鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

香りドーピング

 

1本目

 

10年くらい前でしたでしょうか。「良い香りを嗅ぎながらであれば、リラックスして球を撞けるのではないか?」と思い、シャフトにアロマオイルを塗り込んだことがありました。

 

相手から「臭い!」と苦情が来て即終了になりましたw スメハラというやつですね。

 

グローブに香り付けをしてみたこともありましたが、同じ理由で終了。

 

とある球屋さんではアロマディフューザーを使っていたらしいのですが、何名かの常連からクレームが来て使うのをやめたんだとか。ある人にとってはいい香りでも、ある人にとっては「臭い!」ということになってしまうんですよね。



さて。先日こんなことがありました。

 

食べ物の持込み可のお店にてチョコレートデニッシュを持ち込んで食べて球を撞きました。

 

そうしましたら、その日はずっとマスク内にチョコレートの香りが漂っていた。帰宅してから気づいたんですが、顔にチョコレートがついてましたw マスクしてたから誰も気づかなかったもよう。

 

使ったことが無いですけど、香りのついたマスクってありますよね。また、マスクに香りをつけるためのアイテムが売られていたりもする。

 

平時は特に必要性を感じませんが、球を撞く時のリラックス用に良いかも?と思いました。マスク内ならば他人へのスメハラにもなりませんしね。

 

ただ、今回「長時間ずっとチョコレートの香りに包まれながら球を撞く」というのをやってみて(←やろうと思ってやったわけではないですが)長所短所が両方見つかりました。

 

長所は期待した通りのリラックス効果です。イラッとしてしまった時も、チョコレートの香りが漂ってくるとどうでも良くなってくる(笑) 穏やかな気持ちで球を撞くことが出来ました。

 

短所はといえば「香りによって思考が途切れてしまう」こと。

 

ショットイメージを頭のなかで固めようとしている時にふとチョコレートの香りがすると「チョコレートだ〜〜」という方に頭が行ってしまって、考えが中断されてしまう。集中力に欠けてしまう。

 

というわけで一長一短でした。でも、若干長所の方が上回っていた気はする。



香りには全然詳しくないのですが、リラックス効果だけではなく集中力を高める効果のある香りもあるはずですし、戦闘意欲を高めるようなのもありますよね?

 

上手く使いこなせると案外ビリヤードの役に立つような気がする。

 

香りドーピング。色々試してみたいなw



2本目

 

A級に上がる直前くらいのキッケー氏が「撞点が◯個しかない!」と自虐していたのを覚えています。

 

自虐していたのは覚えているんですが、具体的に何個と言ったのかは忘れてしまった。。。

 

おおまかな趣旨は「右上を撞くとしたら『右上』の1つしか撞点がない」という感じ。

 

「右上」とひとえに言っても、押しの加減捻りの加減が様々あるはずなのですがバリエーションなんてものはなく。キッケー氏は右上1つ、右下1つ、左上1つ、左下1つ、真ん中なんていう撞点は持っていなくて、下も1つ2つしかない!

 

みたいな感じの話だった気がするw

 

先日I氏とも同じような話をしていました。



私「この球は、どの撞点を撞く?」

 

I「右下?」

 

私「右下というのは、具体的にどれくらい?引き回転はどれくらいで、捻りはどれくらい?」

 

I「。。。。。。」

 

 

みたいなw

 

初級者あるあるですな。彼らよりはマシですが、私も大差ない。



初級者に押し引きの分離角について教えている時。「この配置をMAXで押したらどれくらい、MAXで引いたら、第1クッションはどの辺に入る?」と聞いてみることがあります。

 

MAX押しとMAX引き。その間にある範囲には手球を運べるということですからね。

 

I氏なんかは物理的にありえないとんでもないラインを示したりします。「マッセでもしないかぎり、そんなところにはクッションさせられんわ!」っていうw

 

I氏はレアケースとして置いておくとして、大抵の初級者はあまりキレていない押し引きのラインを示します。実際に撞かせてみると、大体彼らが言った通りに手球が向かう。

 

どうしても初級者自身のキレが基準になるため、自分で出来たことがないラインは頭に浮かばないらしい。自分で出来ることは把握出来ているのだが、物理的に実現可能なラインは把握出来ていないということ。

 

「キレていない押し引きのラインが基準になってしまっている」っていうのは初級者あるあるで、ありがちな会話例が



初「これ、押したらスクラッチしちゃうじゃないですか」

 

私「しないです」

 

初「え?(実際に撞いてみる)するじゃないですか!」

 

私「それは押せてないから。ちゃんと押せたらしないです」

 

 

みたいなやつ。あるあるだと思います。引きも同様です。

 

押せない引けないがゆえのミスをした時「しっかり切らすことが出来なかったからだ」と判断できれば良いのですが、「これは物理的に存在しない球だ」と判断してしまいがち。

 

これを改善するには、誰かしら上級者から習うか、上級者の球を頻繁に見て「自分のキレじゃ今のは出来ない。ちゃんと切らすことができれば、あんなラインで転がせるんだ!」という体験を積み重ねるしかないですね。



先日笑ってしまったのは、とある上級者がただ単純に下を撞いてしっかり切らせただけの球を見た初級者が、まるで魔法を見たかのように「今の、一体何をしたんですかっ!!??」って驚いているのを見た時です。

 

上級者様は目をパチクリさせながら「下を撞いただけ」と返答。なおも納得行かない様子の初級者さん。割れないラインでの引き球のイメージが全く出来ないらしい。自分の中にある引きのラインのイメージと、目の前で繰り出された引きのラインがあまりにも異なりすぎて理解ができないもよう。



厚み100%のドローショットであれば「単純なキレの差である」というのが初級者にも分かりやすいんだと思います。たくさん引けたのを見たら「キレが凄い!」と思うのでしょう。

 

一方でフリがある球の場合は、思いもよらぬラインで手球が転がるからまるで魔法のように見えるんでしょうね。単純なキレの差だとは思い至らず「自分が知らないマル秘テクニックがあるのでは!?」と思ってしまうことがあるようだ。

 

繰り返しになりますが、日頃から頻繁に上手い人の球を観察して「今はまだ出来ないけれど、イメージはある」という状態にしておくのが大事かなと思います。