1本目
元JPAチームメイトのUさん。本格的にビリヤードを始める前も、遊びでビリヤードをよくやっていたらしい。
しかし自身も周りも誰も正しいビリヤードの知識を持っておらず、おかげで引き球は「撞いた後に勢いよくキューを引き戻してくることで強烈なスピンがかかる」と教わったし、Uさん自身もそれが正しいのだと思い込んでいたと、笑い話として度々話しておりました。
ベーゴマの要領ってことですかね?(笑)
経験者であれば瞬時に「そんなのはおかしい」と言えますけど、一般の人だと信じちゃうんだろうか。
「勢いよくキューを引き戻してくることで強烈なバックスピンがかかる!」っていう主張をしている一般人を、歴の中で度々見かけるんです。1回や2回じゃない。少なくとも2桁は見ている。
つい先日もそういう一般客がいて「これ、一般の人が陥りがちな間違いなの?」「それとも、誰か有名人がテレビででもそういう勘違い知識を披露しちゃったのかな?」と考えていたんですけど、ご存知の方いらっしゃいます?
インパクト後にキューを引き戻してくるようなアクションって、二度撞きの危険性がある時だけじゃなくて、私はわざと当たり負けをさせたい時なんかにもやることがあります。「わざと」と言っても手癖みたいなもんなので、いつ発動するかは自分でもよく分かっていませんが。
私以外のプレイヤーでもキューを引き戻してくるようなアクションをしている場面はたまに見かけ、某プロなんかは平撞きブレイクの時もそういうアクションをするんですよね。あれはどういう意図なんだろ?と気になったまんま10年くらい経ってるなw
「キューは最後までしっかり振り抜く!」が基本であると刷り込まれていますから、意図的にキューを引き戻してこようなんて考える事がないですからね。もしかしたら、私の知らない効用があるのかも??
引き球も、もしかしたら一般の人が言うようにやってみたら本当に引けたりして!?(ナイナイ)
ちょっと試してみたい気はしますが、ミスキューしたり手首を痛めたりしそう(;^ω^)
「インパクトの瞬間にキュー出しを完全に止めるイメージ」で撞くと、タイミングが合っていいショットが撞けるって人もいると思うんですよ。私もあまりにもタイミングが合わない時はそういうイメージを持って撞いていることがある。
キューを引き戻してくるイメージ。何も効果が無いとは言い切れない気がする。
2本目
度々書いているネタですが、最近またキッカケがあったのでネタにしてみます。ホームディスアドバンテージに関して。
1.コンディション対応力よりも得意不得意・合う合わないの影響の方が勝る
2.親しい人に見られるのが苦手
3.「ホームである」というプレッシャー
4.コンディションを熟知しているからこそのプレッシャー
まず1について。
何度も何度も撞いているのに、一向に良い球が撞けないテーブルってありませんか?
一方で、初めて訪ねた店の初めて使うテーブルなのに、全く違和感なく最高の球が撞けることもありませんか??
何度も撞いているからって苦手な台は苦手だし、難しい台は難しい。逆に、得意な台、簡単な台ってのは初めてであろうと楽に球が撞けるもんであります。
コンディション対応力が高ければ話は別なんでしょうけども、コンディション対応力なんてものが皆無に近い身からすると、慣れ不慣れよりも直感的な合う合わないの影響の方が大きく、ホームだアウェイだってのが関係ないこともあるのであります。
2について。
知らない人が多い場は苦手で、親しい人が多い場だと安心できる、、、っていう人の方が多数派のようですが、私は真逆です。知らない人が多い場の方が得意。
得意というのはあくまでも相対的な話であって、絶対的に言えば「知らない人が多い場でも問題がない」くらいです。親しい人が多い場があまりにも苦手というだけ。
親しい人が多い場では集中出来ないので、当然ホームでは良い球が撞けません。
3について。
アウェイであれば、自分にも相手にも一応は言い訳が立つわけであります。「不慣れな台なんだから、多少の粗は仕方がない」と自分に言い訳をすることが出来るし、「相手も『この人はここがホームじゃないからな』と思ってくれるんじゃないか」と安心も出来る。
そういう言い訳をして怠けるというのではなく、そういう言い訳が成り立つ時には強気に球が撞けに行けて、結果的にいい球が撞けることも多いというのが私です。
一方でホームとなると何も言い訳が出来ません。ホームプレイヤーvsホームプレイヤーの時なら良いのですが、こっちはホーム相手はアウェイっていう時は、こちらが有利ってのが一般論ですからね。言い訳が出来ん。
そのことでメンタル的に追い詰められてショボい球を撞いてしまうってのはありがち。
そういや、公式戦会場にもなる某店をホームにしているMさん。
対戦相手に「ホームプレイヤーじゃないか」と思われるのが嫌で、自分のホームが会場になる公式戦に出る時は別の店所属としてエントリーするって言ってたなww
お気持ちは非常に良く分かりますが、ちょっとダサいぞMさん!(笑)
最後に4です。
今回のキッカケになったのはここなんですけども、何度も撞いていてコンディションを知っているからこその難しさってあるじゃないですか。
ホームアドバンテージなんてのは「コンディションを熟知しているからこそ、対応の面で有利である」という前提あってのものでありましょう。
しかし、何度も何度も撞いても一向に対応出来ない苦手なテーブル、難しいテーブルってありますでしょ?
そういうテーブルは、撞けば撞くほど有利になるどころが苦手意識が植え付けられていく一方なわけですよ。
あらゆる場面で「これは、こういうミスに繋がりやすいんだよなぁ」「この球は、こういう風に弾かれがち。。。」などなど、嫌な未来予測ばかり浮かんできてしまうという。そしてチビって撞いてしまって、さらに成功率を落とす。
他人は「対応すればいいじゃないか」とか気軽に言いますけど、こちとらただのアマチュアなんだよっ!って話でねぇ。
自分自身のコンディション対応力で手が届く範囲であれば、撞けば撞くほど有利になると言えるでしょうが、範囲外にあるテーブルは撞けば撞くほどディスアドバンテージが生まれるってのはありがちなんじゃないでしょうか。
テーブルの難しさを知らない人の方が、伸び伸びとキューを出せてかえって球を入れるっていう。
以前に一度、お互いアウェイの状態で相撞きをしたことがあるAさんと、Aさんのホームで相撞きをしました。私は初めて行く店。
そうしましたら、明らかに前回の方が良い球を撞いていたAさん。前回は大幅に負け越した私ですが、今回は大幅に勝ち越すという。
調子の良し悪しもあったのでしょうが、今回ネタにしたような1~4の影響もあったんじゃないかなぁと思いました。
特に4ですね。私はなんせ初めて撞くテーブルなので特に気にせず「いつも通り」で撞いていたのですが、Aさんは色々気になることがあるようで、前回には見られなかったチビったキュー出しをする場面が多かったです。
コンディションを知っているからこその苦手意識。その苦手意識を克服するのは非常に難しい。私もサンビリがまさにそのパターンなので、良く分かる(笑)
メンタル的な問題ではあるのですが、克服するためにはメンタルを鍛える云々じゃなくて単純に「対応出来るくらい上手くなる」しか無いような気がします。必要なのは技術的な自信ですね。