鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

マナーも相手次第

 

1本目

 

私、音楽が好きなのでイヤホン、ヘッドホンも結構な数を持っているんですけども、有線の物ばかりでした。


有線でもこれといって不便を感じたことがなかったし、同じ価格帯だと有線の方が音質が良いという(同じ音質を求めると、ワイヤレスは割高)懐事情も関係しておりました。


しかしながらこのご時世はテレカンが増えまして、ワイヤレスのイヤホンの1つも持っておいた方が便利だなと思い、ネットで物色しておりました。


そうしてワイヤレスイヤホンを見ておりましたら、何年も前の、とある球屋での出来事をふと思い出しました。

 


台湾の方が経営する台湾人が多く集まる球屋さんで、店員さんにセッティングしてもらって初対面の台湾人のアマチュア(私と同じくらいの腕前)と相撞きしていたんですけど、相手の方は当時はまだ珍しかったワイヤレスイヤホンを耳に挿しっぱなし。それどころか、プレイ中に電話がかかってきても、そのワイヤレスイヤホンを通じて通話をしながら球を撞いていたのです。


「信じられないマナーの悪さ!」と思う方もいらっしゃると思うんですけど、私は全く気になりませんでした。というのも「そういうお国柄なんだろう」という思いがあったからです。

 

(この間「喋りながら撞くのは大変」って話を書きましたけど、海外のプレイヤーは喋りながら撞くことに慣れてるのかも。。?)


そのお店、店員さんもお客さんもみんなフランクで、当時ネタにしたと思いますけど初めて遊びに行った私に店員さんが小籠包をごちそうしてくれたり、それを初対面の相手プレイヤーと一緒に談笑しながら食べたり、面識が全く無いのに他の台の人が話しかけてきたりという雰囲気。


その場に日本人は私1人。日本にいながら日本ではない感覚でした。「いま自分は台湾にいるのだ」という感覚になっていたわけです。


それまでに出会った台湾プロの方々も、みんなやはり日本人とは異なったマナー感であり見慣れていたというのもあるし。趙豊邦が試合中に餃子を食べていたという話を何度も聞いていたしw


「外国人はそういうもんなんだろう」「それが当たり前で、マナー違反という感覚はないんだろう」という思いがあるため、対戦相手がワイヤレスイヤホンで通話しながら球を撞いていても私は何も悪い気はしなかったのです。


そういや、フィリピンプロ達も相撞き中に平気で電話するので、その経験も関係していたかもしれません(笑)


でももし相手が日本人で、その日本人が電話しながら球を撞き始めたら「なんだこいつ!?」と思うはず。


これぞまさしく私にとっての「行為そのものを気にしているわけではないマナー」だなぁと感じましたね。


私はしばしば「一般人がやっていても気にならないけど、プレイヤーがやっていたら気になるマナー違反」というものがあると書いていますが、それと同じです。外国人がやっていても気にならないけど、日本人がやっていると気になるマナー違反ってのがある。


一般人はビリヤードのマナーを知らないわけだし、外国人は日本人とはマナー感が違う。だから私にとってのマナーの常識を相手に当てはめようとは思わない。


一方で、日本人プレイヤーがマナー違反をはたらいた場合は、「悪気がある」または「それがマナー違反だと気づけないくらい育ちが悪い」という認識になるので「なんだこいつ」と思ってしまう。「同じ国で育って、同じビリヤードを趣味にしているのだから、マナーは同じなはず」という目で見てしまうわけです。


行為そのものではなく、相手がその行為をするに至った背景を色々気にしてんだなーと思わされる瞬間であります。

 

 

「マナー違反だ!」と感じた時、その行為そのものが気になっているのか、相手やその背景が気になってるのか、さて、どっち??

 


2本目


日本と外国とでは当然文化が違うわけで、文化が違うのにお互いの常識を当てはめようとした結果すれ違いが起こることってあると思います。


私は1本目で書いた通り、外国人に対しては比較的「相手は文化が違うから」という目線で見ることが出来るのですが、難しいのが国内の他地方の人。


やはり各地方、文化が違う。けど日本と外国という対比ほどハッキリとした違いではないもんだから、ついつい自分の常識を当てはめそうになることが多いです。「相手も自分と同じ常識を持っている」と思い込みがち。


また、ネット上の投稿を見た場合などは、そもそも相手がどこの人なんだか意識しないことも多いですよね。あからさまな方言で書かれていたら分かりますけど、標準語で綴られていると相手がどこの人なんだか意識しない。


そうして「え?」「なんかおかしくない?」とか「距離感の取り方が気になる、、、」とか思った時に相手のプロフィールを覗いてみて「なるほど。〇〇県の人でしたか。なら納得」とか「東京と××県では文化が違うのかなー」とか思うことが多々あります。


具体的な地名を出すのはやめますが、「どうもあの方面の人達とは、距離感の取り方が合わないな、、、」って思う地域、あります(;^ω^)

 

球用語なんかも地方によって全く違うことがありますからね。


東京では使わない用語を他県の人が使うというのであれば「知らない用語」ということになりますから理解は出来ずとも曲解には繋がりませんが、しばしば同じ言葉が別の意味合いで使われることもあったりして曲解の元に。


どこ生まれのどこ育ちなのか。今はどこに住んでいるのか。ビリヤードはどこで始めてどこで育って、今はどこで撞いているのか。


これによって常識が結構変わるので、このプロフィールはある程度示しておいた方が球談義が円滑に進むんじゃないかなと思っています。

 


3本目


「常識が違う」といえば、ノーマルとハイテクです。


私は歴半年のC級だった頃からずっとハイテクシャフトを使っており、最初の半年間しかノーマル歴がありません。最初の半年なんて何も分かっていない時期ですので、そんな時期にしか使っていないノーマルシャフトの知識は皆無と言えます。


私のビリヤードの理論は全てハイテクシャフトの上で成り立っているわけであります。


球談義をしている時や、ネット上で他人の意見を見かけた時。「それ、おかしくない?」「それは違うんじゃない??」と思うことは多々あるわけですが、そこでふと「もしかしたらノーマルシャフトにとってはそれが正しいのかな??」と思い直すことがあります。


相手の言うことはハイテクシャフトにとっては正しくない。けれども、ノーマルだったら正しいのかもしれない。


けど分からないんです。私にはノーマルシャフトの知識が皆無だから。


でも、少なくとも「それは違うだろう」から「もしかしたらノーマルだったら正しいのかな?」とまでは意識を変えることが出来るわけですので、これもまた2本目の趣旨と同じですがプロフィールに示しておいてほしいなと思いますね。ハイテク派なのかノーマル派なのか、両方を比べてしっかり吟味したうえで出した理論なのかを。