2本立て
1本目
先月カーリートーナメントに出ておりました際、私は調子が良かった事もあって1回戦2回戦は適度な緊張感でこなすことが出来、そのまま3回戦の対赤狩山P戦へ。
上手すぎる相手と撞く時、私はチャレンジャー精神になるがゆえにメンタル強めです。メンタル強めっていうか、ピヨピヨにはならないというか。
強すぎる人を相手にして、なお「絶対に勝たなきゃいけない」っていうシチュエーションに追い込まれたら物凄い緊張をするでしょうが、個人戦のハウストーナメント。良くも悪くも「負けて元々」という気持ちで臨むため、緊張をしないのです。
悪い緊張をしないというのが良くもあり、「キツイ相手でも勝ってやる!」と自分を追い込めないっていうのが成長の面では欠点でもありますね。
ま、なにはともあれ平常心で球を撞くことが出来たわけですが、試合後の周りの声を聞くと私が緊張していたという事を前提にして話をされる。なんでや。
って話はこの間も書きましたね。ネタがダブってた。これがツッコミ案件その1。
私は3回戦でカーリーさんと、きっけー氏は2回戦でカーリーさんと当たっておりました。
私は同時に試合に入っていたのでシッカリとは見ていませんが、きっけー氏がカーリーさんを相手に良い取りきりをしかけている場面を見かけました。
「お、入れるね」「いいね」「取り切れそう」
きっけー氏にもハンデボールとして8番がありますので、8番を入れたら終わり。
しかし、きっけー氏が6番を撞くあたりから「あの癖が出てる」と気になってきて、8番に構えた時には「これ外すわ」って私は思いました。案の定外しました。
今パッと頭に浮かぶ人としてキッケー氏とWさんがいるのですが、2人に共通する悪癖として「なまじっか良い球を撞けると、どんどんテンポアップしてしまって肝心な場面で外す」というものがあります。
私はそういう状態になることがないので分からないのですが、本人たちはどういう気持ちなんでしょうかね?
きっけー氏は大概緊張知らずなプレイヤーなので、カーリーさんを相手にして緊張していたからそうなったってわけではないと思います。常日頃から「お。調子いい」と思った時にはどんどんテンポアップしていくっていう癖がキッケー氏にはある。「緊張してペースを乱してしまった」のではなく「調子に乗ってしまった」わけです。
常に撞くのが速いわけではなく、一度良いイメージで撞けると9番に向けてどんどんどんどんとテンポアップしていく。歩くペースまでまるで競歩みたいになっていくから、言っちゃ悪いけれども、ちょっとおかしいですw
今回は、7番まではそのペースでもこなせる球だったのですが、8番は若干難しめ。その速まったテンポのまんま突っ込んで良い球ではなかった。けれどキッケー氏はそのままのペースで構えてしまった。
タイムアウトを取って「落ち着け」「ペースがおかしい」「一度構え直してちゃんと狙え」ってアドバイスをする場面。
私はキッケー氏に対し、ちょっとした難球であった8番に構えるまでの異様な速さを指摘したのですが、赤狩山Pは「8番だけ明らかにシゴキが長かった」という点を指摘しておりました。
私とカーリーさんで指摘の内容は若干違いますが、どちらにせよ「構え直して間を置く必要があった」という意味では同じ指摘ですね。
本人への聞き取り調査によれば「8番がハンデボールであることを忘れていて、9番に出すつもりで構えてしまった。シゴきながら8番を入れれば終わりであることに気づいたので一度構えなおそうと思ったのだけれどもそのまま撞いてしまった」とのこと。
そんな事情があったのなら、なおさら構えなおせっていう話ですね(笑)
まぁでも、「構えなおさなきゃいけない」「はずしそう」って思ったまんま撞いてしまうってのは、私もやりがちだからなぁ。あんま人のこと言えないや。
それで思い出しましたが、I氏と相撞きをした時に、I氏が
こんな感じの9番をシュートミスしました。
こういう球ってありがちで、頻繁に見かけるからこそ「よく見かける球」「入れなきゃいけない球」「簡単な球」だと思い込んでしまう人もいると思います。
けど実際には結構難しい球ですよね。気を抜いたら簡単に外せる。
「気を抜いてはいけない球である」という意識が私にはあるので慎重に撞きます。なので、外してしまうことはあんまりないです。
「気を抜いたら外してしまうが、気を抜かなければ高確率で入れられるという程度の難球」ですかね。
きっけー氏なんかは「あんなん、入れて当たり前だと思って撞いた」という撞き急ぎをしてシュートミスすることが多いです。たぶん今回図示した配置に関しても、シュートミスをした時には同じことを言うと思う。
そんなもんだから、ついI氏にも「今の球は簡単じゃないから、もうちょっとジックリ撞いた方が良いよ」と言ってしまいました。
そうしたらI氏は「簡単だとは思えないです」「難しいと思ってチビってしまった。。。」ですって(笑)
ほんと、人それぞれ性格が出ますな。
難しいと思ってチビって外してしまった。簡単だからと適当に撞いて外してしまった。それ以外にも9番でやらかしがちなミスの仕方があるように思えます。
例の1つとして、学生の頃先輩に度々言われていたんですけど「早くこのプレッシャーから解放されたいと思うがあまり、9番を撞き急いでしまうことがある」「しっかり撞かなきゃダメだ」というもの。
その先輩自身がそういうミスをして自滅しがちだったので、自戒の意を込めたアドバイスだったのでしょう。
実際、プレッシャーが大きい時や、集中が切れかかっている時などに「もう撞いていたくない」という気持ちから撞き急いでしまってミスをするってことはあると思います。
私がB級の頃に一番ありがちだったのは「自分にとってはイメージが悪い球なのだけれど、きっと周りの人は『なんだそんな球』『そんな球に時間をかけるな』と思っているに違いない」と思い込んでの撞き急ぎですね。
大抵は被害妄想なんですけど、「そんな球、さっさと撞け!」って言ってくる人が身近にいたもんでねぇ。
B級であり、自分の腕前に自信がなかったからこそ抱えてしまっていた被害妄想だったと思います。Aに上がりたての頃はなおさらだったかも。
今は自分の実力にある程度の自信があるあるからこそ「これは普通に難しい球なんだよ」「じっくり撞くべき球である」と思うことが出来、撞き急ぐことは滅多にないですね。
まぁ、じっくり撞くって言ったって1分かけたりなんかはしませんけどね。。。
かつては5秒くらいで撞いてしまったことがある中、今は15秒くらいはかける、程度の話かな(笑)
2本目
その昔、物凄く利目というものを気にしていた時期がありました。ブログを見返せば具体的な時期も分かるんですが、まぁいいや。面倒くさいw
今は全くと言っていいほど利目というものは気にしていないのですが、当時は利目が左で撞き手は右という逆転現象をとにかく気にしていたのです。別の言い方をすれば、逆転していることを自分の下手さの言い訳として利用していたわけです。
時は流れて今。ちょっと前にツイートしたんですけど、「今日からビリヤードを始めます」という全くの初心者に対して、利目というものを教えた方が良いのかどうかと悩みました。
たぶん、その初心者が右利きだったら何も気にしなかったと思うんですが、左利きだったのです。
左利きなので、自然と左手でキューを持った。それを見た瞬間「今なら右撞きにも変えられるよなー」とふと思い、次の瞬間に「あ!利目!」と連想。
もしその初心者の利目が右目だったのなら。右利目の左手撞きということになります。もしかしたら、近い将来「自分は逆転している!」ということで悩んでしまうかもしれない。
もし本当に利目というものが大事ならば、右手に持ち換えさせた方が良いのかもしれない。
今ならばまだ右手でも左手でもビリヤードの経験値は0。どちらでも始められる。
私は、どうしたものか判断出来ませんでした。
昔は利目を気にしていた。今は気にしていない。それは「気にならなくなった」だけなのです。利目と撞き手の関係性を理解したわけじゃない。
もし最高のプレイヤーを目指そうとしたのなら、どうなの?一致させた方が良いの?それとも別に一致していようが逆転していようが関係ない??
どうなんでしょうねぇ。
利目繋がりで話変わりまして、私が本気で利目と撞き手の逆転について悩んでいた時期、サウスポーへの転向を考えました。
左利目ですから、サウスポーに転向すれば一致させられる。そう思ったわけです。
また「〇〇プロは、アマチュア時代に利目に悩んで撞き手を変えて、それで成長してプロになった」なんていう話がまことしやかにされていたものだから、それに後押しされたってのもあります。
そして1~2か月の間、本当にずっと左手で撞き続けていたのです。その経験があって、今も左手で結構上手く撞けるんでしょうねw
しかし、私のサウスポー転向計画は1~2か月で頓挫しました。当時まだ歴が2年にも満たない頃だったと思いますが、とはいえ週に30時間とか撞いていた時期での2年です。
しかも学生。「卒業までの間に、少しでも上手くなりたい」という意識が強い時期です。
そんな時に、今さらまた1からやり直すのがツラくなった。それまでに右手撞きで積み上げてきたものを、再びやり直さなくてはいけない。気力がなくなったのであります。
時は流れて今。最近はまた別の意味で「左手でやり直した方が、上達出来るんじゃね?」って思っています。
というのも、右手には良くも悪くも癖がある。左手には良くも悪くも癖が無い。
良い癖をつけるのは修練を積めば良いけれど、悪い癖を抜くのは本当に大変。本当の本当の本当に大変。
右手についた悪い癖を抜きながら今後練習していくよりも、何も癖が無い左手でやり直した方が、将来的には上に行けるんじゃね?っていう思いが若干ある。
事実、左手で撞いた時の感触をもとに右手の悪癖を抜くっていう練習、たまにやっていて効果があるんですよ。左手なら自然と出来るのに、右手だと出来ないことが結構ある。
私の今現在の腕前って、センスのある若者初心者が撞きこんだら2年で到達できるくらいのもんだと思うんです。
真面目な話、私とSA様の差とCクラスプレイヤーと私の差って、たぶん前者の方が広い。
ちょくちょく言ってますけど、10年経っても抜けない悪癖ってのがある。日々が悪癖との闘いです。
先日のとある日、1人練習をしていた時のこと。
毎度のことながら予定終了時刻がありました。私はいつも予定と予定の隙間時間で球を撞くため、終わりの時間が決まっているのであります。
そんなわけで、その決まった時間まで練習をしようと思って撞いていたのですが、残り時間40分ほどの時だったでしょうか。どうもストロークのイメージが悪くなってきてしまいました。
一生懸命にイメージを取り戻そうと練習をするも一向に戻らず。残り時間20分になった頃に私は練習を切り上げました。
疲れていて集中力がなかったせいもありますが、残り時間20分でイメージが戻るとは思えなかったからです。「このまま撞き続けても悪い癖をつけるだけ」と判断して切り上げたのです。
そういう判断って、地味に大切だと思うんですよ。Nプロのいう「負の反復練習」にならないように。
たくさん撞けとは言いますが、ダメな撞き方でたくさん撞いても悪い癖をつけるだけですからねぇ。
で、困るのは「相手がいる時にどうするか」です。
一人練習だったら「これ以上撞いても負の反復練習になるだけだ」と思ったら切り上げれば良いだけです。
ところが相手がいる時だったら。「すみませんが、もうやめていいですか?」なんて言えないじゃないですか。
賭け球だったら賭け球だったで「負けで良いので、ここで終わりにさせてください」と途中投了して負け分を払うってのもある意味潔いかもしれません。
けどたぶん、周りの人からしたら「あいつメンタル弱い」とか思われますよね。本人は「悪癖をつけたくないがために、途中で切り上げたかった」と思っていたとしても、相手や外野はそうは思ってくれないと思う。「メンタルが弱い」「すぐ切れる」「勝負を投げ出した」「逃げた」とかいう印象を持たれちゃうと思う。
また、単なる相撞きじゃなくて試合だったとか。はたまた仲間内トーナメントだから途中で帰るなんて出来ない時だとかだったら。
どうします?「これ以上撞いても悪癖が身につくだけだぞ」って感じた時。
いや、ほんと、私はそういう状態になった時の対策がなんも無いんですよ。どうすればいいんだろう。
これはブログネタじゃなくて、プレイヤーとしてのガチ悩みです。皆様はどうしてるんだろうか。