鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

ルールの意味

2本立て

 

 

1本目

 

先日、久しぶりに某SA様が球を撞いている風景を目撃。


5-10をやっておられたんですが、私はただその風景を見ていただけなのに心を折られました。


というのも、10ボールのブレイクはアマチュアレベルだとまだまだ対応しきれていない人が多く、私でもなんとか張り合えるかなって思っていたのですが、SA様、安定も安定の10ボールブレイクをバチコーンと撞いておられる。


そしてプレイは当然上手い。そしてメッチャ撞くのが速い。


「何も勝てる要素が無い」と思って、出場予定だった10ボールの公式戦への出場を断念するまであるレベルにまで心を折られました。見てただけなのにw


そしてその翌日。5-9をやりました。


序盤、全く落ち着かず浮足立っていた私。「あかーん!この場にいない人のペースに飲まれてる!!」


そう。前夜に見ていたSA様のペースに飲まれるという(笑)


SA様の球が脳裏に焼き付いていて「あれくらいのペースで撞かなきゃ!」と気持ちが逸ってしまっていたのであります。


その場にいない人のペースに飲まれるなんて、初めての体験ですよww

 

話は変わりまして。


年に1回くらい来日して数週間滞在する、世界を旅する英国紳士G氏。いや、Gはファーストネームか。M氏。


本場英国スヌーカー仕込みの球を撞きます。オサリバンほどの上手さはもちろん無いですが、撞くペースはオサリバン。いや、9ボールというスヌーカーに比べたら頭を使わない種目な分、オサリバンより速いかもしれない。


冒頭の話に出したSA様も大概速いですが、M氏の場合はさらにその2段階くらい上の速さ。


この間M氏と久しぶりに相撞きして辛勝。


「いやー。何度も対戦経験があるからなんとか対応出来るけど、M氏と初めて対戦する人は飲まれるだろうなぁ」と思っていました。


想像の上を行く速さ。そして、一般的なA級とはちょっと違う組み立て方。そして強烈なシュート力。


世の中色んなプレイスタイルの人がいますけど、想定の範囲外のプレイスタイルに出会うと、やはり気負うものであります。

 

続いてN氏。私が身近なプレイヤーで「あの人は天才だなぁ」と思うプレイヤーって2人しかいないんですけど、そのうちの1人ですw


長年N氏の球を見てきているので、私は今となっては何も思うことがないんですけど、以前にハウストーナメントでN氏と対戦した人が「あんなプレイスタイルの人は初めて」「すごく独特」「飲まれてしまった」と言っていたのを聞き、改めてN氏のプレイスタイルを思い返していました。


撞くペースに関しては、速めではあるけれど特筆すべきほどではないと思います。独特なのは恐らくフォームやストローク、タッチでしょうね。


「個性的」「独特」などというと、多くの場合「格好悪い」をオブラートに包んだ言い方だったりしますけど、N氏の場合は悪いニュアンスは全くなく、純粋に個性的で独特。確かに、他に類を見ないかもしれません。


私は見慣れているので何とも思いませんが、初めての人は見ているとイメージを崩されてしまうのかも。

 

近年の私。昔に比べて行動範囲が狭くなったからなのか、それともたまたまなのかは分かりませんが、「あまりにも撞くのが速い」とか逆に「あまりにも撞くのが遅い」とか、はたまたフォームやストロークが独特っていう人に滅多に会いません。


会う人会う人、想定の範囲内


もしかしたら近年は簡単に動画で上級者の球が見られるようになったし、スマホでの写真・動画撮影も簡単に出来るようになってフォームチェックがしやすくなり、皆々様のプレイスタイルが均されているってことがあったりしますかね?


あり得ない話ではないですね。


ハイテクシャフトがストロークの個性を消したってのもあり得そうだし。


まぁ、なんにせよ滅多に個性的なプレイスタイルの人には合わないんですけど、過去には何人も出会ってきているので、対策は一応練ってきております。


最終的にはやっぱり「相手の球を見ない」ですね。これが単純明快です。相手の球を見ていると引っ張られてしまうので見ない。


でも、過去に何度か撞いたことがある個性的な人であれば「今更見る必要もないし」って思いますし、試合だったら「結果最優先!」ってことで見ないという選択も出来ますが、平場で初めて撞く相手が個性的だったら「初めての人だから、相手の球を見てみたい」という思いもありますしコミュニケーションも取りたいですし、ついつい見ちゃいます。


となると、相手の球をしっかり見て、かつ相手の個性に飲まれないようにするという対策も必要なわけであります。


これに関しては、簡潔にズバッと言える対策は無いので「慣れ」と言うしかない(;´∀`)


私は、過去に個性的な人との対戦経験も多かったので、比較的慣れている方だと。。。思う。他の皆様がどうなのか分からないので、比較のしようがないですね。


やっぱ、いざ出会った時に「なんじゃこりゃー!」「こんな人初めて!」って思うよりかは「こういう人に会うの久しぶりだな」「なんとか飲まれないように頑張ろう」の方がマシですからね。


何事も経験。個性的な人とも積極的に撞くべきかなと。


平場だったら「あの人とは撞かない」っていう選択も出来ますが、試合だと誰と当たるか分かりませんからね。

 

 


2本目

 

法の抜け穴ばっかり探っているような友人が、度々「そのルールが何のために存在するのかを考えるべき」と言っております。


その友人は、法の抜け穴を探るのは悪いことだと分かっている。自分で悪人だと自覚している。分かっていてなお、自己の利益の追求のためにあえてやっているのです。


「ルールじゃないから処罰はされない」がためにやっている。しかし、その行いが良いことではないことは自覚しているわけであります。ルールに無いことはやっても良いとは限らないってのを良く分かっている。悪人だが頭は良い。だから頭の悪い人が嫌いなようです。


世の中には「ルールにないことはやっても良いことである」と思っているような人たちがいます。


ルールで縛られて初めてそれが悪い行いであると気づくような人。逆にいえば、ルールが無いと物事の良し悪しを自分で判断できない人。そういう人達が一定数いるわけであります。


「なぜそういう行動をするのか」と尋ねると「ルールだから」と答え、「なぜそうしないのか」と尋ねると「ルールじゃないから」と答える。ボーッと生きてんじゃねーよ!ってやつですねw


ツッコミを入れると「ルールを守らない奴よりはマシ」系のことを言って来るのですが。そうです。その通りです「マシ」でしかない存在なのですよ。


法律や条例、校則・社則なんかを見ていても「昔に制定してそのまんま」ってな物が数多くありますよね。時代にそぐわないルール。なくすべきものはなくして、改めるべきものは改めなくてはなりません。


ビリヤードのルールを見ていても「このルール、なんのために存在するの?」って思うようなルールがちょぃちょぃあります。


「このルール、無い方が良いんじゃない?」って思うこともあれば、「別にあっても問題はないんだけど、ある必要性も感じられない」っていうものもあれば、「何がキッカケでこんなルールが出来たんだろ?」って思うようなものもあります。


知的好奇心という意味では、すべてのルールの制定理由を知りたいですけど(笑)


たとえば、度々話題に挙がるのは「キューの重さは25ozまで」っていうやつです。


どうせ私はそんな重いキューを使う気はありませんので、そんなルールがあってもなくてもどうでも良いんですけど、とはいえ何故そんなルールが存在するのでしょうか。なくたって良い気がする。


そしてまた、試合の時に一々重さを計測したりなんかしませんから、有名無実なルールでもありますよね。


さらに「なんでそんなルールが出来たの?」って気になりもします。背景を知ることが出来れば「なるほど」って納得出来るかもしれません。


キューの長さなんかもそうで、下限が決まっている。シャフトジャンプをしちゃダメってことなんだと思いますけど、シャフトジャンプをしちゃいけない理由もイマイチ良く分からんし。


また、昨日ツイッターで話が出たのは、試合への持ち込み制限に関して。


昔は本数制限があって、今は撤廃されているってのが私の認識なんですが(ルールってちょぃちょぃ変わるから、全部を把握している自信が無い。。。)なにやら再び本数制限が設けられるとの噂があるとか。


ツイートした通りなんですけど、本数制限を設ける意味が良く分かりません。


ゴルフよろしく、別にキューを使い分けたって良いだろうし、それが一般化すればキューが売れるしたくさん入るキューケースも売れるしでメーカーが潤って業界も潤って万々歳な気がするんですけどね。


これもまた、本数制限をするに至る背景が分かれば納得出来るかもしれません。理由も聞かずにいきなり本数制限されると「なんで?」って思っちゃう。理由が聞きたいですね。


話題にしたいルールは色々あるのですが、今回はもう1つだけ。ショットクロックやらチェスクロックやらの時間制限です。


それらは、なんのために導入されることがあるのでしょうか。


答えは簡単で、1ショットにかける時間を制限することで、遅撞きをなくすためですよね。


では、なぜショットクロックが採用される時とされない時があるのでしょうか。


ショットクロックが特定の試合でしか導入されていないのは、タイムを計るための第三者の立ち合いが必要だからでしょう。


多くの試合ではそこまでの人員(及び予算)を割けないからショットクロックを入れられないわけであります。


ショットクロックが採用されていない試合は、ショットクロックを採用しようがないからしていないだけで、遅撞きが許可されているわけではないのであります。


ショットクロック採用の試合を「早く撞くことが求められるフォーマットの試合」だと認識している人がいました。それに対しキッケー氏が「なんのためにショットクロックというルールがあるのか、考えたことあるのかね」ってボヤいてました。それよ、それ。


スピードプールってありますよね。速さこそが正義であり、とにかく早く撞ける人勝ちっていう。あれは、そういう特別なルールであり、「そういうフォーマットの試合」という認識で良いと思います。


けど、ショットクロックは違いますでしょう。「そういうフォーマットが嫌なら出なければいい」とか「その時だけ時間制限内で撞けばいい」とか、そういう話じゃないわけで。


「たまにショットクロックを入れてやってみようかー」とかじゃなくて、本当は全試合ショットクロックを入れたい。時間制限があるのがデフォルト。しかし常に計測は出来ないから、できる時だけやる。


ショットクロック採用の試合は「早く撞かなくてはいけない試合」ではなく「計測員を配置できる余裕のある試合」という認識であります。


ショットクロック採用の試合が特別なのであって、その時だけ早めに撞けばいい」みたいな認識をしている人は。。。。。ねぇ?