鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

Here comes the pain

 

1本目

 

ここんところ、多くの初対面の方と撞いたり、初めての店で撞いたり、何名かのトッププロに相撞きしていただいたりなどなど、私にとってのルーティンからは外れた球撞きを多々経験しております。


自分でセッティングしたシチュエーションもあるし、トッププロとの相撞きなんかはたまたま偶然そうなっただけなんですけど、なんにせよ普段は味わえない経験をし、色々と考えさせられました。


そんな、ここ何か月かの出来事からのネタを色々下書きしているのですが、1本目ではまずしばしばブログで取り上げている「痛み」について。


痛みについて記憶に残っておりますのが、以前にNプロが仰っていた言葉。「試合でミスをして『普段なら成功させられるのに!』って言う人は多いですけど、試合では痛みが大きいからそう感じるだけで、実際には普段からミスしてるんです」というもの。


もちろん、実際問題としてメンタルの影響で普段よりも成功率を落としてしまう場合もあると思います。ただ、何から何までがメンタルの問題というわけではなく、「普段から成功率が低いのに、その事実を自覚していない」という場合もあるよね?ってのがプロが仰りたかったことでしょう。


試合では、ミスをしたら「もう1回」は無い。ミスをしたら悔しい。恥ずかしい。情けない。同じミスは二度としたくないと思うでしょう。


一方で、練習では「もう1回」が出来る。ミスしてもう1回撞いて成功したら、直前のミスを忘れていたりする。ありがちですよね。


相手がいる場合であっても、親しい間柄の相手とのエンジョイ成分強めな相撞きだと、ミスをしても大して気にしないでしょう。痛みが小さい。「同じミスは絶対にしないぞ!」という気持ちが希薄。反省をしない。


当たり前の話なんですけど、それじゃぁ上手くならんのです。


痛みを感じる場は、きつい。厳しい。苦しい。つらい。「ビリヤード面白くない」「やめたい」とすら感じることもある。


でも、そういう場こそ経験値が最も高い。そういう場だからこそ得られるものがある。


話を分かりやすくするために試合と一人練習という比較をしましたが、試合だってヘラヘラしながら撞く人はいるし、1人練習だってものすごくストイックに痛みを感じながら撞く人だっているはずです。


シチュエーションがどうこうじゃなくて「ミスから痛みを感じられるかどうか」ですね。


日ごろの私の球撞きは、痛みが決定的に欠けているので駄目だなっていう反省をしました。


上達のためには、今後の身の振り方を真面目に考えねばならぬ。

 

 

2本目

 

コンディション対応力の低さを反省しております。


コンディション対応力が低いというか、コンディションへの対応が遅い。なぜ遅いかと言えば、対応のための知識がないからで、結局はそれをコンディション対応力が低いって言うんでしょうかね(笑)


私のコンディション対応力が低いなんてのは人類史が始まった頃から知ってましたけど、今までは「まぁいいか」で済ませてしまっておりました。「まぁいいか」では済ませられんと思い始めたのは、やっぱり痛みを感じたからですね。痛み大事。


コンディション対応力というと主に手球コントロールのことを頭に浮かべる人が多いんじゃないかと思いますが、入れに関してもコンディション対応力は必要であります。手球と先球、両方のコンディション対応力が必要。

 

 

誰が言ってたんだったか忘れてしまいましたが、私が初級者だった頃に誰かしら上級者から「出しはコンディションの影響を受け、合ったり合わなかったりする。入れはコンディションを問わない強さだ」と言われた覚えがあります。


今になってその言葉を思い返してみると「慣れたテーブルでならそうかもしれないけど、不慣れなテーブルだとどうだろうか」と感じます。


いつも使っているテーブルでも湿度の変化などによってコンディションは変わりますよね。ラシャの走りが違ったり、クッションの反発が変わったりする。


そのぶん手球コントロールは大きな影響を受けるけれども、入れに関してはスロウがちょっと変わるのとポケットの受け方が少し変わってくるだけ。出しに比べたら気にしなきゃいけないことは少ないでしょう。


しかしながら、撞いている店自体が変わり使うテーブルが変わったとなると、入れも思いっきり影響を受けませんか??


ポケットのサイズが違うなんてのはもっとも分かりやすい点ですが、ポケットの深さであったり、ポケットの形状の差による受け方の違いですとかによって、入れのイメージって思いっきり変わるじゃないですか。


「ポケットサイズが小さい」っていうだけなら私はそんなに苦手意識は無くて、普段よりもシビアに狙っていくだけの話です。よく言われる「ど真ん中から入れれば良い」という極論を実践すればいいだけ。「だけ」と言っても実行するのは難しいですが、やらなきゃいけないことは分かる。ミスをしたら原因も分かりやすい。


私が苦手とするのが受けが悪いポケットです。受けが悪いのに加えて、受け方が分からないとなると最悪です。


そうは分かっていたのに、「入れに関しても、ちゃんとコンディション対応しなきゃなー」と何年も前から忘れた頃に言っていた気がしますが、結局実行に移さず。「まぁいいや」の精神のままズルズル来て、「このテーブルでは、どういう狙い方をすれば入ってくれるのか」を真面目に探ろうとしていませんでした。


「テーブルが違うと、入れの狙い方が変わる」「このテーブルは、どう狙えばいいんだろう」「もしかしたら、慣れた台での狙い方では駄目かもしれない」という疑問と恐怖心だけがあって、それを解決しようという行動が伴わなかった。一番駄目な状態ですね。

 


1人練習で初めての台を使うことになったら、入れに関してはどういう点をチェックすればいいのか。


試合にて、1ラック練習だけで初めてのテーブルに対応しなきゃいけない場合、入れに関してはどういう点にチェックすればいいのか。


試合にて、もし一切の練習無しにいきなり初めてのテーブルで撞かなきゃいけない時、入れに関してはどういうことを気にしながら序盤の球を撞けば良いのか。


そのアイデアが、全くありません。今までやってこなかったから。


1人練習に関してはなんせ何をするのも自由ですので、漠然と「これからはこういうことをチェックしてからにしよう」というアイデアが浮かんでますが、試合の場でのことは、試合の場に立って考えなきゃならん。


あー。ノビシロばっかりだわーーーー


コンディション対応についての具体的すぎる例、および、ボヤキと愚痴の話はまた明日w

 

 

4本目


どんだけ人から言われても。なんとなく自覚はしていても。「まぁいいや」「別に良いじゃん」で済ませてしまうことが私は多いし、皆様にもそういうことはあるはず。


そんな自分を反省に導くのは、結局は経験です。ぶん殴られて痛みを感じるような経験をすること。それしか自分を変える術はない。


一度の経験に勝るものはない。学問無き経験は経験なき学問に勝る。


受け取り方を間違えると、間違った意味合いの根性論に走ってしまいそうですが、「自分を変えてくれるような出会いをするために、とにかく行動に起こす」というのが大事だと言いたい。


結局はいつも通りの結論ですけど、下手な鉄砲数撃ちゃ当たる理論でしょうね。


知識があれば、ある程度は「どういうシチュエーションに身を置けば、自分は反省できるのか」という傾向が掴めるかもしれませんが、最終的なことはやっぱり分からないですよ。その場に立ってみないと分からない。何をキッカケに反省できるかなんて、事前には分からんものです。


だからとにかく色んな場に身を置いてみる。


色んな店に行ってみる。色んな人と撞いてみる。色んな試合に出てみる。色んなレベルの、いろんな試合を観戦してみる。色んな人に質問をしてみる。色んな人の球を見てみる。


色んな人と仲良くする。そうすれば新たな出会いが生まれて、また可能性が広がる。


もしかしたらキッカケは球屋ではなく、飲み屋での球談義の最中に訪れるかもしれない。もしかしたらビリヤードとは全く関係のない遊びに興じている時にやってくるかもしれない。


とにかく行動しろ。とにかく動け。


これしかないですよ、やっぱり。


目的意識の無い場数はそれこそ間違った意味での根性論にしかなりませんが、目的意識を持っての場数は絶対に必要。