2本立て
1本目
10年以上前の事だったと思いますが、日本人プロと海外プロの差として「海外のプロは自分の経験や知識を他の選手達と共有しようとする」「日本人プロは隠そうとする」ってな話を聞きました。
当時の私は伝聞情報を鵜呑みにしがちだったし、ブログネタとして面白いとも思ったので、聞いた通りのことをブログに書いたような記憶があります。
今の私といえば、基本的に人から聞いただけの情報はまず疑ってかかりますw 鵜呑みにすることが少なくなりました。
また、色んなプロと面識を持つようになった中で「共有しようとする人が少ないのは事実だけれども、『隠そうとする』は正しくないんじゃないかな」と思うようになりました。
隠しているプロがいないわけじゃないようです。苦労して得た知識や技術を、みすみす他人に教えてしまうのはバカバカしいと考えている人はいるにはいるらしい。ただ、そんなに多くはないように感じました。
隠してはいない。けれど、共有しようともしていない。
共有しようとしない理由はアマチュアと似たようなもんで、単純に社交性が低いだとか、「人に教えるほど持論に自信がない」と思っているだとか、「聞かれれば答えるけど、共有しようという文化が無い」とか、そういう感じっぽい。
近年はプロ同士の意見交換の場も増えてきたようですし、レッスンという形でアマチュアにも伝わってきてますよね。
情報を共有するという文化が出来上がってきたことで、少しずつプレイヤーのレベルが上がってきているのでは?と勝手に思ってるんですが、どうなんでしょう。
2本目
聞いてもいないことを教えてくると言えば「教え魔」と呼ばれる人々が真っ先に頭に浮かんできますが、聞いたわけでもなく有用なアドバイスをしてくれる良い意味での教え好きな人ってのもいますよね。
そういう人達に声をかけられる頻度は、やっぱり初級者の方が高いでしょう。
私もBC級の頃は多数の教え魔に捕まりましたし、身近な上級者達から良くも悪くも色んなアドバイスは指摘を受けたもんですが、Aクラスになってからはガクっと減りました。
教え魔からターゲットにされなくなったっていうのは大変に喜ばしいことなのですが、良いアドバイスをいただけるチャンスも減ってしまったんじゃないかなと、ふと思いました。
今回のネタを書くキッカケはといえば、とあるA級さんがあまりにも基本的な知識が抜け落ちているという話が出たことです。そして「A級になると、周りの人も遠慮して指摘されなくなる」っていう話になりました。
私が下級者を見ていて「これこれ、こういう欠点があるな」と感じた時。面識のある下級者だったら、それとなーく指摘すると思います。
けれども、全く同じ欠点を面識のあるA級プレイヤーが持っていた場合、「A級なんだから、欠点なのではなく、私の考えが及ばないような何かしらの意図があるんじゃないか」と考えたり「欠点だけど、A級プレイヤーに対しては指摘しづらいなぁ」と思ったりして、スルーしてしまうと思います。
話に出たA級さんは、周りの人達が指摘することを遠慮したために、いつまでも欠点に気づかず今までを過ごしてしまったんじゃないか、と。
そんなこんなで、腕前が上がると教え魔に引っかかりづらくなるというメリットはありますが、有用なアドバイスすら遠慮されちゃうっていうデメリットもあるよなーと考えたわけであります。
そうそう。
教え魔のターゲットにされやすい条件は「初級者」だけじゃなくて、総じて言えば「弱そうな人」ですよね。
いくら初級者だったとしても、体格が良くて強面のオッサンだったりしたら、まず教え魔は近寄ってこないことでしょう。
これもまた、教え魔につかまらずに済むというメリットがある反面、有用なアドバイスももらえないというデメリットがある。
逆に考えると、教え魔のターゲットにされやすい人はそのデメリットだけじゃなくて、「有用なアドバイスをもらえるチャンスも多い」というメリットも意識した方が良いのではないでしょうか。
「どうして自分は、こうも面倒くさい人に捉まってしまうんだ」と嘆くのではなく、もうちょっとポジティブに考えた方がいいかも?っていうお話でした(笑)