昨年、ブレイク代打をしました。
シニアオープンなる50歳以上のプレイヤーが出られる大会。ブレイクだけは代理人を立てることが許されているという世にも珍しい大会であります。
BOSSに呼ばれブレイク代打を。
呼ばれたといっても、直接の声掛けがあったわけではなく、BOSSのブログを読んでいたら「鈴木君よろしく」と書いてあってビールを噴き出しそうになったのでありました。
10ボールのブレイクばっかりやっていた私は付け焼刃で9ボールブレイク練習をし、なんとか当日に間に合わせました。
BOSS以外にも何人かの選手はブレイク代打を用意しているもんだと思いきや、なんと代打は私1人。非常に恥ずかしい思いをしながら任務をこなしました。
BOSSは順調に勝ち進み、奥村プロとも大接戦を繰り広げたというのが昨年の記憶です。
それから時が経ちまして、今を遡ること1か月ほど前だったでしょうか。昨年の大会でベスト4入りした方から「今年も代打するの?」と聞かれました。
てっきりシニアオープンは不定期開催だと思っていた私。「えっ!今年もあるんですか?」と聞きましたら「分からないw」との返事が(笑)
というわけで今年は無いもんだと思っていたのに
再びBOSSのブログを読むことで開催を知る&ブレイク代打要請を受けたのでありました。
午後から予定があったために1〜2試合しか代打は出来ないとお断りを。1〜2試合とは言え出るものは出る。しっかり仕事をこなさねばなりません。
話を聞いた時点で大会までは10日ほど。実際に9ボールブレイクの練習を始めたのがちょうど1週間前。またしても付け焼刃練習です。
「プロからブレイクを習うぞ大作戦」を決行しているタイミングとカブったために、「当面、結果は度外視して強く撞く練習すっぞ!」っていう気持ちと「ブレイク代打のために、結果を安定させなくては」という相異なる気持ちとが混ざって複雑な状況だったのですが、思いの外両者が上手く組み合わさってくれました。
今回練習を始めるまで、9ボールのブレイクは壊滅的でした。
もし9ボールをやるとなったら抑えたブレイクしか出来ない。強いブレイクの撞き方を完全に忘れてしまっておりました。
強く撞きに行こうとしても、まず強く撞けません。気持ちだけは「強く撞くぞ!」になってるけど、パワーは抑えて撞いている時と一緒。いや、一緒じゃなくて、むしろパワーダウンしてたな。。。
そして手球はドソッポの厚みに当たってグールグルっていう。。。
そんな状態からのスタートでしたのでこの1週間は中々に大変だったのですが、最終的には結構当たるようになりました。たかだか1週間で勘を取り戻せるならもっと早く練習しときゃ良かったなって今となっては思っています。
9ボールのブレイク練習を真面目にやったのが、昨年のブレイク代打の時以来でした。
昨年も1週間ほどの付け焼刃練習で当日には上手く合わせられていたのですが、代打のお役目終了後は再び全く9ボールブレイクの練習をしなくなったので退化しておりました。
退化した原因の1つが、9ボールブレイクと10ボールブレイクとで全く別の撞き方をしてしまっていたこと。
いくら9ボールのブレイク練習をせず10ボールのブレイクばっかり練習していたとしても、両者の撞き方が同じ(または近しい)ものであればそんなに大きく退化はしないでしょう。けども、全く違う撞き方なもんだから、練習しない分だけ退化してしまったのであります。
今回再び9ボールブレイクの練習を始めて、少しコツを掴んで当たり始めた時に思ったことはと言えば「思い出したこのコツ、去年と全く同じじゃん!w」でした。
付け焼刃練習の中で掴んだ9ボールブレイクのコツが、去年と全く同じだったのです。
去年と異なったのがその先でした。
昨年も「9の撞き方と10の撞き方を寄せて行こう」っていう練習はしたんですけど、昨年は出来なかった。けど今年は出来ました。コツを掴んだ9ボールの撞き方に10ボールの撞き方を寄せて行けたのであります。
なので今は9と10のブレイクがほぼ同じイメージ、ほぼ同じ撞き方で出来ていて、両方とも良い感じに当たっています。1週間の付け焼刃練習がこんな好結果を生むだなんて想像もしておらず非常に嬉しい。
(ブレイク代打を終えてから既に1週間経っており、週に1回しか球撞いていないので更新している今はどういう調子だか分かりませんが 汗)
練習をスタートした時点での当たりがあまりに酷かったので立て直すのに苦労しましたが、気苦労もありました。久しぶりに「そんなに強く意味がない」という派閥の人に出会ってしまったことです。
近年の私はブレイク練習と言ったら10ボールの練習ばっかりしております。10ボールのブレイクはある程度強く撞いた方が有利という世間での共通見解がありますゆえ、強めに撞いていても何も言われることがありません。
しかし、セルフラック+シート使用の9ボールとなると。強く撞いていると「そんなに強く意味がない」と言われてしまうのであります。久しぶりでしたね、言われたの。
代打しにいってソフトブレイクでは面目が立たないし、BOSSも抑えたブレイクなんてご所望ではない。
しかしアンチハードブレイクの方々は「代打だったらなおさら結果を求めなきゃいけないだろう」「強く撞く意味がない」の一点張り。
そんな方々に白い目で見られながらの9ボールブレイク練習でしたので、余計なストレスまで抱えてしまいました。
ま、「趣向が異なる人たちからの横やりは無視する」と決めているので、さしたるストレスでもありませんでしたけどね。
横やりを入れられつつも1週間みっちり練習したおかげで最終的には9ボールブレイクが当たるようになったわけですけども、とは言え1週間しか練習していないし、当たり始めたのが本番の数日前。当日に当てられる自信は全く無し。
本番前日にはgreenさんと相撞きをしていたのですが、出だしは全くブレイクが当たらず、当たり始めたのが20回くらいブレイクをした後でした。
20回目のブレイクから当たり始める。そんなんは試合じゃ一切役に立ちません。試合がとっくに終わっております。
そんなわけで私は「朝練をしよう」と決意したのであります。面倒くせーと言いながらw
JPAをやっていた頃、KTCやトリカップに出場する際に、チームで朝練をしたことは何度かあったと思います。
が、私が個人で出た試合で朝練をしたことはなかった気がする。なのに代打では朝練をするという(笑)
バグースは24時間営業の店舗がありますので、朝練にはもってこい。
シニアオープンの試合会場が渋谷のCUEでしたので、24時間営業のバグース道玄坂店へ。
入店してみると、思ったよりも朝から球を撞いている人たちがいる。後から分かったことに、そのうちの7割くらいは試合前の朝練だったようですが。
ノーゲストくらいのガラガラっぷりだと予想していたので、周りを気にせずブレイクだけの練習をするつもりでした。ブレイクキューだけ持って行きゃ良いんじゃないかと思っていたくらい。
けど実際には客が結構入っている。「ブレイクだけの練習はしづらいなー」とガックリ。
いざ練習を始めてみると、想定外なことに1発目からブレイクが馬鹿当たりしました。
皆様、そんな時には「お!今日は調子いいじゃん!」ってテンション上がります?
私は逆です。しょっぱなから調子が良い時は悪い予感しかしません。「あ!これ練習しなかった方が良かったパターンじゃ!!」って焦ってました。
当日その場でツイートしまくってたんでご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、ブレイクが良く当たっていた理由の1つが、練習していたバグースのテーブルが程よい高さだったのです。凄くブレイクしやすい高さ。
けど、CUEのテーブルは軒並み低い。練習テーブルでブレイクが当たったところで、CUEで当たる確率は低い。
移動した先のテーブルは低いと分かっていても、じゃぁどういう練習をすればいいのかまでは分からない。その場ではブレイクが馬鹿当たりしてるってのに、先を見越して焦りまくっておりました。
何をすればいいのか分からなかったので、私は体力温存策に出ました。ブレイク練習はほとんどせず、普通にコロコロと球を転がし、1時間もせずに店を出たのであります。
いまいち良いイメージがわかないまま会場入り。CAZさんがいらっしゃいました。
私が途中までしかいられないっていうから、BOSSが代打を引き継がせるためにCAZさんを招集したらしい。ブレイク代打要員が2人であります。贅沢な。
今年もどうせBOSS以外にブレイク代打を用意している選手はいないだろうから、その点は覚悟していたのですが、数日前に要項をチラ見した時に新たなプレッシャーを抱えてしまいました。
昨年はシニアオープンのみの単独開催でした。しかし今年は全関東のA級戦、C級戦、女子級戦との同時開催。4つの試合が同じ会場で開催されているのであります。
周りは真面目に公式戦を戦っている中でのブレイク代打。こんな恥ずかしいものがあるだろうか。
当日会場入りしてみれば、案の定人がごった返していて、会場の雰囲気はピリピリ。つらい。
さらに、呼び出しを受けてみれば、BOSSの一回戦は会場のド真ん中。周りではトップアマたちがバチバチの戦いを繰り広げている。つらすぎる。
CUEをご存知の方はイメージ出来るでしょうけども、下のフロアの中央付近は狭すぎて選手2人がいるだけで精いっぱい。とてもブレイク代打要因が横で待機していられるようなスペースがありませんので、遠目から見守りつつ、出番が来たら駆け付けようと思っておりました。
バンキング。CUE特有の高速クッションでバイーンと跳ねてしまい、BOSSは早々と投了。相手選手がファーストブレイク。そこからあれよあれよと相手選手が得点を重ねて行きます。
「肝心な場面で出番が回ってきたら嫌だなぁ」「特に、相手リーチの状態で回ってきて、私がブレイクスクラッチでもして取り切られるなんて最悪!!」とかなんとか色々とプレッシャーを感じていたんですけどもね?
結果はBOSSのブログをご覧いただきたい。
ということで、私のお役目は終了したのでありました。
ここで終われば「そういう事もある」という笑い話で済んだんですけど、後に分かったことに交互ブレイクだったらしいんです。この試合。
選手2人+ブレイク代打要員2人の計4人が誰もフォーマットを把握していなかったという。
「要項をちゃんと読みましょうね」という、余計なオチまでついてしまったのでありました。
そうそう。BOSSブログに記念写真が載ってますけど、1つ文句を言いたい。
あの写真は試合前に撮影したもので、撮影者はその後見事にシニアオープンを制したUさん。
写真を2枚撮りましてね。1枚目はにこやかに写っていたはずなのですが、Uさんが「もっと厳しめな表情で!」と言うものだから厳しめの表情(ってか、ド近眼顔みたいですけど)をしてみたのに、他2人は笑顔じゃないか!
ってところにツッコミたいw
あ。そんだけです。
必要性に迫られて9ボールブレイク練習をしたおかげで、9ボールのブレイクが少し当たるようになっただけでなく、9と10のブレイクの撞き方を寄せられるという思わぬ副産物を得られたので、まことに有意義な1週間でありました。
きっかけを与えてくださったBOSSには感謝しておりますのですよ。おほほ