鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

塩なのに

 

「舌が肥えるというのは幸せなのだろうか?」と度々考えます。

 

「品の良し悪しを判別出来る舌を持った上で、安物も美味しく食べられる」というのであれば幸せでしょうけども、「舌が肥えて、安物は美味しいと感じられなくなった」ってのはあまり幸せとは言えなさそうです。選択肢が減って気軽に食事が出来ないし、金はかかるし、価値観の合う知り合いが減ってしまいますからね。

 

その一方でのメリットは「上流階級の方々と食事をする時に恥をかかない」とか「格付け番組なんかを見ている時にドヤれる」とか「舌が肥えていない人相手にマウントを取れる」とか、一般人にとってはどうでもいいようなことばかりで。。。

 

しばしば「舌が肥えていない自慢」をしてくる人がいてあれは謎極まりないのですが(多分、馬鹿舌コンプレックスの裏返しなんでしょうけど)自慢になるかどうかはさておいて、庶民が幸せに暮らすためには舌は肥えていない方が良いんじゃないかなという気がします。



さて、ビリヤードです。

 

ビリヤードの道具に関して、近年はジャンプキューなんかが典型だと思いますけど「一旦良いものを使っちゃうと、昔使っていたキューに戻れなくなる」ってのはありがちだと思います。

 

良い道具を知らなかった時には何も気にしていなかったが、いざ良いものを知ってしまうと後戻りできなくなる。あるあるですよね。

 

道具に関するウンチクが増せば増すほど、半端なものは使えなくなるんじゃないでしょうか。



似たようなこととして「他プレイヤーを見る目」ってのがあります。

 

球を始めたばかりの頃は周りの誰もが上手く見え、B級プレイヤーであっても物凄い上級者に思えますよね。

 

けども、自分の腕前が上がると目が肥える。上手い人の中での差が分かるようになってくるし、「上手い」と思う人の数も減ってくるでしょう。かつては自分よりも上手かった相手が今は下級者ってことが普通にありますし。



それでですね。私は良いと思ったものは良いと言うし、上手いと思った相手は上手いと言うんですけど、お世辞は言いたくないという思いがあります。

 

この間他の方も仰ってましたけど、ビリヤードってのはマイナーなだけに、各種道具の生産者とユーザーの距離が近いですよね。日ごろ顔を合わせるような間柄である場合もある。

 

おかげで下手なことを言いづらい雰囲気ってのがある。低評価をしたら生産者に伝わってしまって空気が悪くなる。

 

「普通だと感じたのならば何も言わない」が許されるのであればまだ良くて、良いと言わなければいけない雰囲気が作り出されることもある。私はそれがとても嫌です。お世辞は言いたくない。良いと思ったら素直に良いと言うし、普通とかイマイチと感じたのならば何も口に出したくないのです。

 

そのため、ビリヤードで何かしら商売をしている方とはあんまりお近づきになりたくないという思いがありますね。。。もちろん、素直な評価を許してくださるんだったら良いんですけど、「高評価を拡散してくれ!」みたいな雰囲気を出されると。。。



上手い下手も一緒です。

 

しばしば書いております通り、相手の人間性が終わっていない限り、私は「へたくそ!」と思うことはないです。たとえ相手が初心者だろうとも下手だとは思わない。ただ、腕前に関係なく「普通」「感想なし」ということはある。そういう時にお世辞は言いたくないです。

 

私は「上手いなぁ」という感想を多く持つ方だと思います。特に実際に対戦した時なんかは、たとえ相手がC級だろうが「上手いなぁ」と思いながら見てますから(メンタルが弱いとも言う)

 

しかしなんせ人との出会いに恵まれてこなかった私です。下級者を「上手い」と褒めたら「あの程度を上手いなんて思うのはお前が下手だからだろw」みたいなことを言われた経験が何度もある。

 

人を褒めることすらハードルが高い。「この人のことなら褒めても文句は言われないだろう」というレベルとなると相当に上になってしまうわけであります。

 

お世辞は言いたくないし、上手いと思っても「どこが上手いんだよw」という反応が気になってしまって口に出せない。上手いと言えない。

 

なので「上手いと言ってほしい」「褒めてほしい」というタイプの人との相撞きは厳しいものがあります。

 

(ちなみに、これはブログやSNSでの発言を念頭に入れたものでありまして、自分と相手意外に周りに誰もいないようなシチュエーションであれば、上手いと思ったら素直に上手いと言います)



昨今のネット事情を見ていて「なんやかんやで『褒めてほしい』と思っている人が多いんだなぁ」と感じています。まぁ当たり前の話ですかね。

 

相撞きをし、そのことを逐一ネット上で報告をし、対戦相手を褒める。そういう人は人気です。私には出来ないこと。



で、言いたいのはこっからなんですけども。

 

私がこういう考え方の持ち主だってのは、ブログなりSNSなりを見ていれば分かると思うんですよ。

 

褒めてほしいんだったらもっと適任がいるんだから褒め上手な方々と会えば良い。多くの人の中からわざわざ私を指名するってことは、私の嗜好を分かった上でその中で何かしらの価値を見出したのかな?って思うわけですけども、



全然分かってねぇな



って思う人にしばしば出会うわけでして、、、

 

一切全く何の面識もなく、たまたま出会った初対面の方とかだったら私の嗜好なんて分かっていなくて当たり前です。サトリじゃないんだから。そういう人相手に自分の嗜好を押し通そうとは思いません。

 

一方、ブログやSNS経由で相撞き申込みをした人であれば、「他にも候補がたくさんいる中でわざわざ私を選んだってことは」と期待をするわけですよ。特に「ブログ読んでます!」とか言いながら来た人となると「私の嗜好をある程度分かってくれているはずだ」と思うわけです。けど嗜好を何も把握してくれてない人がいる。

 

言いたいのは「俺の嗜好を把握してから来い」じゃなくて「だったらなんで私を指名した?」「他の人の方が良いでしょ?」なんですよ。いや、まじで。

 

今や数多くの人がSNSをやってます。ビギナーからSAまで。果てはトッププロまで。

 

プロとなると簡単に声はかけられないでしょうけど、気軽に撞いてくれるようなAクラスはいくらでもいる。その中から私を選びだした理由って何よ?

 

塩対応な自覚があるからこそ、物凄く疑問なんですよw

 

何を期待して私に相撞きを申し込んでくるんだろ。

 

 

P.S.

 

しかしなんせ人との出会いに恵まれてこなかった私です。下級者を「上手い」と褒めたら「あの程度を上手いなんて思うのはお前が下手だからだろw」みたいなことを言われた経験が何度もある

 

上の方でこんなことを書いたわけですが、別の日のネタと見比べていたら矛盾を感じてしまいました。「手球が跳ねているだけの大して強くないブレイクを『凄い!』って言うの、やめろ!」「選球眼なさすぎだろ!」って散々書いているわけですからね(;´∀`) 

 

というわけで反省をしました。言い方を変えなくてはならない。

 

「手球が跳ねているだけの大して強くないブレイクを『凄い』と言うのは良いが、手球が跳ねていないもっと強いブレイクもしっかり評価してくれ」ですかね(笑)