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1本目
「1人練習の時には出来るのに、相撞きだとできない」
こう思ったことは誰にでもあると思います。人が口にしているのを耳にすることも多いですよね。
その原因について「メンタルが弱いから」の一言で片付けてしまう人も多いですけど、練習でできることが本番でできなくなる理由はメンタルだけではなく、多岐に渡ると思います。
今回は多数浮かぶ理由の中から2つをネタにしたいと思います。
- 「1人練習の時ならできる」が「体が温まった後の、連続で挑戦した時」を想定している
- 体感でしか理解していないのに、頭を使おうとしちゃう
この2つ。
まず1から。
私のハードブレイクを例にしますと、1〜2時間のウォームアップをこなした後に延々とブレイクだけを撞き続けたのならばそこそこ安定しています。けども、練習開始直後だったら1人練習だろうと全然当たらないし、「30分14−1の練習をして1発ハードブレイクして、また30分14−1の練習をして1発ハードブレイクして」みたいな形でやったとしても、ハードブレイクは全然当たらないと思います。1人練習であっても。
1人練習だから成功率が高いんじゃなくて、「体が温まっているから」「連続で撞いていてイメージが体に残っているから」こその成功率の高さ。
体が温まっていなかったり、時間をあけての断続的な挑戦だったりしたら、1人練習であろうと成功率は低い。
相手がいる時は当然、体が温まっていなくても撞かなきゃいけないですし、連続で同じショットを撞くことはできない。
「1人練習 vs 相撞き」ではなく「体が温まった後の、連続で挑戦した時 vs 体が温まりきらない中での単発ショット」という比較が正しいんじゃないでしょうか。
続いて2。「体感でしか理解していないのに、頭を使おうとしちゃう」
この間初級者さんとの相撞きで相手の球を見ていて思ったのがこれです。
その初級者さんは、1人練習の時はほぼ全球を体(感覚)で撞いているように見えます。体が覚えている通りに無意識にショットをしている。それでそこそこの良い球を撞いている。
けれど、いざ相撞きとなった時には「ちゃんと結果を出さなくては」と思うからなんでしょう。頭を使おうとしちゃう。しかし、頭を使おうとしても頭には何も入っていないわけです。普段体で撞いてばかりだから。
1人練習の時と相撞きの時とで全く別のやり方をしようとしてしまっている。「練習ではできたことが本番ではできない」とかいう話じゃないんですよね。別のことやってるんですもの。
他人事として書きましたけども、これは私にも当てはまる話です。
テンポよく無意識にポンポン撞いている時は入るし出る。しかし、いざしっかり集中して頭を使って同じことをしようとするとできない。できないというか、どうすれば良いのか分かっていない。練習の時に頭を使っていないから。
やるべきことは二通りです。
- 練習の時からもっと頭を使って撞く
- 相手がいる時にも練習と同じように体で撞くように心がける
妥当なのは前者なわけですけど、後者を試してみたい気もします。
今現在の私は相撞きの時「頭:体=6:4」くらいの感じで撞いていると思うんですが、この比率を2:8くらいまで体の方に傾けてみたらどうなるのか。
たぶん、良くなる部分はものすごく良くなるけど、ドソッポになってしまう部分も出てきそうw
2本目
たとえば「ボーニング上手いよねー」と言っている人がいたとして。「誰が言っているか」によってその具体的内容が大きくことなると思います。
トッププロの言う「上手い」と私程度が言う「上手い」は、その内容が違うだろうし。私の言う「上手い」と初級者の言う「上手い」じゃまた話が違うと思います。
同じ「ボーニング上手いよね」でも、それを口にしている人のレベル次第でイメージしている「上手い」の内容が全然違う。
日頃、プロだったり有名アマだったり身近なアマだったり、誰かしらを話題に上げて
上級者「◯◯さんは上手い」
私「分かります!〇〇さん上手いですよねー」
という会話をすることがあると思うんですけど、共感したつもりになってもイメージしている「上手い」の内容が全然違って、全然共感なんて出来ていないってことは普通にありそうです。
というか、実際にそういう出来事がありました。
他人事として見ていただけですが、とあるプレイヤーのことを両者ともに「上手い」として高評価しているのだけれど、上級者氏の言う「上手い」と中級者氏の言う「上手い」が全く噛み合っておらなんだ。
レベルが違うと見ている世界が全く違う。
レベルが大きく離れた人とのやり取りではその点に注意が必要ですね。同じことを言っているようでいて、全く別の話をしていることがよくある。