「9番は“しっかり”撞くべし」というネタは何度も書きましたよね。
「しっかり撞け」と言われた初級者は、往々にしてシバいてしまうと。
毎度毎度、そういう駄目な例を出す時に使わせてもらうI氏でありますが、最近彼はやる気を出して頻繁に球を撞いているおかげで、全体的にはだいぶ上達したように見えるんですが、数ヶ月前の彼の9番の撞き方は以前にも増して酷かった。
I氏の9番の撞き方に対しての苦情が来たのです。
何故だか、I氏の駄目な振る舞いに対しての苦情が、I氏本人にではなく、私の所にやってくることが多いです。
マネージャーじゃないので、やめて下さい。。ｗ
来た苦情は「イージーな9番に対して、超適当に構えてノータイムでシバいて、あげくにスクラッチしたんですよ。何考えているのか分からない」と言った内容でした。
その苦情を受けた1週間ほど後、実際に目撃しました。
その時は、9番はちゃんと入っていたし、手球もスクラッチしていない。
ですが、それまでのフォームとは全く違う突っ立ったままのフォームで、わけの分からないハードショットでバツンッ！と撞く。
ハードに撞いたらその分手球は大きく回るわけで、スクラッチの可能性も増えるわけです。しかし、手球のコースなど一切考えていないような撞き方でありました。
それまでの「“しっかり”を曲解したがゆえの、意味の無いハードショット」に加えて「しっかり構えない」まで加わってしまったのです。
たとえるなら、9番に対して、いきなりブレイクショットをカマシたようなもんでしょうか。
これはもう「適当」と言うしか無く、相手を不快にさせるわけです。
対戦相手を不快にさせる事に関しては、Ｉ氏の右に出るプレイヤーは中々おりますまい。
I氏研究家の私といたしましては、何故彼がそういう行動に出ているのか、すぐに検討がつきました。
彼の特徴として「極度の見栄っ張り」「極度の格好つけたがり」が挙げられるわけですが、彼は「簡単そうに撞くのは格好いい」「9番をズバッと撞くのは格好いい」という思考があるに違いありません。
かくいう自分も、そういう考えはあります。というか、結構多くの人がそう思っていると思います。
しかしながら私はチキンなので「こうすると格好いい！」と思う事があったとしても、そうすることでリスクが生じるのであれば、チビって行動に移せないのであります。
一方でI氏は、そういう点でのメンタルは強いと言うか、リスクに鈍感というか、格好いい事に対して一直線なわけです。
そして、彼の格好良さの表現は、いつもどこかズレている。中2病患者なのであります。
「いつも通りのフォームに素早く構えて、手球をしっかり2出しする」とかであれば、格好良いと言えるでしょう。
そういうプレイヤー多いですよね。US９であっても、手球をヘッド側に持っていく人。
9番をしっかり撞くためのイメージとして「架空の10番ボールにポジショニングするつもりで撞け」とは良く言われますが、ヘッド側に手球を持っていくというのも同じことでしょう。
Hさんなどは、少々無理な配置からでも、わざわざ2出しに行きます。また、単にストップショットする時であってもバツンッと撞きます。
Hさんの場合、それでいて全くミスはしませんから、相手はチビるわけです。
9番を撞く時ってのは多くの人がチビりますから「全くチビってないぞ」という撞き方をすることで、相手をチビらせる効果があるのは事実だと思います。
しかし、HさんとI氏で決定的に違うもの。それは実力であります。
上手い人がマスワリの締めに9番をバツン！と撞いたら、チビりますよね。
けど、散々ミスした挙げ句の9番だけいきなりバツンと疲れても「はぁ？」と思うだけなのであります。
とりわけ、I氏の実力を知っている我々としてはチビるもなにもあったもんではなく、「ふざけんな！」と思うだけだ。そう思わせることで、ある意味相手のメンタルを壊せてはいるわけだが。。。
I氏は極端ですが、皆様も経験あるんじゃないですかね。「格好良いと思ってやってしまった、勘違い行動」って。
無駄なリスクまで背負ったショットが、せめて本当に「格好いい」ならまだしも、撞いている本人だけ「格好いい」と思っているような「ハイリスク」「相手を不快にさせる」「周りからも白い目で見られる」、、、そんなショットは愚の骨頂でありますな。
私は思いました。
「９番はしっかり撞くべし」ではなく、「９番もしっかり撞くべし」の方が良いのではないかと。
「9番も含めて、全球しっかり撞くべし」「9番を特別な球と思って、チビるべからず」「他の球と同じように撞くべし」
これを合わせて「9番も、しっかり撞くべし」
これで良いですかね？
良い表現、募集します（笑）
P.S.
投票終了まで、あと2日。まだの方は、是非よろしくお願いします<(_ _*)>
