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1本目
BC級プレイヤーが「フリーボールが苦手」と言っている場面にしばしば出くわします。私も昔同じこと言ってた。
昔の私がフリーボールを苦手としていた理由は「言い訳が出来ないから」だったと思います。
フリーボールとなるとフリーなだけに自由です。全てが自分次第。全てが自分の知識と技量次第。ミスをしても「難しい配置だったから」などと言い訳することができない。ミスをしたら「フリーボールだったのに」と言われてしまう。手球をどこに置いてどう撞くのかに、力量が思い切り現れてしまう。
そういうプレッシャーがあるから「フリーボールは苦手」と考えていたんだと思います。言い方を変えれば「下手なのがバレるのが恥ずかしい」ですね。
今はフリーボールを苦手だと思うことは滅多に無いです。
- 当時に比べたら知識と技術が身についたから
- 「下手なものは下手なんだから仕方がない」という割り切りができるようになったから
この2つが大きいですね。今はよほど調子が悪かったりよほど配置が難しかったりしなければ、「フリーボールはラッキー」と思います。
2本目
とある日の相撞き中、相手がスクラッチしてこんな配置が回ってまいりました。
なんていうことはない2球。どうとでもできる2球。
どうにでもなるからこそ選択肢がたくさんある配置ですが、私は非常に単純にこう出しました。
ちょっとだけ9番から遠ざかる方にフリをつけて手球を置き、ボール2〜3個分引くだけ。手球が9番に近づき過ぎないようにケアしつつ、厚めに。ラインもへったくれもない、シュートラインに直交するようなピンポイント出しです。
今回の配置って、入れはほぼ確実。入れに意識を持っていかれることはない配置です。純粋な出しの知識と技術が問われる配置。
- どういう撞点をどういう力加減で撞くか
- 1の通りに実行できるか
この2つが問われるわけですが、今回の配置は難しい撞点や力加減が必要になるわけでもないので、2もほぼ問われない。ほぼ1勝負。知ってるかどうかです。
今でこそ何も考えずに成功させられる出しですが、Aになってしばらく経つまでは苦手だった気がします。「どういう撞点をどういう力加減で撞けばいいのか」という知識がなかった。
感覚だけで手球をコントロールしていたから、今回のような出しをしようとすると
- 引けなくてストップ気味になってしまう
- 引けないことを嫌って引けすぎてしまう
- 手球が遠くに行ってしまいそうな気がしてチビって8番を外す
こんな結果にばかりなっていた気がw
感覚でばかり考えているから、どの撞点をどういう力加減で撞けばいいのかがアヤフヤ。撞く前の未来予想が何もかも「◯◯な気がする」でしかない。「こんな感じかな?」でしか撞けないから当然良い結果は出なかった。
今回の出しは「狙った撞点を狙ってキュースピードで撞く」こと自体は簡単だから、ほんと「撞点と力加減を知っているかどうか」だけなんだよなーと、引けすぎて大失敗してそうな何人かの下級者の顔を浮かべながら考えていましたw
その下級者達のことを思い浮かべながら、「入れは簡単であり、撞点とスピードを合わせるのも難しくないが、ただただ知識が無いがゆえにやらかす出しミスってあるよなー」と考えていたら、連想につぐ連想であっちこっちに考えが及び、結果的に昨日のネタが出来上がったのでありました(完)