皆々様の食の好みは分かりませんが、最も好きな食べ物を頭に浮かべてください。その食べ物の最高級店に行ったら「美味しい!100点満点!!」って思うんじゃないでしょうか。
反面、駄菓子だったらどうでしょうか。最高評価を得ている駄菓子を食べたところで100点満点はおろか90点以上も出ないんじゃないでしょうか。「駄菓子としてどうか」なら90点も100点も出るかもしれませんが「食べ物として」だったら。
そもそも食べ物としてのポテンシャルが違う。期待値が違う。
上記した楽器に関しても同じことを思ってしまったのです。少数の熱狂的ファンは作れるかもしれない。しかし、多数派の一番にはなれないだろう、と。
その楽器自体が持つポテンシャルが、メジャーな楽器に比べると低い。
どんだけ最高の楽器を使って、どんだけ最高の演者が、どんだけ最高の曲を最高の場で演奏しようとも、メジャーにはなれないだろうと感じさせられたのです。
ビリヤードも、、、、っていう話が以下に続きます。
2本目
「巨人・菅野智之の年俸は02年の松井秀喜氏を超える6.5億円も、MLB挑戦なら年俸25億円か|ニフティニュース」
いきなりですが、私はアンチ巨人です。
なので、そんな巨人に就職浪人までして入っていった菅野投手の事も「なんぼのもんじゃーい!」と思って見ていたんですけど、これほどまでに実力で納得させられた選手はいませんねぇ。嫌いな球団の選手だろうがビッグマウスしようがドヤ顔しようが「それだけの実力がある」としか言いようがないw
その菅野投手が6億5千万円という日本人最高年俸に並んだという記事なわけですが、記事の中で「将来的に10億を貰う選手が出てくれば、野球選手になりたいと思う人が増えてくる」という言葉が出てくるわけです。
私は「いやいや。もう充分でしょう」って思いました。
野球は日本のプロスポーツの中では断トツの収入でしょう?
卓球やバドミントンの選手が、何百万円かの賞金を手にして「この競技をやれば、こんないい暮らしが出来るっていう所を子供たちに見せて憧れを持たせたい」みたいなことを言っていることがありますが、彼らと野球選手じゃ全然収入が違いますでしょう。
卓球やバドミントン、バスケやバレーの選手が言うなら分かるんですけど、プロ野球選手は既に収入面で言えば充分に憧れられてるんじゃなかろうか。10億になったところで、さらに何か変わるの?
って思ったんですけど、あれかな。近年、野球はサッカー人気に押されていると聞きます。サッカーをライバル視でもしてるのかなぁ?
さてさて。野球やサッカーはおろか、卓球やバドミントンよりもずーーっと低いところにおりますビリヤード。
その中でスヌーカーだけは、本場イギリスではトップ選手は億を稼ぐのだと、ある時に聞きました。最近もどっかで裏付け投稿を見かけた。
「億を稼ぐ」と初めて聞いてからはずっと「イギリスではスヌーカーが流行っているんだ」と思っていたんです。
ところがしばらくして「全然流行っていない」「一時期は良かったけど、すたれてきている」「スヌーカー場も今は少ない」「禁煙法の煽りを受けている」などなどの情報を得ました。
そうなると「じゃぁなんで億を稼げるの?」「どこから金が出てきてるの?」と気になりました。
さらに時を経て「スヌーカーは賭けの対象になっている」という話を聞きました。合点がいきました。競技としての魅力がどうこうじゃなくて、競馬などと同じく、賭け事の対象になっているとなれば、そりゃ金は動くな、と(先日ツイートした通り、「賭けの対象になっている」というのが本当なのかどうかが知りたいです)
スヌーカーという競技自体の魅力で億を稼げる選手が出ているというならばポケットビリヤードにも将来性があると思ったのですが、ギャンブルの対象となりますとねぇ。
きっけー氏も以前に「ビリヤードを流行らせたいなら、賭けにするのが手っ取り早い」と言っていました。私もそう思います。
でも今の流れ的には、スポーツ路線を推したいんですよね?そうなりますと、果たしてメジャーになれるのか?というところで疑問が出てくるわけであります。
そういや以前に「スポーツとして世間に認められたい」のか「メジャーになりたい」なのか、優先順位はどちらが高いの?っていうネタを書いたっけか。
どっちなんでしょうね。
3本目
「ビリヤードをオリンピック種目へ!」ってのを見るたびに思うことがあるのです。
ビリヤードは楽しいです。楽しいですとも。魅力があります。
しかし、世の中には他にも色んな楽しいことがあります。数多くのマイナー競技がオリンピック種目入りを目指しております。
A級には一定以上の実力を持てば誰でもなれるけれど、SAってのはNo.1になれなくてはいけないって話をこの間しました。
ビリヤードは楽しい。楽しさA級。けど、オリンピック入りを目指している他の競技だって、きっと同じように楽しい。みんなA級。
その中でSAになれるだけのものがビリヤードにはあるんだろうか?って考えちゃうんです。
A級であることを示すのはそんなに難しいことじゃないと思う。けど、他の競技もみんなA級で、みんな同じような魅力を持っていて、同じようなことを語っていると思う。
そうなってくると「素人に分かりにくい」「チマチマしていてダイナミックさに欠ける」「華やかさがない」という欠点が目立って来てしまうんじゃなかろうか。
そもそも競技としての期待値が低いんじゃあるまいかと思ってしまう。1本目での楽器や食べ物の例と同じです。
競技が持つポテンシャルからして、オリンピック入りは無理なんじゃ?って考えてしまうんですよねぇ。
いくら頑張って90点の面白さをアピールできても、91点以上を出されたら負けるよっていう。
4本目
ビリヤードはマイナーであり、業界も未成熟です。それは誰もが感じていると思います。
きっちりとした法整備が出来ていない国は未成熟であるだとかなんだとかいう話はよく耳にしますし、スポーツにしてもルールが曖昧だと「それだからマイナーなのだ」と批判を受けている場面を度々目にします。
んで、未成熟でありマイナーであるのが分かり切っているビリヤード(笑)
今後、ルールをもっと詰めていく必要があるというのは当然です。当たり前の事であり、言うまでもないこと。
ルールが曖昧な未成熟な競技であるのが分かり切っているからこそ、マナーだとか人間性だとかスポーツマンシップだとかが問われるなぁと最近強く思わされています。
「ルールにないことは守る必要がない」と考える人はやはり一定数います。
そういう人を押さえつけるためにはルールが必要なわけですが、未成熟ですから制度化が追いついておりません。
「ルールにないことは守る必要がない」「守ってほしいならルールにしろ」「ルールがない方がおかしいのだ」などと「自分は悪くないですよ」という主張してくるマナーの悪い人はいる。
いや、どう考えてもあんたも悪いでしょっていうね。
「ルールにないことは守る必要がない」という態度は、成熟した社会にいてこそ許されるのであって、未成熟な社会では許されないのでは?
この業界が発展途上なのは分かり切っていること。「業界が悪い」というのはもはや大前提となっており、言い訳に使うことは許されません。未成熟だからこそ、個々人がどう振舞うかが問われるわけでして。
そういう意味で、きっちりとしたルールがあるメジャーな競技よりもマイナーな競技の方がマナーが問われるよなーと思った次第であります。