球を撞いているだけであれば気付かないことですが、球談義をしたり下級者に教えたりブログを書こうとした時などによく思うのは「しっかり身についていて無意識になっている技術の事は失念しているな」ってことです。
今現在もなお悩んでいて意識していることであれば幾らでも話せますが、B級の頃の自分はどうしていたか、C級の頃の自分は何を意識していたかを思い出そうとしても、大半は覚えておりません。
なので、下級者にアドバイスをする際も、どうしても今の自分だったらで考えてしまうので、相手のレベルにあったアドバイスをするのはとても難しいのであります。
「アドバイスをもらう相手は上手ければ上手いほど良い」「その方が説得力があるし正しいに違いない」という風潮がありますが、あまりにも実力が離れた人からアドバイスをもらおうとすると、そのアドバイザーがよほど教え上手でも無い限り、分不相応なアドバイスをされてしまうことの方が多いと思います。
なので、アドバイスをもらうのは、自分より少しだけ上手い人が最適なんじゃないですかね。今の自分のと同種の悩みを少し前まで抱えていて、それを打破した人達なわけですから。とうの昔にクリアしてしまった人達なんて、もう当時の事なんて覚えてませんって。
私はブログを書いておりますし、昔はサークルの後輩、今はJPAのチームメイト達に教える機会があるので「相手のレベルに合った適正なアドバイス」ってものを意識する事は多いのですが、意識したからって出来るわけじゃーありませんな。
頻繁に「自分はどうやっていたんだろう?」と首を傾げるのが捻りに関してです。
C級の頃から5-9をやる機会の多かった私。2出しの手段として、切り返しをOさんから教わったのが、捻りの使い始めだったという記憶があります。
出しの手段として使っていたのは切り返しくらいで、初期はクッションタッチした先球を入れる手段として捻りを使っていたと思います。
そこから先、少しずつ捻りを覚えて今に至っているはずなのですが、いつどの段階でどれくらい捻りを使っていたか覚えていない。
そして、捻りを使った事が無い(練習が足りず使えない)初級者に出しのアドバイスをする時に、どうアドバイスしたら良いのか分からないことが多々。
「これはどうやって出せば良いですか?」と聞かれて、自分だったら捻る場合。どうしたもんでしょうか。
別の選択肢を考えて、押し引きだけで出せるならそちらを示します。
また、入れはほぼ確実な配置で、捻りを入れるのもその場のアドバイスで可能だと判断した場合は、お試しとして捻りを使わせることもあります。
けども、やはり練習していない人にいきなり捻りを使わせるのは厳しい配置の方が多い。
だからといって、押し引きだけだと相当なハードショットをしなきゃいけないだとか、我慢して次の入れ勝負をするにしても我慢にもほどがあり過ぎるとか、JPAの時なんかわざわざタイムアウトを取ってまでアドバイスしているのに我慢ってのもなんだかなと思うし。
そんな時に「捻りを使えなかった頃の自分は、どうやって組み立てていたんだろう?」と考えるのですが、何にも覚えていないのです。
つづく