3本立て
1本目
冬のオリンピックをやっていた時期に、いくつかの競技に対して「こんな、出来る国が限られる競技を正式種目にすべきではない」「金を持った国の人しか出来ない」と宣う老人が。
まぁ、冬季五輪の種目なんてほとんどがそうですけどね。設備が整ったところでしか出来ない。
「貧富の差関係なく出場出来るような種目をやるべき」っていう考えは素晴らしいとは思うのですけども。
ただですよ。どんな競技であろうとも、オリンピックに出られるようなレベルになるとしたら。それこそメダルを取れるようなレベルになるとしたら。金が必要ですよねぇ。
練習だけに集中出来るような生活。道具にかかるお金。遠征費。コーチを始めとしたスタッフに払う人件費諸々。とにかく金がかかるでしょう。そこを払えなかったらトップにはなれない。
金持ちじゃないとそもそもスタートを切れない競技はありますし、スタートを切ることは誰にでも出来るような競技であっても、超一流になるには結局は金が無いと駄目。
それこそ、アベベが優勝したようなレベルの時代だったら良かったのかもしれませんけど、今は無理ですよねぇ。
フィリピンがビリヤード強国なのは、アメリカ軍がビリヤード台をいっぱい置いてったからだそうですが、あってますかね?
そういう背景がなけりゃ、フィリピンがビリヤード強国になることはなかったんじゃないでしょうか。ビリヤードをやるにも設備がいるし、フィリピンは豊かな国では無いし。
話をどういう方向に持って行こうとしたのかが分からなくなってきた。
そうだそうだ。「設備が無いと出来ない」ってとこなんですけど、まず1つ、ビリヤードってビリヤード場以外でどういう練習が出来ますか??
スポーツ漫画って、試合の描写やチーム集まっての練習の描写以外にも、個々人が黙々と練習する描写があるじゃないですか。
テニスだったら壁打ちをしたりとか。野球だったら庭で素振りをするとか、土手のガード下で投げ込むとか。サッカーだったらボールを友達にしたりとか。
ビリヤードは?
家で素振り、、、、は出来ますけど、どの程度の効果があるのかは微妙です。
そこそこのスペースと、程よい高さのテーブルがあればまぁまぁ良い練習にはなるかと思うのですが、この間プロとも話してたんですけど、変な高さの机とかにブリッジを組んで素振り練習をすると、かえってフォームに悪影響が出るわけですよ。やらんほうが良い練習と言えてしまう。狭すぎて縮こまってしまうこともあるし。
イメトレの方が良いかもしれません。
イメトレの一種として、何個かボールを配置してジーっと眺めるっていうのは球屋ではやっていることがありますけど、家ではやったことない。効果あるかなぁ?
設備が無いと云々って話でもう1つ。この間学生プレイヤー達の話を聞いていて、久しぶりに耳にした「新歓」という言葉。新入生歓迎・新人歓迎であります。
私も学生サークルにおりましたゆえ、新入生の勧誘活動は何度もしているのですが、ビリヤードってほんと何もアピール出来ん。
ラグビーだって野球だってサッカーだって、人がワラワラといる狭いところじゃ出来ることが無いでしょうけど、向こうはそこそこ知名度があるから良いじゃないですか。
ビリヤード!!
ビリヤードってだけで興味を持ってくれる人なんて極稀にしかいない。だったらアピールするしかない。けど、アピール出来ることがないんじゃーー!っていう。
多くの人が行き交う中でビリヤードに目を留めてもらうには、何をどうアピールしたら良いでしょうか。
2本目
私は機会があると一般の人たちにビリヤードのことを尋ねてみております。
以前にもネタにしたと思いますが、うちの両親は片やビリヤードに対して良くも悪くもイメージが無く、片や「酒、煙草、賭け事、売春」という昔ながらのイメージを持ってしまっている様子。
もう少し下の世代になってくると、今度は映画ハスラーのイメージが強く、やはり煙草と賭け事のイメージは強いもよう。
私はそれよりもう1段階下の世代です。しばしば驚かれるのですが、私は映画ハスラーを見たことがありません。ハスラーもハスラー2も以前にテレビでやってた時に録画はしたんですが、結局見てないや。
たぶん、私の世代やさらに下の世代は、プレイヤーであってもハスラーを見たことが無い人は多いんじゃないかな。
一般の人となるとなおさらで、映画ハスラーを見たことが無い人が多いし、そもそも存在すら知らない人も多いです。
それでいて「ハスラー」という言葉の知名度だけは高いんだけど、あれはなんでだ?
世代が下へ下へ行くほどビリヤードに対するイメージってのが希薄になっていって、テレビで芸能人がやってるのをたまに見かけるっていうくらいだそうで。
少なくともビリヤードに対して悪いイメージは持っていないのであります。
悪いイメージが無いから、何かのキッカケがあった際にはビリヤード場に来てみる。問題はその先です。
いつぞやツイートしましたが、私がビリヤードをやると知ったとある同世代の一般女性が、こんなことを言っておりました。
社会人になったばかりの頃、何か趣味を作ろうと思って、職場近くでたまたまビリヤード場の看板を見かけたので興味を持って「ビリヤードをやってみよう」と思ったらしい。
それまでのイメージは「大人の社交場」とか「シュッとしたイケメンや渋いオジ様がいる」というものだったそう。
一人で行くのは怖かったので、同僚の女性達と行ってみたんだそうな。
煙草臭い中にオッサン達がいるだけだった
煙草臭いし、イケメンはいないし、デカイ笑い声あげててうるさいし(たぶん5-9でもやってたんでしょうな)ガラの悪い人がスロット回してるし。
結局、ビリヤードを趣味にしようという気は失せ、その1回しかビリヤードはしていないらしい。
「なんかすんません」って謝ってしまいましたw
行った店が悪かったとも思えますが、そういう店はなんら珍しくないですからねぇ。
(その人、球屋の名前は覚えてなかったけれど、場所を聞いたら「たぶんあの球屋だな」と想像がついたし、その球屋は確かにそんな感じだ)
何が言いたいかと言えば「客が来ない」だの「女性客に来てほしい」だの言ってるけど、受け入れ態勢は整っているのかい?ってこと。
いざ来てくれた時に、今回話をしてくれた女性みたいに「もう2度と来ない」と思われてしまって終わりじゃないかい?
さすがに「イケメン」ってところはハードルが高いですが、それ以外のことは何とか出来るんじゃないだろうか。
3本目
セーフティーというものを好まない私ですが、いつぞやの試合ではSA様のセーフティーを「すげぇなぁ」「こういう使い方もありか」って思いながら見ていました。
100人規模の試合で優勝したそのSA様。1回戦や2回戦を見る限りではかなり調子が悪そう。
眠いのか体調不良なのか二日酔いなのかなんなのか分かりませんけど、見るからにダルそうな感じで球を撞いていて実際にあんまり球を入れていない。
しかし、ダルそうな雰囲気のまんまノータイムでセーフティーを撞いてガッチガチっていうのを何度も何度も。。。。
普段そのSA様にあまりセーフティーのイメージはないのですが、その時は攻める気力がなかったのでしょうか。「パスしてみるみたいだなw」って私は思っていました。
画像認証の画像が見づらい時に「次の画像!」ってやったり、クイズで答えられない問題が出た時に「パス!」ってやるかのような感じで、「この球は頑張れない!」ってなった時にセーフティーをするっていう。
攻めのセーフティーではなく完全に逃げのセーフティーだったんですけど、あまりにしっかり決まっているから相手が返せず良い配置が回ってきて、そこから球を入れて調子を整えて、最終的には優勝しちゃうんですからねぇ。
以前に別のSA様の話として「序盤は全然球を入れてなくて、アンセばっかり」「終盤はバチバチで全く回ってこない」なんて話をしましたけど、球が入らない序盤をセーフティーでしのぎつつ調子を整えていくってのはスロースタート対策の1つみたいだなぁ。
しっかり温まった状態の「普段の自分」をイメージして「こんな球、普段の自分なら入れられる!」「入れなきゃダメだ!」とか力んで試合の序盤でシュートミスしまくるんじゃなくて、「温まれば入れられるけど、今はまだ温まっていないから入れられない」と冷静に今の自分の状態を判断してセーフティーをする。
序盤から普段通りの温まった球を撞くこと目標として考えがちだけれど、序盤は球が入らないものとして、そこのしのぎ方を考えるってのもアリで、そのためにはセーフティーの練習をする必要があるわけだなー。