鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

ハウス初め 4日目

 

1953文字

 

9本目

 

きっけー氏との対戦では、きっけー氏のメンタルの変遷が非常に分かりやすかったです。

 

私がバンキングを取り、入れ倒しのマスワリスタート。

 

交互ブレイクなので2ラック目はキッケー氏のブレイクからのスタートでしたが、ブレイクがいまいち当たっていないし、キューも全く出ておらず酷いミスを繰り返すキッケー氏。その間に私は淡々と取り切る。

 

が、一度私がつまらんミスをしてイージーな配置を渡してしまってからのキッケー氏は、徐々にキューが出始め、次第にガンガンキューが出るように。ブレイクも当たる。

 

凄く分かりやすいですよね。相手が入れてるとキューが出ない。相手がミスをしても残りが渋いとやっぱりキューが出ない。

 

けど、相手が甘く残してくれ、イージーな配置を撞いてイメージ通りのショットが出来てからは波に乗るっていう。イージーな配置でフリーボールなんかもらったらなおさらですね。

 

緊張する場面では、相手が入れてると入れられず、相手が入れないと入れる。こういうメンタルってのは誰にでも共通することだと思いますが、振れ幅が極端な人っていますよね。きっけー氏のような調子に乗るタイプは振れ幅が凄い。

 

「入れ始めると止まらない」「乗らせると怖い」と言われるようなタイプのプレイヤーは、逆に言えば入れ始めるまでは全然入れないし、乗らせなきゃ全く怖くないわけですが、乗らせてしまった時の結末は

 

  • ノリノリのまま、やることなすこと上手く行く好循環で最後まで走り切る
  • 調子に乗りすぎて凡ミスをする

 

このどっちかですよね。

 

「どっちが出るかなぁ」「こればかりは運を天に任せるしかないな」と思いながら眺めていたのですが、後者でしたww

 

バチコンバチコンと派手な球を連続で撞くも、取り切りまでは届かず派手なミスをする。キューを出しまくっているせいで、細かいコントロールが問われる時にまでキューが出すぎてミスをする。分かりやすすぎる。

 

私自身が同タイプだからこそ分かりやすいんだと思いますがw



相手のミスや自分のナイスショットによって「流れが来た」と感じてメンタルが上向いた時。試合慣れしている人は自制心を働かせるはずです。「ここで調子に乗ってしまったら、再び相手に流れを渡してしまうから、流れがきた時ほど冷静に」と考えるはず。そのため、前のめりになりすぎての凡ミスをする危険性が低いわけですが、反面、爆発力も抑えめになるんじゃないでしょうか。

 

一方で、今回のきっけー氏のように、ブレーキを利かせず全力で突っ込んでしまうプレイヤーは

 

  • ノリノリのまま、やることなすこと上手く行く好循環で最後まで走り切る
  • 調子に乗りすぎて凡ミスをする

 

こういう二択になる。

 

前者モードがどこまで続くかは誰にも予想がつかないので、ギャンブルです。最後まで(優勝するまで)続くのは稀で、1対戦の終わりまで続くことも少ない。大体は途中で失速してしまう。なので、試合慣れしている人で勢いのまま突っ込もうとする人はほとんどいないと思います。

 

反面、失速せずに最後まで続いた時には無類の強さを発揮する。

 

言うなれば、発動率10%の究極魔法みたいなもんじゃないでしょうかね。喰らってしまった方はただただ運が悪いっていうw

 

JPAをやっていた時に散々「オレイチやめろ」とボヤいていた私。なぜか私相手の時だけに抜群の球を撞く人が多かったから。SL詐称でもなんでもない低〜中SLのプレイヤーが、私相手の時には1桁イニングで上がったりする。他の対戦では30イニングも40イニングも叩いているのに。勘弁してくれ。

 

そのように、超低確率の爆発の被害を食らうことが多いため、今でも一か八かの特攻をされると怖いんですよね。爆発を抑え込めるような実力も持ってないし。

 

結局は神頼みするしかない私。




10本目

 

事前練習をするために球屋に向かいながら「撞いてみてそこそこ感触が良ければ試合の目標は『恥ずかしくない程度の球を撞く』にする。感触が悪かったら、試合は完全に諦めて賑やかしに徹する。酒を飲みながら参加しても良いかもしれない」とかなんとかボンヤリ考えていました。

 

そんな気持ちのまま事前練習を始めていたら、試合のことなんて本当にどうでも良くなって、試合とは全然関係ない練習をしてしまっていたかもしれません。

 

ところが店に入った瞬間に気持ちが入れ替わりました。扉を開けたら眼の前にベテランプロ様が、、、、

 

全くの想定外。たまたま偶然のタイミングだったもよう。

 

ハウスで及第点の球が撞けたのはプロのおかげかもしれません。「プロの隣で下手な球は撞いてらんないなぁ」と気持ちが引き締まったおかげで、だいぶ集中して練習出来ましたので。プロがいなかったらダラダラっと長時間撞くだけの練習になっていたかもしれない。

 

試合後、心の中でプロに感謝をしていた私でした。