鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

練習しないほうが良い時

 

基本的には、たくさん撞いた方が上手くなれますし、撞いていないと感覚が鈍りますが、しばしば「撞いていない方が上手くなる!」とか言っていることもある私。

 

「たくさん撞いた方が上手くなる」ってのは、どういう方針で球撞きをするかが定まっており、かつ、その方向性が正しい時。誤ったイメージを持って球を撞き続けてしまっている時などは、撞けば撞くほどドツボにハマってしまうもの。そんな時は撞かない方が良かったりするもんです。

 

  • ブランクを作ることで、いい意味でリセットされる(誤ったイメージを忘れる)
  • 球撞きから離れている間に冷静になって、考えがまとまり方向性が是正される

 

こういったことがたまにあります。

 

最近もそんな例がありました(以下、とても私的なフォーム・ストロークの話です)



コロナ禍に突入する直前が我がビリヤード人生で最も調子が良かった時期だったため、「あの時を思い出そう!」というのが今の目標です。

 

で、当時の記憶で最も鮮明に覚えているのが「体重移動をイメージしていた」ということ。ブレイクの話じゃないです。プレイの話です。

 

私はプレイでヘッドアップ癖がある。しょっちゅう書いています通り、メンタル的なものではなくフォームやストロークの欠点によるヘッドアップです。技術的な問題。

 

そのヘッドアップを抑えるために「ヘッドアップしてしまう方向と逆の方向へ体重移動するイメージ」というのをコロナ前には意識していて、それが物凄くハマっていたという記憶があるのです。

 

ヘッドアップしてしまう方向とは逆方向に意識的に動こうとすることで相殺され、結果的に「動かない」になる。

 

ここしばらくそれを意識しながら球を撞いていたのですが、上手く行ったり行かなかったり、上手く行った時でもそこまでの好結果にはならずでモヤモヤしておりました。

 

で、先日2週間ほどの球休みがありまして。

 

2週間球は撞いておりませんでしたが、球撞きについて考えている時間はありまして、その中でふと気づいたことがありました。

 

「逆方向に体重移動してヘッドアップを相殺するというのは、最終段階ではなかったか」「手前のステップが抜け落ちているのではないか?」と。

 

2週間球から離れていたからこそ、冷静になって気づけたことだった気がします。そして結果的にはそれが正しかったもよう。

 

これもまた度々ブログネタにしていますが、何事にも段階というものがありまして、1ステップ1ステップ、しっかり踏んでいく必要がある。

 

たとえば今回の「逆方向に体重移動する」というイメージが第5段階だとしたら、その前に4つの段階がある。第1段階から順に手順を踏んで5つ目に「逆方向に体重移動する」をやるからこそ効力を発揮する。1〜4をすっ飛ばしていきなり第5段階をイメージしても良い効果は得られない。



今回すっ飛ばしてしまっていたのは「右腕だけを独立させて動かす」という基本の基本だったようです。

 

基本でありながら、出来ていない人は多いと思います。私はそうですし同様の癖を持っている人を多く見かけます。右腕だけでなく体全体を使ってキューを振りに行ってしまう人を。

 

(「自分はそんなことはない」と思い込んでいる人ほど、自撮りをしたり上級者に見てもらったりしてチェックした方が良いと思います。他人事ではないのです)

 

それを改善して「右腕だけを独立させて動かす」必要がある。

 

私は「右腕だけを独立させて動かす」を上手くイメージ出来た時であってもなお少し体が動いてしまうので、そこでやっと「逆方向への体重移動」です。

 

まずは「右腕だけを独立」でヘッドアップを半減させ、そこに「逆方向への体重移動」を加えて0に近づける。そういう手順が私には必要。

 

なのにここしばらく「右腕だけを独立」をすっ飛ばして「逆方向への体重移動」ばっかり考えてしまってた。結果的に「体全体を使ってキューを振って、逆方向に体重移動するイメージで」なんていうブレイクみたいなイメージでプレイを撞いてしまっていた。そりゃ上手く行きませんわな。意識しなきゃいけない事が多すぎるし。

 

2週間の球休み明けに「右腕だけを独立させて動かす!」を強く意識しながら球を撞いたら、ここ2年で一番のショット力を発揮できたw おかげで、ちょっとやる気出てきました。



以上、何事にも段階というものがあるという話であり、基本をすっ飛ばして応用発展へ行ってはいけないという話でもあり、「冷静になれ!」っていう話でもありました。