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近年のマイブームテーマの1つに「誰かの真似をしようとした時(見て学ぼうとした時)は、できることなら本人に尋ねた方がいい」があります。今回もそういう話です。
画面を通して見た世界のプロの真似をしようとしたら「本人に聞く」は難しいですが、身近な上級者の真似をしようとしたなら本人に聞けば良いのに。だというのに初級者時代の私はそれをしなかった。
「見て学べ!」などと言われたわけではないです。自分で「見て学ぶべき」と思い込んでしまっていた。いま思うと謎です。
- それまでの人生で「見て学ぶのが当たり前」という意識を植え付けられていた
- 「見て学ぶ」という姿勢に格好良さを覚えていた
- 人に質問をすることに「相手の時間を奪う行為」という負い目を持っていた
- ただ単純にコミュ障だった
こういったことが原因だったでしょうか。
数少ない気軽に質問できる間柄にあった上級者達は、間違った知識を植え付けてくるタイプの人達で、、、という不運もありました(^_^;)
何事も「過ぎる」のは駄目。なんでもかんでも人に聞きすぎるのは駄目だけれど、私は聞かなすぎる初級者でした。
とあるA級さんが初級者同士で技術論を語り合っている初級者達に対し「最低でもAの意見を聞け。できればプロの意見を聞け。下手の考え休むに似たりだ」「下手くそ同士が意見を出し合ったって、正解には近づかない」というかなりキツいことを言っていた場面を覚えておりますが、言い方はキツいが間違ったことではない。
分かるんですよ。自分より遥かに上手い人達には質問をしづらいという気持ち。同じくらいの腕前の人同士であれば話しやすいという気持ち。でもそれって「楽をしちゃっている」という状態です。
本当に上手くなりたいんだったら、「上級者に尋ねる」という一歩を踏み出した方がいい。
「歯に衣着せぬ言い合いが出来るような、親しい上級者の知り合いを作ることが上達への近道である」と私は考えています。
そういう知り合いがいないと
- 下級者の方は上級者に話しかけづらい
- 上級者は上級者で「一言アドバイスしたいけど、話しかけて良いものか」と躊躇いがち
- いざ質問をしたところで、仲が良くないとお互いに遠慮をしがちで、本音が出てきづらい
こういう状態にはまり込んでしまう。
上級者は下級者の下手な部分には「下手」とはっきり言う。下級者は上級者に対して「教え方が下手。何言ってんのか分からん!」とはっきり言う。それでいて関係が崩れることはない。そういう間柄の上級者の知り合いがいれば上達はかなり早まるはず。
さて。ある日のこと。とあるB級さんからブレイクを強く撞くことに関してアドバイスを求められました。
聞かれたことに答えつつ、ふと気になったのでB級さんにご協力いただいて「私がどういう意識でブレイクをしているか、見て分かりますか?」と尋ねてみたのです。「見て学ぶ」がどの程度出来るものなのかを確かめてみようと思ったわけです。
どういう意識でテイクバックしているのか。どこらへんの筋肉を使っている意識か。どういう風にタイミングを取っていて、どういうキュー出しを心がけているかなどなど。私が実際に意識していることとB級さんが見て推測したこととをすり合わせてみました。
結果、9割は分からないということにww
まぁ、そうですよねぇ。。。。
私が上級者の球を見て「こういう動きをしている。こういう意識をしているのだろう。真似するぞ!」と思ったことは、9割は間違っていたってこっちゃ。
1割は正しいわけですので少しずつ正解に近づいていくことはできるし、正答率も2割3割と段々と上がっていくのでしょうが、効率が悪すぎる。遠回り過ぎる。
見て学ぶしか方法が無い時は仕方がないですが、自分の勇気1つで聞ける時には直接尋ねた方が良いです。
勝手な推測をしていたら遠回りするだけだ。