「『前』という表現が危なっかしい」という話を度々しております。
「タイミングがズレてるよ。もうちょっと前だよ」なんて言われた時、その「前」というのが物理的な前なのか時間的な前なのかで、意味合いが全く逆になってしまいます。
最近ツイッターでこんな例を見かけました。
写真手前から手球→7番→5番→9番と並んでおりますが、この写真で「5番の前にあるボール」と言ったらどれを指しますか?
これがですね。7番と9番とで意見が分かれていた。そんな場面を見かけました。
「手前」とか「奥」とかなら間違い無いと思うんですけど「前」は紛らわしい。
噛み合っていないことに気づいて話をすり合わせていけるんでしたら大した問題にならないでしょうけども、「タイミングがズレてるよ。もうちょっと前だよ」「分かりました!練習しておきます!!」なんていって、真逆にとらえたまんま練習をしちゃったりしたら大問題じゃないですか。
ツイッターやYouTubeなんかですと、一方通行なことも多いですよね。視聴者が曲解して真逆の認識を持ってしまうこともあるはず。
話し手は言い方に極力気をつけなきゃいけないし、聞き手も「相手の認識と自分の認識は異なるかもしれない」と疑いながら聞く必要がありますね。
さて。以下は「さすがにそれは汲み取れないよ!」という認識の違いについての、ただのボヤきです。球ネタではございません。
「部屋を出て左」って言われたんです。何も疑わずに私は黒矢印の方に進みました。
ところが実際は赤矢印の方向だったんです。
「左と言ったじゃないか」と問い正したところ、「だって部屋を出て、部屋に向かって左側でしょ?」とキョトンとして言う。
なにその180度回転!!??
思い当たるのは「扉を閉める」という作業が入ることです。上の雑図じゃ何も分からないですが、部屋の扉が自動ドアではなく手動なので、部屋を出た後に扉を閉める必要がある。その時には部屋の方を向いているので、そこから左に進んだら確かに赤矢印の方なんですけども。。。
部屋の中にいる時に「部屋を出て左」と言われたら黒矢印の方じゃない??
もう一件ボヤキがあります。同じ人です。
「駅を出て、右の方にある」と言われたんです。私は「◎」の辺りをイメージしました。しかし実際は☆のあたりでした。
問い正したところ、またしても全く悪びれもせず「え?駅を左に見て右の方でしょ?」と言う。
だからなんなんだよ。その90度回転!!!!
この人は極度の方向音痴で、平気で真逆の方に歩きだす人。迷った先で道行く人に尋ねるも辿り着けず「案内の仕方が悪い!!」とか文句を言っていますが、間違いなくこの人が悪いですね。90度とか180度とか回転させるんですもの。。。正しい場所を人に伝えることが出来ないし、人から聞いた場所も正しく理解できない。
さすがに私は2度騙されて反省しました。次からこの人の言うことは全て疑ってかかろう。
とまぁ変なボヤキをしましたが、世の中にはこういう人がいる。正常なコミュニケーションが取れません。
ビリヤードでも、もしかしたらこういう人がいるかもしれないわけですよ。
ここまで酷くはなくても、「前」のように人によって認識が分かれる表現が使われることもあるし、「順と逆」「右フリと左フリ」みたいに多くの人が間違って覚えている用語もある。「自分よりも上手い人なんだから、間違った使い方をするはずがない」なんて思い込んでいると、騙されることがある。
そしてまた、自分の方が用語の使い方を間違っていることもある。
正常な意思疎通ができなかったがせいで間違った練習をして変な癖をつけちゃったなんてことになったら虚しすぎるじゃないですか。
正常な意思疎通が出来ていたとしても他人の言うことを鵜呑みにすべきではないし、それ以前に「意思疎通が出来ているのか」を疑う必要がありますね。