鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

真っ直ぐな必要は

 

1本目

 

昨年の春にマイテーブルを買った某B級氏。

 

さぞかし撞いているのかと思いきや週に1〜2回くらいしか撞いていないようです。と言っても、きっけー氏のような「いつでも撞けるのに撞かない」ではなく、B級氏の場合は忙しくて「撞けない」もよう。「撞かない」と「撞けない」の差は大きいですね。

 

週1〜2回であってもマイテーブルを買う前に比べたらコンスタントに撞けている方らしい。

 

先日久しぶりに相撞きをしたのですが、物凄くいい感じに撞いていました。序盤はw

 

序盤は今までに見たことがないほどの良い球を撞いていました。撞き方もしっかりしていて、「ちゃんとした狙いをしていて、そしてその狙いのとおりに撞けている」ように見えました。

 

「マイテーブル効果が出てる!」「B級戦くらいなら良いとこまで行けるでしょ」「A級間近!」と思っていたのですが、段々と失速。途中からは「A級まではもう一歩!」になりました(笑)

 

右肩下がりな球を撞いていたB級氏ですが、見ている感じ、調子の上げ下げがあったわけではなく、「序盤は得意な配置が多かった」のが要因かなと思いました。

 

昔から度々B級氏に指摘しているんですけど、得意な球と苦手な球の練習頻度が違いすぎる。得意な球ばかり伸ばして苦手をあまり練習しようとしないのであります。

 

得意な球はA級と言って問題ないくらいこなす。序盤はそういう配置が多かったからいい感じにこなせていたのでしょう。

 

一方で苦手な球はとことん苦手。

 

得意な球は成功率が高く苦手な球は成功率が低いなんてのは誰だって同じで当たり前の話なんですけども、B級氏の場合はそれがちょっと極端すぎるかなと思います。

 

得意な球はもう充分にA級相当に撞けているので、苦手な球を伸ばせるように練習すべきかなーと思い、本人にも言いました。



書きながら今更気づいたんですけど、もしかしたら「どちらがブレイクを撞くか」の影響もあったのかもしれません。

 

最初のバンキングで私は負け、B級氏のブレイクからスタート。その後もしばらくは私は失点続きでB級氏のブレイクターンが多かった。

 

B級氏は自身のコントロールブレイクで作り上げた「いつもの配置」ならいい感じに撞けるが、私がブレイクしたランダムな配置だと苦手が多かったのかもしれません。もしそうだったのだとしたら、先日書いたとおりの「セルフラックからのパターンブレイクの弊害」ってことになりますね。



B級氏は得意不得意が見た目に物凄く現れます。傍から見ていて得意不得意がすぐに分かる。得意な球は自信に満ち溢れた撞き方をする。苦手な球はいかにも苦手そうに撞く。見ていてすぐに分かる(笑)

 

で、苦手な球ってのが「技術的に難点がある」というよりも知識に問題がある球が多いように感じます。「苦手」というよりも「よく分かっていない」という感じ。どう撞けば良いのかよく分かっておらず、「こんな感じかな?」「これで良いのかな?」と思いながら撞いているから変な撞き方になってしまっているように見えます。

 

と、しっかり本人に伝えました(笑)

 

  • 得意な球はA級レベル
  • 苦手な球も技術の問題というより知識の問題である

 

この2点がキーワードとなって2本目に続きます。




2本目

 

相撞き終了後の談義の中で、B級氏が「最近テイクバックの仕方を変えた」と言いました。

 

その話をキッカケにあれやこれやとB級氏の癖のチェックをすることになったのですが

 

  • まっすぐ構えられていない
  • ブリッジの位置がおかしく、コジるように構えている
  • 「ブリッジの位置がおかしい。正確に置くべし」と指摘して意識させてもなお正しい位置にブリッジが置けない
  • チェックをしてみたところ、「真っ直ぐ」の感覚自体がズレている。真っ直ぐを真っ直ぐと認識出来ず、曲がっていることに気付けない

 

どれもこれもB級氏は全くの無自覚だったらしく、ショックを受けていました。

 

一応私は、真っ直ぐに構えるための練習法についていくつかB級氏に話したんですけども、最終的に「別に今のまんまでいいと思う」ということに。



正直、私だって全く真っ直ぐではないですし(←その件について後日ネタにする予定)、ほとんどのプレイヤーが同じでしょう。完全に真っ直ぐな人なんてどれくらいいるんでしょうね?

 

以前に書いたと思いますけど、私が「この人はメチャクチャ真っ直ぐ」というイメージを持っていたプロでさえ、フォーム解析を受けたらフォームは曲がっていて「曲がった状態からコジって入れている」だったらしい。

 

真っ直ぐ構えているように見える人でさえそれですし、トッププロの中にも明らかに曲がっている人もいるわけじゃないですかw

 

「真っ直ぐに構える」ってのはあくまでも手段の1つで、目的ではない。真っ直ぐじゃないせいで全然いい球が撞けないなら直す必要があるけれど、結果が出ているのであれば強いて直す必要はないと私は考えます。



で、1本目で書いたとおり、B級氏は得意な球を撞いている時はA級相当の球が撞けている。フォームであったりストロークであったりは特に問題がないと思うのです。

 

A級上位だSAだプロだと目指すんだったら分かりません。フォームやストロークを見直す必要があるかもしれません。分からんです。私がそのレベルじゃないから。

 

私は自分のレベルまでの話までしか出来ませんが、B級氏のフォームやストロークは、大きな改良をしなくても底辺A級はもちろん、中堅A級くらいまでは普通になれるものだと思います。もしその先に進もうとした時になってネックになったのなら、その時に直せば良いという気がします。

 

B級氏が「何がなんでも真っ直ぐにしたい」「真っ直ぐじゃないと気持ち悪くて撞けない」というような性格なのであれば直さなきゃ先に進めませんけど別にそういうわけでもない。となれば「完璧な真っ直ぐではないけれど、ちゃんと結果は出せているんだからOK」ってことになるんじゃないでしょうかね。

 

これはB級氏だけの話じゃなくて誰だって同じでありましょう。

 

真っ直ぐじゃないから入らないなら直さなきゃいけないけど、真っ直ぐじゃないけど入るんなら別にそれでいい。充分に入っているのになお完璧な真っ直ぐさに拘るのであれば、それはただの「趣味」であり不要なこだわりであります。

 

どこまでが必要な真っ直ぐさで、どっからが不要な真っ直ぐさなのか。その判断はどうすればいいのか。

 

それはいつもどおりの結論ですけども「上級者に尋ねましょう」「レッスンを受けましょう」ですねw