鈴木さんちの球日記

撞球愚痴日記。2006年から書き続けているので、昔と今とでは持論が変わっていることが多いです。1プレイヤーの成長記として、生暖かい目で見守ってください。

出来る人の言い分

4本立て

 

 

1本目

 

プロの試合の多くは10ボールになりましたが、アマチュアの公式戦は相変わらず9ボールが多く、ハウストーナメントとなるとなおさら9が多く、平場もやはり9ボールが多いと思います。


プロや、レベルの高いトーナメントアマが多く在籍するような店じゃないと、10ボールは行われていないんじゃないでしょうか。


10ボールは滅多に行われず、9ボール専科のプレイヤーが多いとある店のこと。


今や9ボールでハードブレイクをする人は希少になってしまいました。みんな抑えて撞く。かつ10ボールも行われないわけですので、ハードブレイクというものを滅多に見かけない店になっているわけです。


そんな店で、私は9でも強めに撞くし、10ボールの練習もする。その店において数少ないハードブレイカー(「強く撞ける人」ではなく「強く撞きに行く人」という意味)なわけです。


そんなもんだから、ハードブレイクを見慣れていないらしい初心者の方々から「ブレイクが凄い」と言われることが多くて「ハードルが下がりまくってるww」と思っている今日この頃w


私なんかよりよっぽど強く撞ける人達がたくさんいる店なんですけどね。みんな抑えて撞くもんだから、初心者さん達は彼らが強く撞いている場面を見たことがないらしい。


そんな初心者さん達から言われたのが「その体格でブレイクが強いから不思議」ってこと。それが気になったらしく、ずっとガン見してきた初心者店員さんもいましたww


私もその店員さんと同じくらいの腕前だった頃には、同じようなことを思っていた覚えがあります。体格の良い人のブレイクが強いのは当たり前のように思える。小柄な人や華奢な人のブレイクが強いと不思議だと。


でも今となっては、別に体格なんぞほとんど関係しないよなーと思ってます。


50km60kmなんていう速度を目指したなら別かもしれませんが、40km程度の目標であれば、健常な成人男性であれば大半が技術の問題だと思うのだ。


初心者さん達に「強い」って言われた時の私のブレイクなんぞはせいぜい30数kmでしたから、そんなんは100%技術だけの問題だよなー。

 


2本目


「ブレイクは、どこの筋肉を上手く使えば強く撞けるのか」「鍛えるとしたらどこの筋肉を鍛えれば良いのか」みたいな話をしていた時のこと。


楽々40kmを出す体育会系プレイヤーのMさんから「目標が40km程度なら、どこだって良いんだよ」「どっか鍛えて、そこを重点的に使うような振り方をすれば40kmくらいは出るよ」「50kmとか目指すなら別だけど」と言われました。くぅぅぅ。出来る人の意見は辛辣だぜ!


ブレイクの40kmなんてのは野球の投球速度でいうところの110kmとか120km程度のものなんじゃないかって話はしばしばしております。


さほど筋力が無い人でも技術があれば出せるし、素人でも筋力に秀でている人なら出せるっていう。


Mさんが言ってるのもそういう事なんだと思います。40km程度ならベストな撞き方をしなくたって出せると。くっそーー

 

私はビリヤードを始める前から継続的にスポーツジムに通っております。


高校を卒業したらまとまった運動をしなくなるであろうことが目に見えていたので通い始めました。主な目的は健康と美容のためですw


思った通り、大学に入ってからは運動する機会がガクンと減りましたから、ジムに通っていて良かったなと思います。


社会人になってから危機感を覚えてスポーツジムに登録はするも、億劫だったり時間がなかったりして足が向かないって人、かなり多いじゃないですか。


その点私は、学生の頃からジム通いが習慣づけられていたので良かったかなと。


なにはともあれ、美容と健康目的でありますゆえ、ムキムキを目指しているわけでもなく、長年ジム通いをしておりますが筋力は1割上がったかな?ってくらいのもんです(特定の部位はやたら鍛えられましたけど)加齢による低下を減らせればいいかなーくらいの感じでやってますので。


その程度だと、筋力アップがビリヤードへ影響を与えているんだかいないんだか良く分かりません。


定期的に走り込みをしている時とサボっている時で、ビリヤード体力の差は実感します。下半身のパワーはビリヤードをしている時にも実感します。直接的な影響ではなく、体力や集中力の面での影響ですが。


上半身のパワーは良く分かりません。球を始めた頃から筋力が劣っていたわけでもなく秀でていたわけでもなく並で。今もちょっとはアップしたけど並の範囲なので、なおさら良く分からんのでしょう。


元々筋力で劣っていた人が筋トレを始めたら「フォームが安定するようになった」「ストロークが安定した」「長時間撞いていても疲れなくなった」などと言っているのを聞いたことがあります。


一方、元々筋力に優れていてブレイクが強かった人たちが、さらなるブレイクのパワーアップを求めて筋トレをした時には「特に変化がない」だの「かえって遅くなった」だのいう、マイナスの話を多く耳にします。


知識もなくガムシャラに筋トレをするとかえって悪影響が出るっていう話は、メジャースポーツでも良く聞く話です。


専門知識を持って、鍛えるべき筋肉を鍛えれば、ブレイクのスピードアップにも効果を発揮するんでしょうか??

 


私自身が証明出来ていることと言えば「体重がブレイクに与える影響」です。


私、色んな人にしつこく「身長なんcmなの?」と聞かれていて、自分で把握してなかったもんだからこの間測ってきたんですけど、166cmでした。


で、学生の頃は48kgだったんですけど、その後順調に増加を続け、ある時60kgを越えてしまい「さすがにヤバイ!」と思ってダイエットに励んだら40kg台に戻り、安心して気を緩めたらその後2年ほどでまた60kgに戻り、また50kgちょぃまで戻し、再び60kgへ。。。。ってのが今です。今が過去最高体重ですw 減量に励んでおります。


で、そのように10kgほどの増減を繰り返しているわけです。


なんせ50kg~60kgという、男性としては軽めの体重での10kgですから、割合としてはかなり大きいです。約2割ですからね。


そんだけの変動を繰り返していながら、軽い時も重い時も、特にブレイクのパワーに差は無いです。

 


体重の話をする度に例として引っ張ってきているのが呉珈慶ですね。


歴の短い人はもはや昔の呉珈慶を知らないのかもしれませんが、ジャイアン体型だった呉珈慶が激痩せしてもブレイクは強いまんまでしたから、体重はあんまり関係しないのかなー?って気がします。

 

 

3本目


ここんとこしばらく、引きが切れないことが悩みの1つでした。


相変わらず力任せな、リカバリありきの組み立てをすることが多い私ですが、それでも昔よりはだいぶ「上手い」方面へと進んできております。なので、あまりキレが求められる場面がなく。


いざ「思いっきり引かなきゃいけない」っていう場面になると、先球が入らないし、そもそも引けてもいないしっていう、どうしようもない状態になってしまっていました。


練習時間がないやらなんやらで何か月も放置してしまっていたのですが、先日やっとこさ練習しました。


最近引けていなかった理由が分かりました。単純明快「撞点が合っていなかった」でした。


「思い切りが足りなくて、キュースピードが出せていないのかな?」という思いもあったのですが、キュースピードは問題なかったもよう。撞点の問題でした。


そんな出来事から、2つのブログネタが浮かびました。

 


・「キュースピード」なんてもんは人に教えられない

・「キュー出し」なんてのは意識しすぎない方が良い

 


の2つです。


まず前者ですが、なんでキュースピードについては人に教えられないかと言えば、私は元からキュースピードが速かったからです。


C級の頃からブレイクでMAX37km出せたくらいなので、初心者の頃から速かったんだと思います。全くの初心者だった頃がどうだったのかは記憶にないですが、歴数か月の時にはMAXパワーだけなら今と変わらない(ってか今より上かも?)ブレイクが出来ていた覚えがあるので、最初っから速かったのでしょう。


となると、しばしばネタにしている「始めから出来ていたことは教えようがない」というパターンです。


なんせ始めからキュースピードは速めだった。けっして今がA級だから速いのではなくC級の頃から速かった。


そのため「上手くなればキュースピードも速くなる」と勘違いしている初級者には警鐘を鳴らすのですが、とはいえ、どうすれば彼らがキュースピードを上げられるのかまでは分からんのであります。


私はキュースピードはあるから「引き球は撞点とタイミングだよ」って思えます。ブレイクもですけど。


引き球を苦手とする下級者を見ていて、タイミングも撞点もベストだっていう人は会ったことがありません。タイミングと撞点を合わせられればもっと引けるっていう人ばかりです。なのでその点では「撞点とタイミングを合わせましょう」ってアドバイスするのも間違いではない。


ただ「撞点とタイミングがベストになったところで、大して引けないだろうなぁ」って思わされるような人も実際問題います。キュースピードが圧倒的に足りない。


そういう人には何をどう教えたら良いのかは分かりません。


最近、後学のためにそういう人達にブレイクや引き球を教えてみたいと思っていて実験台を募集しているんですけど

 


・「ブレイクで30kmくらい出せれば満足」っていうユルい目標の人(女性であれば24kmくらい?)

・ハードショット練習のせいで球が入らなくなっても構わないっていう人

・私の言う事をちゃんと聞いて練習してくれる人

 

 

っていう条件つきなので、誰も応募してくれないだろうなww


まさに実験台だ。物好きか、あまりにハードショットが苦手で藁にもすがりたいっていう人くらいだなぁ。

 

話戻しまして、「『キュー出し』なんてのは意識しすぎない方が良い」について。


引き球は

 


・撞点

・タイミング

・キュースピード

・キューの角度

 

 

に集約されると私は考えております。私が大事だと思っている順番に上から並べています(撞点とタイミングは、その時々で入れ替わる)


自分にとって狂いやすいものが上に来てます。撞点とタイミングは狂いやすいので、意識することも自然と多くなります。

 

キュースピードは切れさせるためには必須ですが、実用的な引き球をする分には、幸いなことには私はセンスがあるようなので、あんまり意識しないです。


キューの角度に関しても、反応の遅さ速さを意識しなきゃいけない時くらいしか考えないので、優先順位は低め。


それに、キューの角度はブリッジの高ささえ決めてしまえば、あとは「撞点」と内容がカブりますからね。角度は構えに入る前には意識すれど、構えに入った後に意識するのは撞点だ。


そんでまぁ「キュー出し」なんですけど、「撞点を正確にするためのキュー出し」「キュースピードを上げるためのキュー出し」「上手く引けるような角度で撞くためのキュー出し」「正確なタイミングで撞きぬくためのキュー出し」という意味でのキュー出しなら是です。方法論としてなら良い。


ただ、全く別の要素として「キュー出し」をイメージしてしまうのは駄目なんじゃないかと。


「キュー出しを変えたら引きが切れるようになった!!」なんてのは、撞点かキュースピードかタイミングか角度か、どっかが変わった結果ですからね。全くの別項目で「キュー出し」があるわけじゃない。もし別にあると考えていたとしたら、それはオカルトですぞ。


オカルト方面のキュー出しとかタッチとかを気にし過ぎて、肝心の撞点やキュースピードがグダグダになってしまっている人を度々見かけます。


たくさんのことを意識しながらじゃ、素早い動作が出来るわけないですからね。


出来る限りシンプルに考えた方が良いと思うのです。

 


4本目


総合力では劣っていても、特定の分野では秀でていることってあるじゃないですか。


たとえばB級でもジャンプがメッチャ上手い人、ブレイクがやたら強い人、ロングドローが恐ろしく切れる人、いますでしょう。それこそ、その1ポイントだけを見たらプロよりも上ってことがある。


ブレイクが弱いプロと、ブレイクがメッチャ強いB級と。どちらにブレイクを教わりたいですか?って聞かれたら後者じゃありませんか??


もちろん「自分では出来ないけれど教えるのは上手い人」ってのもいるんでしょうけど、私はそういう人に会ったことが無いからなぁ。


誰とはとても言えませんが、とある引き球が切れるというイメージは全くないプロがいまして。総合力では私の100倍くらい上手いですが、引きの切れだけなら私の方が1.5倍は切れる自信がある。


そのプロがアマチュアに熱心に引き球を教えている姿を見ることがあって、どうもモヤモヤしてしまう。言っている内容も首を傾げたくなるような内容で。。。


「聞かれた以上は、誠心誠意アドバイスする」という感じではなく、自ら積極的に教えに行ってるし。。。


その話をことあるごとに色んな人にしてみてるんですけど、誰もが開口一番「〇〇プロ、引き切れないじゃないですか」「えっ。あの人が引き球を教えるの!?」って言うんですよね。この間はトッププロまで「えっ」って言ってて、やっぱ誰もが同じ印象なんだなと。


総合力では誰も文句が言えないプロなだけに、初級者だと説得力があるように感じてしまうのかなぁ。かえって迷いの森に突入するだけな気がするのだけれど。。。


言いたくても総合力が違い過ぎるし、業界におられんくされちゃいそうなので、見て見ぬふりをする私でありました。。。


中々に際どいネタを書いてしまった(逃)