1本目
時間がある時にはオリンピックをちょくちょく見ていたんですけど、スノーボードクロスで金メダルを獲得したアメリカの女子選手にまつわるエピソードが好きすぎてたまりません。
5大会連続出場のベテラン選手だそうですが、初めて出場した16年前に金メダル目前まできていたのにゴール直前で転倒して銀メダル。転倒の原因と言われているのが「トリックを決めた」こと。スピードを競う種目なのでトリックを決める必要なんて全く無いのにトリックを入れた。そして転倒して銀メダルになってしまったわけです。
以降の3大会ではメダルが遠く、16年を経た今回の五輪でやっとリベンジ金メダル。
なのに今回の五輪でもしっかりトリックを決めているという。好き過ぎるww
「前回の失敗は、不要なトリックを入れたことではない。転倒してしまったことだ。転倒しなければ良い!」と言わんばかりのこだわり。
こういう美学のある人はめっちゃ好きです。
たぶん16年前に金メダルを逃したことで、世間からは散々に言われていたんだと思うんですけどね。それを跳ね除けて美学を貫くメンタルの強さも凄いなぁ。
こういうのってどうしても結果論になっちゃうから難しいですよね。
金メダルを獲れたから「拘りが凄い」「美学が素晴らしい」とかいう意見も出てくるけど、金メダルを獲れないまま引退していたら「くだらない拘りでオリンピック金メダルを逃した選手」とか言われ続けてしまうんでしょう。
「周りからの評価なんて気にしなければ良い」と簡単に言う人はいるけど、有名になればなるほど周りからの圧力はとんでもないことになるでしょうからねぇ。「周りなんて気にするな」なんて、無責任な他人事発言でしかないな。
ビリヤードにおいての個性だ美学だってのも一緒で、やっぱり結果を出さないとあれやこれや言われてしまいますよね。
アマチュアはアマチュアなんで好きにやりゃ良いでしょう。無意味な拘りを持って撞いていたって良いし、逆にある意味で最も純粋に「勝つことだけにこだわる」が出来るのもアマチュアと言える。
プロってやっぱり難しいですよね。
先日も「プロは勝ってなんぼ」みたいなことを言っている人がいましたけど、私は全くそうは思いません。生活が成り立ってりゃそれでいいと思っています。
もちろん「とにかく勝つ!」ってのも生活を成り立たせる手段の一つですが、たとえ勝ってても生活が成り立たなきゃ駄目とも言える。
教えるのが上手くてレッスンで生計を立てるのも手段ですし、とにかく個性に溢れた球を撞いてファンを増やしスポンサーを増やすってのも良いし、プロという箔を持って店舗経営をこなすってのもありだし。
そしてまた、ビリヤード以外の職業で稼いでいるためにビリヤードでは稼ぐ必要がなく、ビリヤードはあくまでも挑戦の場であるととらえているプロもいらっしゃると思います。それもそれでいい。生活が成り立ってますからね。
プロだからって何もビリヤードオンリーで飯を食っていかなきゃならないわけじゃないし。ビリヤードで飯を食べていこうと考えるにしたって、そのための手段は別に「とにかく勝つこと」の一択ではないと思うんですけどね。
この話はほんと、通じない人には全然通じない(^_^;)
2本目
最近はビリヤードYouTuberとしてご活躍中ののりっくさん(当ブログ上では「くらきぃ」さん)御本人もハードブレイカーですが奥さんもハードブレイカーで、女性ながらにMAX37㎞を叩き出す。
そんな奥様が女性とブレイク対決をしたいと仰っているのを聞いて、「女性で37㎞出せる人がどれだけいるんだ?」と考えてしまいました。
海外の女子プロがスピードコンテストで36〜7㎞を出しているのは見たことがありますが、遠い存在過ぎるし。
日本人女子プロとなると、37㎞出せるのは私は1人しか知らない。女子アマチュアでも1人。
でも、私が知らないだけで他にもいるんでしょうね。名が知れたプレイヤーではないけどブレイクはめっちゃ強いとか。有名選手の中にも試合の時は強く撞いていないだけで、強く撞きに行けば37㎞出るとか。そういう人はいるのかもしれない。
思い出されたのが学生時代に主催したビリヤード大会でのこと(これは男性プレイヤーの話です)
今やSAやプロとなった方々(当時から有名だった)も参加してくださったのですが、ブレイクスピードコンテストをやったら軽々と40㎞を出す。
それまでは彼らにハードブレイカーのイメージは全く持っていなかったのですが、まさに「出来るけどやらない」だけであり、やろうと思えば出来たということ。
そういう隠れハードブレイカーがチラホラいる。男性にいるってことは女性にもいるんでしょう。たぶん。
・・・・・いるのかな?