1本目
昨日の3本目からの続きです。
ボウラードのブレイクをブレイクキューで撞く意味は何なのだろうかとTwitterで尋ねてみたところ「革のタップだと押しすぎてしまうので、(回転がかかりづらい)樹脂タップのブレイクキューを使っている初級者の知り合いがいる」という返信をいただき「なるほど」と思いました。ブレイクキューで撞きたいというのではなく、樹脂タップで撞きたいわけですね。
私が見かけた方々も同じ理由なのだとしたら、ブレイクキューで撞く理由は分かりました。けれども今度は「練習ぞ?」という気持ちが出てきました。
試合はもちろんのこと、対戦相手のいるような場で目先の結果に拘るというのは大事ですが、ボウラードは練習用のゲーム。「革タップだと押しすぎる」というのであれば「押しすぎないように練習する」のが筋であり、道具頼りの結果を出してどうすんの?ボウラードで結果を重視したって「その場限りのちょっとした自慢が出来る」くらいのメリットしかないぞ?
そのように思いました。私みたいに動画に撮ってブログネタにするとかでしたら、結果を重視した方が見栄えが良くなりますけどもw 1人で練習するだけだったら、結果よりもスキルアップを重視した方が良いのではないだろうかと思ったのです。
しかし、それからしばらくして「革タップでボウラードのブレイクを綺麗に撞けるようにすることで、具体的にはどういうスキルが身につくんだろう?」と疑問に思いました。
ボウラードのブレイクを綺麗に撞けるように練習する。そうすれば当然ボウラードのブレイクは上手くなりますよね。でも、その技術がどういった所に応用できるんだろうか?ボウラードのブレイクにしか役に立たないんだったら、道具頼りの結果を出しても良いんじゃね?
とかなんとか考えておりました。
結局のところ、私にとっては「ボウラードのブレイクはプレイキューで撞くものである」というのが常識で、その常識を疑ったことがありませんでした。なので「何故プレイキューで撞くのか」を深く考えたことがなかったし、ブレイクキューで弱いボウラードブレイクを撞いてみたことも無いわけであります。
やったこともないのに自分の常識とは違うからっていうだけで「なんでだろ?」と不思議に思ってしまうなんてのは、老害への第一歩ですからねぇ。頭の中だけで考えてないで、とりあえず試してみるべき?
ボウラード繋がりで話変わります。
先日こんなツイートをしました。
「そんなにブレイク強く撞くの!?」と驚かれ、「組み立てがおかしい」と上級者の方々に怒られる我がボウラードです。
— 鈴木さんちの鈴木 球版 (@billiblo) June 25, 2019
ご査収ください。 pic.twitter.com/8KrnW8DxVT
(ちなみに、プレイキューでブレイクしてます)
私はボウラードのブレイクは強めに撞いてボールをテーブル全面に広げ、9ボールみたいな組み立てをします。過去に何度かパーフェクトを出した時も、こういうボウラードでした。
この動画の時は直前まで10ボールのブレイクをしていたせいでこんな変な撞き方になってますけど、普段はさすがにこんな撞き方はしてませんw ボウラードのブレイクは大抵オープンブリッジで撞きます。撞き方は違いますが、力加減はいつでも大体これくらいです。
9ボールに慣れてますから、こういう配置の方が得意。こういう配置の方が点数を出せます。
これも過去にネタにしたと思いますが、「ボウラードは半面でやるゲームである」っていうセオリーがありますけど、あれは何を意図したセオリーなんだろうかっていう疑問を持っています。
「半面でやって、細かい手球コントロールを鍛えるため」ならば理解するのですが、「半面でやった方が点数が出るから」だとしたら私は賛同いたしかねます。だって、私は全面に広げた方が点数出ますもの。
プロレベルの方々にとって半面ボウラードと全面ボウラードのどちらが点数を出しやすいのかは分かりませんが、少なくとも私にとっては全面ボウラードの方が点数を出しやすい。そして9ボールに慣れている初級者の多くも同じだと思う。全面ボウラードの方がリカバリしやすいですからね。
「ボウラードは半面でやるものだと習いました」「その方が点数が出しやすいから!」と言って点数が伸び悩んでいる初級者をたまに見かけまして、「点数を出したいなら、ブレイクの力加減を変えてみたらどうだろうか」と思うことがしばしばあります。
繰り返しになりますが、「細かい手球コントロールを鍛える」という目的をもってボウラードに取り組んでいるなら良いのです。「点数を出したい!」と思っての半面ボウラードは私はオススメ出来ません。
ショットスピードが無い人にとっては、点数を出すことを目的にしても半面の方がやりやすいのかなぁ?
ま、半面しかやったことが無いっていう初級者の方がいらっしゃいましたら、何度か全面ボウラードも試してみてもらいたいです。点数を出すこと目的なら、全面の方が良いと思うのだけど。
上記した通り、ブレイクを弱めに撞いてテーブル半面でやるボウラードは私にとっては難しいです。点数が出しづらいです。「それを攻略するのが練習だ」「細かい手球コントロールを身に着けるんだ!」となったら私は14-1をやってしまう。ボウラードでやろうとは思わない。っちゅーことで、ブレイクを弱めに撞いてのボウラードをやる機会はありません。
ただ、半面ボウラードに関しては1度もやったことが無いわけではなく、過去に何度か試したことはあります。その際に思ったのは「ボウラードのブレイクって、私は昔からの癖で押しをかけちゃうけど、弱く撞くんだったら押しじゃないな」ってことでした。
私は球歴5か月くらいの頃に初めてボウラードをやったという記憶があります。初めてやった時の点数は覚えていて78点。初めてにしてはそこそこというか、そこそこ出せるくらいの腕前になるまでボウラードをやったことがなかったというか。
なにはともあれ、初めてやる時にボウラードの基本ルールを教わりました。誰から教わったんだったかは覚えていませんが、「ブレイクは上を撞いて押しをかける」と習ったんです。
手球は1個。対してラックは10個。質量差により手球は跳ね返されるから、それを止めるために押し回転をかける。
理論が分かりやすかったこともあって「ボウラードのブレイクを上を撞く」という知識が刷り込まれました。
以降ずっと疑問に思ったことはなかったのですが、半面ボウラードを試してみることになって「こんだけ弱く撞く時はあまり跳ね返されないから、押しをかける必要ないな」「センター付近に手球を持って行きたいなら、真ん中か、少し引くくらいだな」と気づいたわけでございます。
そういった経験があるものですから、「ボウラードのブレイクで上を撞くのは、そこそこ強く撞く場合」という印象なのですね。
ここで話が戻りますが、革タップだと押し過ぎちゃうから樹脂タップのキューを使うという発想になった初級者は、そこそこ強いブレイクをしようとしているんでしょうか?
実は「弱く撞こうとしていて、手球が大して跳ね返されないのに上を撞いているから押し過ぎちゃう」ってことになってたりしません??真ん中を撞こうとすればちゃんと手球が止まるってことにならないかなーー?なんて思ったんですけど、実際に見てみないと何とも言えんな。
2本目
押し回転をかけすぎたくないがためにボウラードのブレイクでブレイクキューを使う人がいると分かったわけですが、大半の人は「ボウラードのブレイクにブレイクキューは必要ない」と考えると思います。では、その理由はなんでしょうか。
そもそもの話「そういうものだから」「ブレイクキューを使おうと考えたことが無かった」「プレイキューで撞く以外のことを考えたことが無かった」っていう人が多いんじゃないかと思いますが、後付けでも良いので理由を考えてみますと、恐らく単純に「ボウラードのブレイクはそんなに強く撞かないから」じゃないでしょうかね。
普通にプレイで使う範囲の力加減ですからブレイクキューのパワーは必要ない。
もしかしたらブレイクキューで撞いてみたら案外やりやすいかもしれません。でも、あまり試してみる気にはなりませんw
乗り気じゃない理由は「一々持ち変えるのが面倒くさい」「そこまでのメリットがあるとは思えない」「プレイキューで充分に撞けている」ですね。
私にはボウラードのブレイクでブレイクキューを持ち出すメリットが浮かんで来なかったので、ブレイクキューを使う初級者を不思議に思ったわけですが、今のところの結論としては「メリットもないがデメリットも特に思い浮かばないので、使いたきゃ使えば良い」っていう適当な感じです(笑)
なにか大きなメリットやデメリットをご存知の方がいらっしゃいましたら、是非ご一報を。
3本目
今度は9ボールの話です。9ボールのブレイクはどうでしょうか。ブレイクキューを使いますか?使いませんか??
9ボールに関してはブレイクキューを使うという人が大半だと思いますが、その理由はボウラードと似たようなもので「そういうものだから」だったりするんじゃないでしょうか。
私の場合、9ボールのブレイクでブレイクキューを使うのには明確な理由があります。「ハードブレイクが好きだから」です。
強く撞きたい。強く撞くのが好き。
強く撞いた時の安定感、打感の良さ、耐久性の高さはやはりプレイキューよりもブレイクキューの方が勝ります。なのでブレイクキューを使う。非常に単純で明確な使用目的です。
一方で「強く撞きたい」という欲求を取り除いたらどうなるでしょうか。「マスワリしやすい配置を作り上げる」という実用面だけに重きを置いてブレイクをするとしたら。
ブレイクキューいらなくね?
ってのが私の考えです。
手組の相手ラックだった頃から、ハードショットが得意な人の中には「ブレイクキューなんていらない」「ハウスキューで充分」って言っている人がいましたけど、私はさすがにあの頃はブレイクキューを使いたかったです。実用面から見ても。
ただ、今はラックシートなんてものが出来てセルフラックにもなった。年々9ボールはブレイクを強く撞く必要がなくなっているのに、ブレイクキューはどんどん進化していく。
まぁ10ボールや8ボール、ローテーションなどもありますから良いブレイクキューは必要ですけども、9ボールにおいては実用一辺倒で考えるならブレイクキューは要らん。3ポイントルールが無いなら特にですし、3ポイントルール採用であっても男性ならブレイクキューは要らないでしょう。
プレイキューで充分っていうんじゃなくて、プレイキューの方が良いとすら言えると思います。ソフトブレイクで配置を作り上げるのなんて、完全にプレイのショットですもの。
ボウラードと同じく、ブレイクキューで撞くデメリットも無いがメリットも特に感じないですね。
私はキューをたくさん持って行くのが面倒な時や、大きな荷物を持って行けないような時に1B1Sのケースにプレイキューだけ入れて持って行くことがあります。
そういう時にプレイキューで9ボールのブレイクを撞いてたりするんですけど、ソフトブレイクをする分には当然だし、強めに撞きに行くのも30kmくらいまでならプレイキューで充分なんだよな。。。。
まぁ30kmでのブレイクは1日くらいならともかく毎日やっているとシャフトを傷めそうですから、それくらいの力加減になってくると耐久性の面でブレイクキューをお勧めしますけどもね。
以前に計測してみたのですが、コンディションによりけりではありますが、3ポイントルールをクリアできるのは25km前後。3ポイントルールが無い時の私のソフトブレイクだと20kmちょぃなので。。。その力加減は私がプレイ中に普通に使っているキュースピードです。7年間、シャフトを傷めることなく使えています。
9ボールの時はホント、「ブレイクキューの意味?」って思うんだよなぁ。
続きとして9ボールブレイクに関して無用な毒を吐こうと思ってたんだけど、やめとこっとw
そうそう。ブレイクと言えば14-1のブレイクでブレイクキューを使うことってあります??
私は14-1の知識がほとんどないんで分からないんですけど、オープニングのセーフティーブレイクでブレイクキューを使うのは論外として(w)ラックまたぎのブレイクだと、配置によってはブレイクキューを使った方が撞きやすい場合もありそう。
使うことってあるのかな??