2本立て
1本目
先月のI氏との相撞き中、I氏が5番からの取り切りにかかるも9番をシュートミスするというマスがありました。
何故取り切れなかったのかを考えると、まず「9番をシュートミスしたから」が挙げられます。入れが難しくはあったけれど、入れに行くのが無謀というほどのものでもない。「難しいが入れなきゃいけない球」だった。
続いて「9番の入れを難しくしてしまった、8番からのリカバリミス」というのも反省材料。
さらに続いて「8番でリカバリをしなきゃいけないような配置にした、7番からのリカバリミス」もあって。
さらにさらに「6番から7番への出しミス」もあり。
そして最終的には「5から6へロクに考えずに撞いたから、6から7への出しを難しくしてしまった」という原因もあり。
ようするに1球目からミスがスタートしていたので、全てがミスショットだったわけです。
私もやらかしがちです。1球撞くごとにどんどん追い詰められていって、最後に破綻するっていうやつw
直接的な原因は最後のシュートミスですが、全てがミスショットだったとも言えるわけであります。
が、I氏は「8から9へはどう出すべきだったのか」という所だけを気にしている様子。
一応聞かれた問いには答えつつ、反省するならもっとさかのぼって反省するべきだし、9番のシュートミスだって問題だと指摘。
しかしI氏。遡って考えようにも、5番や6番がどういう球だったかもはや覚えていない。
ここで私の長年の疑問を1つ。
私は初級者の頃から長らく「自分の撞いた配置は覚えていて当たり前」と思っていました。特にミスした場面は。
しかしある時、某トッププロが「相手の撞いた配置は覚えているけれど、自分の撞いた配置は全く覚えていない」と仰る。
あのレベルの人にそう言われたら「覚えていないなんて駄目だ!」と言えなくなってしまった。
どうなんでしょう。勝手な推測ですが、某プロはイメージ通りに撞けることが多く「反省する必要のない成功させられた球は覚えていない」のであって、反省すべき球はしっかり覚えてんじゃないかな?と思います。
イメージ通りに撞けた球を覚えている必要はないが、ミスはしっかり覚えておくべきってところでどうでしょうか。
っちゅーことでやはりI氏が自分の撞いた配置を覚えていないってのは駄目だよなーっていう。そんだけの話でした。
2本目
これは今月のI氏との相撞きでの話。
私がこんな感じの球をダブルレールで出しました(線が重なって分かりづらいですね。恐縮です)
で、ドヤ顔しつつ「出来ないでしょ」って言ったら「出来ます!」「得意です!!」と言う。
撞かせてみるも、全く出来ない。10球くらい撞いて1回も出来ない。勝手に段々と配置を簡単な方にズラしていってるのに出来ないw
何故出来ないのか。また何故I氏は「出来る」と思い込んでいるのか。私の方が腕前が上であり、またI氏研究の第一人者としてI氏のことを良く知っているので、原因はすぐに分かりました。
出来ていない理由。それはもう構えている時点で分かるのですが、第1クッションの入れどころが駄目です。
この球を撞くのに、I氏は右上に構えておる。
なぜI氏は「出来る」と思い込んでいたのか。
こういう位置関係でのダブルレールを撞いた経験があるからでしょう。これだったら確かに右上でダブルレールさせられます。
少しでも先球と手球の位置関係が変わったら全く別の配置だというのに、I氏はなんとなくの雰囲気しか分かっていない。
誰かから習ったのか自分で習得したのかは分かりませんが、この配置で右上を撞いたらダブルレールさせられるという知識がI氏の中にあるわけですが、「この配置なら右上」なのに、I氏の頭の中には「ダブルレールは逆上を撞く」とインプットされてしまっているのでしょう。フリの大小に関係なく。
逆上で出来る配置ならI氏でもダブルレールさせられるだろうとは私も思っていました。私がドヤ顔しつつ「出来ないでしょ」と煽ったのは「上手く引きをかけつつのダブルレールは出来ないでしょ」っていう意味だったんですけど、I氏は「ダブルレールなんて出来ないでしょ」と言われたんだと感じたんでしょうね。
配置が違えばダブルレールのさせ方が変わるのに、全部同じように撞けばダブルレールするものだと思っている。これぞI氏。
私には原因がすぐ分かったのですが、すぐに指摘してしまうと勉強になりません。本人に推測をさせます。何が原因でダブルレールさせられないのかを尋ねてみました。
するとI氏はキュー出しのことばかり口にする。何やら捻りが足りないと思っているらしい。
I氏研究家の私だから話が通じますけど、普通はまず「捻りが足りない」と口にしなきゃ駄目でしょっていうw
ダブルレールさせられないことの原因を聞かれた→捻りが足りないのだと思った→捻りが足りないのは撞き方が悪いから
I氏は「捻りが足りないのだと思った」の部分をすっ飛ばしていきなり撞き方のことを話し始める。話下手な人にありがちですよね。自分の脳内では繋がっているからって途中をすっ飛ばして話てしまうこと。
しかもI氏は「撞き方が悪いから」ですらなく、どうして成功させられないのかを尋ねたら、いきなりジェスチャー付きで「もっと(グリップを)こういう感じに撞かなきゃいけなかった」とか言い出しましたからね。脳内トリップしすぎ。
そしてそもそも、捻りが足りないっていう考察も間違ってるしな。
I氏は押しで撞くもんだから、短クッションへの入りがこんな位置になっちゃっている。これはさすがに捻りの量でなんとかなるもんじゃない。第1クッションさせる場所を引きで調整しなきゃならんわけでありますが、そこに気付いていない。
最終的に「押し引きが大事なんやで!」と教えて何回か撞かせてみて、I氏も出来るようになりました。
さて。そんな出来事があった数日後に、今度はキッケー氏と撞きました。
何かとI氏とダブるキッケー氏。きっけー氏にも
これを撞かせてみました。
I氏と違ったのは、きっけー氏はちゃんと右下に構えた。けどやっぱり出来ないww 1回目は、第1クッションが短に入ってましたからね。
(きっけー氏が撞いているのを見て、手球と先球の位置関係を変えつつのダブルレール練習って、押し引きの加減を練習するのに良いのかも?って思った)
I氏は「分かっていない」状態で、きっけー氏は「分かっているけど出来ない」状態なもよう。
2人に共通したのは、「出来ないでしょ?」とか「出来る?」って聞くと、ノータイムで「出来ます!(出来るよ)」と即答したことですね。できないのに、、w
このダブルレールに関してはI氏は分かってもいない状態だったわけですが、相撞きする中で「分かっているけれど出来ない」ショットを選択する場面が何度もありました。
「分かっているけれど出来ない」ショットを、成功率が低いとは分かっていても撞かざるを得ない場合もありますけどね。I氏の場合はベターな選択肢があるにも関わらず出来ないショットを選択する場面が多かった。
聞いてみると「出来る」と思い込んでいる様子。
知識としてはある。上級者が撞いているのを見たことがある。過去に1度でも出来たことがある。そういうショットを「出来る」と思い込んじゃうのがI氏の欠点ですね。
ショット成功率なんて誰もが正確には把握出来ていないでしょうけど、I氏の場合は極端すぎる。
「もうちょっと自身のショット成功率を把握しましょうね」ってのが、この間の球撞き日の総括でした。
きっけー氏はI氏とは別の理由で成功率が低いショットをバンバンに撞いちゃうんですけど、その話は良いや。割愛。。。
この間打ち切りになってしまった某ゴルフ漫画の中で、プロとアマの差はショット成功率を把握しているか否かだというセリフがありました。
ほぼ同じことをB級さんにレッスンしていた某トッププロも仰ってました。
「我々はショットの成功率をちゃんと分かっているから、最も成功率の高いショットを淡々と選び出していくだけ」「ミスをしてしまった場合も、予めミスをする可能性があると分かって撞いているから後腐れなんてないんですよ」
より良い選択肢があるのに成功率の低い選択をしてしまうとか。出来るのか出来ないのか良く分からずにチビりながら撞いちゃって、余計に成功率を落とすとか。ミスをした後になって「あっちの選択の方が良かったのかも!」って後悔したりとか。
私なんかのレベルだとありがちなことですけど、トッププロはそういうことがほとんど無いという話でした。
きちんと成功率を把握して、ベストな選択をする。一度選択をしたからには、たとえ成功率が低くても腹をくくって撞く。
基本的なことではあるのだけれど、難しいですよね。