鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

価値観の相違による喧嘩

 

1本目

 

私はだいぶ食道楽ですが、私の両親は真逆に食についてかなり疎く、「行きたい店はないか」と聞いてみるとチェーン店の名前ばかり挙げてきます。吉野家であったりドトールであったり牛角であったり白木屋であったりetc


安上りですから助かるといえば助かるのですが、連れて行きがいがないとも言え(;^ω^)


両親はそういうチェーン店に行ったことがなく、「良く名前を聞くけれど行ったことがないから行ってみたい」「有名っていうことは美味しいんだろう」というイメージなもよう。


「有名=美味しい」では、マクドナルドが世界一美味しいハンバーガー屋さんってことになっちゃうんですけどね。。。

 

こんな話も良く聞きます。女性が男性にあげるバレンタインのチョコは、下手に凝った店の物を渡すよりもGODIVAの方が良いと。


男性の多くはスイーツ店に疎いですから「なんか有名らしいけど良く知らない店のチョコ」よりも、名前が通っているGODIVAの方が喜ばれるってのは分かりやすい話ですね。


また、こんな話も聞いたことがあります。若い女性が母親に高級店のチョコレートをあげたら、カレーの隠し味に使われてしまったとか、、、


私も、食についての価値観の相違は例を挙げたらキリがないほど経験しております。自分より下過ぎて合わない場合も、自分より上過ぎて合わない場合も、どっちも多々。


自分よりも熱量が高すぎても低すぎても合わないってのはビリヤードも一緒なわけですが、食についてはあまり価値観の違いで喧嘩になることがなく、ビリヤードはしょっちゅう喧嘩になるんですよね。なんでなんだろ?と考えてみました。

 


・意見の相違が価値観の違いであることに気づきにくい

・勝ち負けがあるから(勝負事だから)

・「価値観が合わないな」と気づいた後に、距離を取りやすいか取りにくいかの差

 


とかなんとか考えたんですけど、改めて考えると、私は食に対しては一般の人よりは熱量が高いけれどせいぜいBクラスっていうくらいであり、浅くしか接してないからかなと思い直しました。


食に関してもビリヤードと同じくらい(A級と言えるくらい)深い付き合い方をしたら、価値観の相違での喧嘩に頻繁に出くわしそうだなと想像w


とはいえ

 

・意見の相違が価値観の違いであることに気づきにくい
・勝ち負けがあるから


これは実際に関係していると思うんですけど、どうでしょうかね。

 

 

2本目


「目的と手段の混同」のお話です。


(この間散々に書いたブレイク時の手球の跳ねネタの内容とカブる場面が多々ありますが、ご容赦を)


プロの試合も9ボールで行われていた頃、ブレイクで意図的に手球を跳ねさせる人は少数派だったように思えます。


手球の残しの観点から意図的に跳ねさせている選手はいるにはいましたが、多くの選手は跳ねさせないようにしていたか、跳ねても跳ねなくてもどっちでもいいと考えていたかだったと思います。


時は流れて10ボールの時代に。ほとんどの選手が意図的に手球を跳ねさせに行っております。


平撞きブレイク練習を始めたばかりの頃の私は、なんせ「平撞きで強く撞く」ということ自体が不慣れで全く安定しなかったため、手球の跳ねだのなんだのまで意識を回す余裕がありませんでしたので、とりあえず撞きやすいように撞いておりました。


私にとっての「撞きやすいように撞く」だと手球が跳ねます。その私のブレイクを見て、手球が跳ねているという所だけを見て「10ボールブレイク上手いね!」と言われることが何度かあったのですが、「いや。意識して跳ねさせているわけじゃなくて、勝手に跳ねてるだけなんだけど」と私は思っていたものであります。


私が平撞きブレイク練習を始めたばかりの頃は、プロですらまだあまり10ボールブレイクの研究が進んでいなかった時期。アマチュアとなるとなおさらで、SA様ですら私が「どうしてそういう10ボールブレイクの撞き方をするのですか?」と質問をすると「ボーニングがそうやってるから」という返答しか出来ない時期(;^_^A 理由も分からず、上手い人の真似をしていただけの時期ですね。


その少し後、手球を跳ねさせる理由について「手球が蹴られないようにするため」とか「2列目をブレイクインさせやすくするため」とか「1番ボールを長く転がすため」とかいう情報が流れてくるようになりましたが、その段階ではまだ私は「平撞きで強く撞く」が出来ておらず、撞き方を考える段階になく。


平撞きブレイクに多少慣れてきた頃から「手球を跳ねさせる意味」について考え始めるようになったのですが、「跳ねさせなくてもよくね?」と思っており。


昨年あたりからやっと、跳ねさせることの意義が分かってまいりました。


今の段階では「跳ねさせる意味がある撞き方と、意味がない撞き方がある」と考えております。


手球位置、力加減、手球をどこに残そうとするか、1番ボールをどこに残そうとするか。それ次第で手球を跳ねさせた方が良い場合と、跳ねさせる必要が無い場合と、むしろ跳ねさせない方が良い場合とがあると考えます。


理由も分からず「上手い人がみんな跳ねさせているから」のまま知識を深めようとしないのは、やっぱりね。駄目ですよね。跳ねさせるブレイクが、自分の撞き方、使っている道具、コンディションに合っているかどうかも分からないのに。

 

今回のネタを書こうと思ったキッカケが2つあります。


1つは、ブレイクキューのインプレッションとして、10ボールのブレイクをしつつ「簡単に手球が跳ねてくれる、良いキューです」と言っているA級がいたこと。


「手球が跳ねやすいキューは、駄目なキューなんじゃないか?」と思いましたね(;^ω^)


「自分にとって10ボールブレイクがしやすいキューです」ですとか、別のA級さんが言ってたような「無駄な跳ねが出なくて良い」とかなら正当な評価ということになると思いますが、「簡単に手球が跳ねてくれる」では低評価ではなかろうか。ジャンプキューじゃあるまいし、、、、


メーカーは各社、ディフレクションを極力減らそうとしているわけで、「手球を跳ねさせやすいブレイクキュー=良いキュー」なんて言われちゃったら、ガックリ来るのでは。。。


バランスを調整するなどして「手球が跳ねやすいようにセッティングした」とするなら良し、撞き方を調整して「跳ねさせるように練習しました」とするのも良し。


けど、「このキューは、手球が跳ねやすい良いキューです」は違うだろうと(;'∀')


言い方が悪かっただけなのかもしれませんけどね。「自分の撞き方的には、このキューを使うとちょうどいい具合に手球が跳ねてくれるようです」とか「パワー伝達率が高く、これくらい軽めに撞いても手球が跳ねるくらいの力加減(28km)になってくれる」と言いたかったのかもしれませんが。。。

 


もう1つは、YouTubeにて海外プロの10ボールブレイクを見かけた時のこと。


ほとんど手球が跳ねないハードブレイクをしていたそのプロ。


2列目がブレイクインし、手球は蹴られることなくセンター付近に止まり、1番ボールは短クッションで跳ね返りコーナーに狙える位置に。ツッコミ所がない、ほぼほぼ完璧なブレイクでありました。


ところがそのブレイク動画に対して「悪くないですが、手球を跳ねさせればなお良いブレイクになると思います」みたいな、謎の上から目線コメントが入っておりましてな、、、


お前は誰だよ。。。


もしかしたらそのコメントを入れた人は物凄く上手い人で、手球を跳ねさせることでもしかしたら本当により良いブレイクになるのかもしれない!


そう思い、つい気になってそのコメントをした人のことを追ってしまいましたが、完全にド素人だということが判明。そこら中に、丁寧な文体でクソコメントを入れてました(笑)


手球を跳ねさせるのは結果を良くするための手段であり、目的ではない。けど、手球を跳ねさせることが目的になってしまっているように思える人は多いんだよなーー。


っていうボヤキでした。