1本目
以前に一度書いた話ですが、知り合いの大阪のオバちゃんがこんなことを言っていました。
「お年寄や体が不自由な人に席を譲ろうとした時に、『断られたら嫌だな』と思って声をかけられない人がいる」「そんなん、言ってみて断わられたら『あっそ。じゃ、座らせてもらいます』でえぇんちゃうの?」と。
勝手なイメージですが、いかにも大阪のオバちゃんらしいなって思う話でした(笑)
世の中のみんながみんなこういうメンタルだったら色々楽なんでしょうけども、現実はそうではなく。
席を譲った時に全員が全員感謝してくれるなら全く躊躇なく譲るのだけれど、「断わられたら嫌だ」「年寄り扱いするなと怒る人もいるから嫌だ」「困惑したような顔をする人もいて嫌だ」って考えてしまって声に出せない人ってたくさんいると思うんです。
「どうぞ」「ありがとう」で済むなら良い。けど、「ありがとう」以外の反応が返ってきて、やり取りを続けなきゃいけないようなシチュエーションになるのが嫌。だからアクションを起こせない。赤の他人と長いやり取りをしたくないし、周りから注目されたくもない。
そういう人は多いはず。
2本目
この話も前にしたと思うんですけど、「電話をするのが苦手」「億劫」っていう人は少なくないと思います。
とある知り合いの飲食店さんが、ネット予約のシステムを導入してからはお客さんがだいぶ増えたと言っていました。元々は電話で予約を入れてきていた常連さんもネット予約を利用するようになって、今やネット予約が電話予約の6倍あるのだとか。
私も電話が大いに苦手であり、「電話をするくらいなら、直接店に行って対面で話をする方が良い」と思っています。店まで行く手間よりも、電話をすることの方が億劫。
ネットから予約は出来ないまでも、ネット上で空席情報やコースの詳細が分かるだけでもだいぶ違います。ネットで空席やコースの情報を見た上で電話をして、「〇月×日の△時から2名。Aコースでお願いします」「承りました」で終わるんだったら電話もさほど苦じゃない。
けど「〇月×日の△時に2名入れますか?」「少々お待ちください。確認いたします・・・・申し訳ありませんが、その日は満席です」「じゃぁ、、、」となってくるとクソ面倒くさい。私のコミュ力が尽き果てる。
「どういうコースがあるんでしょうか?」と尋ねなきゃいけないとなると、面倒くささが許容オーバーです。
「詳細はお電話で」なんて書かれても、絶対に電話しない。そう書かれた時点で「その店には行かない」で終わってしまいます。
本当に絶対に何が何でも行きたい(または行かなきゃいけない)店であったらその面倒くささを押してでも電話をしますが、「簡単に予約出来れば行く。さもなくば行かない」程度の店もたくさんあるわけであります。
これは直接の知り合いの話ではなくネットで読んだインタビュー記事に書かれていたことですが、とある若手の飲食店経営者さんが事業を始めた当初、「詳細はお電話で」と書けば、普通にみんな電話してくるだろうと思い込んでいたらしい。何故ならその経営者さん本人はコミュ力が高く、電話をすることなんて全く苦にならないから。電話をすることを面倒くさがる人がいるだなんて思ってもいなかったらしい。
本人は話をするのが好きだから、お客さんから電話がかかってきて、電話口であれやこれやと店の説明をすることに憧れもあったらしい。
詳細は省きますが、色々な出来事を経て「これじゃ駄目なんだ」と気づいてホームページを拡充。ホームページ上で全てが済むようにしたら、経営が軌道に乗ったとか。特に若いお客さんがかなり増えたらしい。
これらの話から何が言いたいかと言えば、ビリヤードのレッスンも同じなんじゃないかということです。
この間話に出たシチュエーションってのが、「直前まで予定が分からず、当日仕事が終わってみたらまだレッスンをやっている時間。今からでもレッスンを受けられるだろうか?空いてるだろうか?」っていう時。
空いていると分かっているのならばレッスンを受けるのだけれども、電話をして確認しなきゃいけないのが億劫。「どうせ空いてないだろうな」と思って、電話をすることもなく、結局受けない。
「そういうことが良くある」と話した人がいて、周りのみんなが「分かる!」って共感(笑)
「店の人やプロからは『ダメ元で電話してみてくださいよー』『空いてることも多いですよ』と言われるけど、ダメ元が嫌なんだよ」と言い、またしてもみんな共感w
「何が何でもレッスンを受けるぞ!!」という熱い意気込みがあるなら、多少の面倒くささがあろうともレッスンを受けるでしょう。
けど「受けられるなら受けたいな」くらいの気持ちだと、ちょっとした面倒くささで気持ちは萎える。
「電話しなきゃいけない」「NOの返事が来たら嫌だな」だけで終了。ネット上で1分で調べられるなら調べてレッスン受けるけど、5分も10分もかかるなら面倒くさくて終了。
空き情報を調べたり予約を入れたりする手順が面倒くさくないなら受ける。面倒くさいなら受けない。そういう人はかなり多いはずで。
そういう需要を拾っていけるシステムが出来れば、受講者はもっと増えると思うんだけどなーって良く思っています。
3本目
最後に毒というか愚痴というかですが、1本目とか2本目のような話をすると、一定数の人が「そんなこと、面倒くさがる方が駄目でしょww」みたいな反応をしてくるわけであります。
電話を例にすれば、確かに「電話をするの面倒くさい」と考えてしまうのはその人の欠点でありますから、直さなくてはいけない。ただしそれは、客の側の反省点です。
店の側が「電話をするのが面倒くさいなんて考える人がおかしい」「うちは悪くないのだから、対策を練る必要はない」なんて言ってたらアホでしょ?
でも、そういう人いるんだよなぁ。。。。