月1恒例のI氏との相撞きをしてきました。その時の出来事からの3本立て。
1本目
相撞きを始めた序盤、4番から5番の出しで一体何を意図したのか全く分からない1球をI氏が撞いたので「今のは何をしようとしたの?」「どう出そうとしたの?」と聞いてみました。
I氏のイメージを聞いてのまず1つ目のツッコミどころが、I氏が思い描いたラインは「物理的に存在しない」ラインだったことです。
マッセのような極端なカーブが出せるのであれば通せなくはないのかもしれないので「物理的に存在しない」と言い切ってしまうのは語弊があるのかもしれませんが、少なくとも平撞きしている限りは絶対に通せない所を通そうとしていたのです。
つっこみポイントその2。I氏が思い描いたのに近いラインを出そうとしたら逆を捻らなきゃいけないのに、I氏は順を撞いておりましたので、それもまた駄目で。
さらにさらに、つっこみポイントその3。そもそもI氏が5番を入れようとしたのとは別のポケットに5番を狙えば、4から5の出しももっとずっと簡単に済むのです。その点に言及してみましたら「え?5番そのポケットに通ってました?」というI氏。
私「通ってたよ。見間違いようもなく、思いっきり通ってたよ」
I「目が悪いのかもしれません、、、」
私「頭が悪いんじゃない」
そんなやり取りをしてからしばらく後、またI氏が謎のショットを撞きました。手球が謎の横回転をしてクルクルと回っているのですが、捻る必要が一切ない配置でした。コジったにしては回転しすぎている。
「何をしようとしたの?」と聞いてみると、「(邪魔な球がカブっていたので)少しカーブをさせようと、、、」と答えるI氏。
カーブをさせようとしたと聞いて手球が横回転をしていた理由は分かりましたが、しかしながらカーブをさせる必要が一切なかったのです。何故なら全くカブっていなかったから。
私「全然カブってなかったよ。。。」
I「目が悪いのかもしれません。。。(と言いながら目薬をさす)」
それからまた少しして、今度はボールがカブっているのにストレートなショットを撞いてファールをしてしまうI氏。
私「今のこそ、さっきみたいなカーブショットを撞かなきゃいけないのに!!」
I「カブってないかと思って。。。目が悪いのかもしれません」
私「頭が悪いんじゃない」
同じ会話を何度するんでしょうかね。
たぶんこれって、例の空間認識能力とかなんとか呼ばれるやつだと思うんですよね。
ある球が無いように見えてしまう。無い球があるように見えてしまう。
球撞きに大きな影響を与える能力ですが、どうすれば鍛えられるのかは全く分からん。。。
2本目
以前にとある女子のトッププロが「(試合で長時間戦った時など)疲れてくるとつい『とりあえず順に捻っておけば良いか』なんていう球を撞いちゃう」なんて仰っていて「あのレベルの人でもそんな状態になるんだな」と思ったもんですが、I氏くらいになりますと、「疲れた時」なんていう条件がなくても「とりあえず順に捻っておけば出るだろう」っていう出しが多いです(1本目で書いた1つ目のショットの時もそうでした)
2本目でネタにしたいのはこんなショット。
(押しのカーブが極端ですねw 適当な作図なので気にしないでください)
逆振りにしてしまった時なんかに良くやるやつですね。「とりあえず手球を回したい」っていうんだったら「とりあえず順を捻っておく」で良いのだと思います。
しかし当然のことながら、手球のラインをもっと正確に決めなくてはいけない場合でしたら順ではなくノーで撞く場面もありますし、逆に捻らなきゃいけないようなシチュエーションもあるわけです。
今回のI氏との相撞きでも、第2クッションから立たせて来なきゃいけないのに順を捻ったショットを撞いたI氏。「今のは逆を捻らなきゃいけない」「『とりあえず順を撞く』ってのをやめるべし」とアドバイスをしました。
しばらく後、手球と先球の位置関係は似ている配置にて謎のショットをするI氏。「どう出そうとしたの?」と聞いたら「さっき逆を捻らなきゃいけないって言われたから逆を捻ったんですけど、、、」とI氏は言う。
さっきとは、ネクストボールの位置が全然違うがな!!
ようするにI氏は手球と先球の位置関係がこうだろうが
こうだろうが
こうだろうが
また、ネクストボールの位置がここだろうが
ここだろうが
一切お構いなしに全部を同じ配置として「順上を撞く!」しか発想が無いらしい。
先球をサイドポケットに入れて、第1クッションを長に入れるようなショットは全部同じだととらえているもよう。
そして、私がとある特定の配置に対して「今のは順じゃなくて逆を撞くべし」と言ったもんだから、全てが一緒くたになっているI氏は、全てを「順上」から「逆上」に切り替えたもよう。いやいやいや、、、、、
1回目のミスの時は「順ではなく逆を捻らなきゃいけない」だったんですが、2回目のミスの時は第1クッションの入れ所を調整しなきゃいけなかったので「順下を撞かなきゃいけない」だったんですよ。
I氏は「とりあえず順を撞く」だけじゃなくて「その際には上を撞く」までセットになってしまっているらしい。
書いていて思い出しましたが、以前に全く同じツッコミをI氏にした覚えがあるな、、、、
最近のI氏、入れはかなり良いんですけど、出しがなぁ。「狙った通りに撞けない」んじゃなくて、そもそも発想がおかしい球が多いから、そこを何とか出来たらA級が見えてくると思うんだけど。
3本目
I氏の出しの発想がおかしいショットとして、具体例を1つ。
私がブレイクスクラッチをしたんだったかなんだったか忘れましたけど、フリーボールを渡したらI氏がこんなショットをしたんですよ。
バチコーン!ギュインギュインクルクルクルッ!!
これを上手い人がやったら拍手喝采じゃないですか。けど撞いてんのがI氏なんですよ。
しかもだいぶ難しいこの配置で、迷うそぶりも見せずにほぼノータイムでこの球撞いたんですよ。私は唖然ですよ。I氏には一体何が見えているんだろうか。私はこんなショットはイメージが無い。力加減が良く分からん。
ともすれば天才なんじゃないかっていう話になりますが、残念ながら私より歴が長く20年近くになるってのに未だB級ですからね。「そんな選択をしているようだから万年B級なのだ」と言われてしまう方の人間です。
ビリヤードはほとんどの人が我流であるとはいえ、それでも身近なプレイヤーからの影響を受けたり、画面を通して見たプレイヤーの影響を受けたりってのはあるわけじゃないですか。
しかしI氏は極度のコミュ障なので、ほとんど人との関りを持たない球人生を歩んできている。他のプレイヤーからの影響ってのが極端に少ない。
常に1人で撞いているような人って独自路線な球に行きがちですが、I氏もその例に漏れないのであります。
それで上手くなってるなら「それも個性」っていうことになるんでしょうけど、あの歴であの腕前となると良い個性とは言えなさそうです。
明日もまだI氏ネタで続く。